夫が「4000円」で窓に貼る“遮熱シート”を購入!「エアコン代が安くなる」とのことですが、本当に効果はありますか? どれくらいで“元が取れる”のでしょうか?

配信日: 2025.08.30
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夫が「4000円」で窓に貼る“遮熱シート”を購入!「エアコン代が安くなる」とのことですが、本当に効果はありますか? どれくらいで“元が取れる”のでしょうか?
ホームセンターなどでは、窓に貼るだけで夏場の室内温度の上昇を抑えられる遮熱シートが販売されています。
 
遮熱シートについては、「本当に効果があるの?」「仮に効果があるとして、たった数千円でどれだけの節電が期待できるの?」といった疑問を持つ人もいるでしょう。
 
本記事では、遮熱シートは本当に効果があるのか、そして遮熱シートで節約効果が出たとして、元が取れるまでどれくらいかかるのか解説します。
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そもそも「遮熱シート」とは?

遮熱シートとは、太陽光の中でも特に室温上昇に影響を与える赤外線(近赤外線)を反射させることで部屋の温度上昇を抑える、窓に貼り付けるシートです。室内の家具や床の日焼けを防ぐ機能を備えた商品も多く、夏場の暑さ・紫外線対策アイテムとして人気があります。
 
断熱カーテンやすだれなどと比べて、見た目がスッキリしているものも多く、採光も確保できる点も魅力です。
 

「遮熱シート」の効果はどれくらい?

スリーエム ジャパン(旧・住友スリーエム)の公式サイトでは、遮熱フィルムを貼った場合、冷房設定温度を2~4℃上げることができたという大学の事例が紹介されています。つまり、今まで「26℃」に設定していた部屋を、「28~30℃」にしても同じように過ごせる、というわけです。
 
一見小さな差に思えるかもしれませんが、冷房の電力消費は温度設定に大きく影響されます。
 

実際の電気代節約効果は?

冷房の設定温度を2℃上げた場合、どのくらいの省エネになるのでしょうか?
 
出光興産株式会社の提供する電力サービス「idemitssuでんき」の公式サイトは、冷房の設定温度を1℃上げると電力消費の約13%削減が期待できると伝えています。これを参考に、「エアコンの温度を2℃上げたら26%削減できる」と考えることもできますが、ここではやや控えめに「エアコンの温度を2℃上げたら15%削減」と仮定して計算してみます。
 

【試算条件】

・冷房使用時間:1日8時間
・冷房の消費電力:600W(6畳用エアコンの目安として)
・電気料金単価:31円/キロワットアワー

 
まず、通常の1日あたりの電気代は以下の通りです。
 
・0.6キロワット×8時間×31円=148.8円
 
ここから15%削減できるとすれば、1日あたりの削減金額は約22.3円(148.8円×15%)です。
 

遮熱シートを貼って元が取れるのはいつ?

遮熱シートは材質や大きさによって価格が異なりますが、仮に4000円で前出の節約効果が得られるとして、元を取るまでにかかる日数は以下のとおりです。
 
・4000円÷22.3円=約179日
 
179日といえば半年くらいですが、実質的に冷房を使う期間が3ヶ月くらいと考えると、2~3年くらいで元が取れるという見方もできるでしょう。
 

「節約+快適+紫外線対策」を兼ねるメリットも

遮熱シートのコスパは決して劇的とはいえませんが、「貼るだけで温度上昇を抑えられる」「節電効果が確実にある」「紫外線カットで家具やフローリングを守る」といったメリットがあります。
 
また、遮熱シートは一度貼れば数年単位で使える商品も多くあります。そうした点を加味すると、意外と「買ってよかった」と思えるアイテムになることもあるでしょう。
 

まとめ

遮熱シートは、たしかに「本当に効果あるの?」と疑ってしまうかもしれませんが、メーカーのデータや電気料金を試算すると、数年で元が取れる節約アイテムと考えることもできます。
 
冷房効率が上がると、冷房を強くし過ぎて体がだるくなるといった悩みが解消されることもあるかもしれません。家計と快適さの両方を見直す意味でも、遮熱シートを検討してみるのも良いでしょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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