お米が「5キロ4000円」の今、おにぎりは“高級品”に!? 今後コメ価格はどうなる? 2500円時代と“手作りおにぎり”の価格も比較

配信日: 2025.08.29
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お米が「5キロ4000円」の今、おにぎりは“高級品”に!? 今後コメ価格はどうなる? 2500円時代と“手作りおにぎり”の価格も比較
最近はやや下がってきたとされるものの、スーパーで売られる米の価格を見て数年前に比べ「高くなった」と感じる人も多いでしょう。かつて5キログラムで2500円前後だった米は、現在4000円前後と依然として高値水準にあり、日々の食事に欠かせないという人もいる「おにぎり」も高級品のように思える場面があります。
 
本記事では、米価格の推移を振り返りつつ、手作りおにぎり3個分のコストがどれだけ変化したのかを具体的に比較します。さらに今後の見通しや、家計にやさしくおにぎりを楽しむ工夫についても紹介します。
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米価格の高騰とその背景

米の「店頭価格の推移」を見ると、2023年までは5キログラム2000円前後で安定していました。しかし、2024年春以降に徐々に値上がりし、2025年3月には4000円台に到達しました。2025年6月以降はやや落ち着きを見せているものの、依然として高値圏にある状況です。
 
急速に値上がりした背景には、肥料や燃料の国際的な価格高騰があります。円安による輸入コスト増加も農業経営を圧迫しました。また、近年の猛暑や豪雨など気候変動の影響により収量が不安定となり、価格が下がりにくい状況が続いています。
 
さらに、物流費の上昇も小売価格に反映され、消費者の負担感を一層強めています。こうした要因が複合的に作用し、米価の高止まりを招いているのです。
 

おにぎり3個分でみる2500円時代と4000円時代の違い

米5キログラムはおよそ33合に換算できます。1合からはおにぎり2~3個を作ることができるため、ここでは「1合あたりの価格=おにぎり3個分のコスト」として比較します。
 
図表1

時期 米5kg価格 おにぎり3個あたりの価格
2024年8月 2500円 約75円
2025年3月 4000円 約121円

株式会社マーチャンダイジング・オン RDS-POSスーパー全国 リアルタイム お米(5kg)の店頭売価平均/平均売価 より筆者作成
 
この比較から、2500円時代に比べて4000円時代では、おにぎり3個分で約45円の差が生じています。毎日1合分を炊くと、1ヶ月で1000円以上、1年では1万円を超える負担増となる計算です。
 
おにぎりのように日常的に食べる食品だからこそ、この差は家計にじわじわと影響を与えるといえるでしょう。
 

今後のコメ価格の見通し

「価格の推移」のデータを確認すると、2024年以降の米価格は急激に下がる兆しは見えていません。国際的な燃料価格や肥料価格の高止まり、輸送コストの上昇は続いており、構造的な要因が価格を押し上げています。
 
このため、今後も4000円前後の高値圏で推移する可能性が高い、と考えられます。ただし、国内の米消費量は、少子化や食の多様化により減少傾向にあるため、需給バランスが改善すれば一時的に価格が落ち着く局面も期待できるかもしれません。
 
しかし、猛暑や台風による収量不安も避けられず、安定的な値下がりを見込むのは難しい状況です。米は生活必需品であるため、価格変動が家計に直結しやすい点も注意が必要でしょう。
 

おにぎりは工夫次第でこれからも楽しめる

米価格の高値圏での推移は避けられない状況ですが、ちょっとした工夫を取り入れることで、おにぎりを変わらず楽しむことは十分に可能です。
 
例えば、特売日を狙って米をまとめ買いをするほか、精米済みではなく玄米を購入して自宅で精米すれば、より割安に手に入る場合があります。
 
また、具材の選び方も重要で、梅干しや昆布、おかかといった安価で保存性に優れたものを活用すれば、コストを抑えつつ栄養面や満足感を確保できます。さらに、季節の食材や手作りの副菜を取り入れることで、味のバリエーションを増やし、飽きずに楽しめる点も魅力です。
 
おにぎりは、シンプルでありながら、工夫次第で無限に広がる日本の食文化です。価格の変動に直面しても、購入方法や調理、保存の工夫を組み合わせれば、これからも日常の食卓で、安心して楽しみ続けることができるでしょう。
 

出典

株式会社マーチャンダイジング・オン RDS-POSスーパー全国 リアルタイム お米(5kg)の店頭売価平均/平均売価
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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