家にペットがいるので基本「24時間」エアコン稼働しています。温度設定を「28度」にしているのですが、「25度」にした時と電気代はいくら違うのでしょうか?

配信日: 2025.08.30
この記事は約 3 分で読めます。
家にペットがいるので基本「24時間」エアコン稼働しています。温度設定を「28度」にしているのですが、「25度」にした時と電気代はいくら違うのでしょうか?
ペットを飼っているご家庭にとって、夏や冬のエアコンは欠かせない存在です。留守番中も含めて24時間つけっぱなしにしておくことで、ペットが快適に過ごせて、かつ、体調を崩すリスクを減らすこともできるでしょう。
 
しかし気になるのはやはり電気代です。特に近年は電気料金が高騰していることもあり、「少しでも節約したい」という思いから、設定温度を高めにしている方も多いのではないでしょうか。
 
よく耳にするのが「夏は28℃が推奨」という話です。もしこれを25℃にしたら、電気代はどのくらい違ってくるのでしょうか。たった3℃の差ですが、実は大きな違いが出てきます。
 
本記事では、最新のデータをもとに28℃と25℃の電気代の差を試算し、なぜ差が出るのかの仕組みを解説しつつ、ペットと暮らすご家庭ならではの工夫についても紹介していきます。
FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

28℃と25℃の電気代はどれくらい違う?

冷房の設定温度を1℃下げると消費電力はおよそ13%増えるといわれています。つまり28℃から25℃に下げた場合は3℃の差ですから、合計で約39%も電力消費が増える計算になります。
 
仮に、28℃設定で1時間あたり10円程度の電気代がかかっていたとしましょう。1日24時間稼働させると1日240円、1ヶ月(30日)で7200円ほどになります。
 
これを25℃にすると、39%増の約14円/時間となります。1日では336円、1ヶ月では約1万80円となります。差額は1時間あたりおよそ4円、1日で約100円、1ヶ月だとおよそ2800円~3000円の増加です。
 
数字だけ見ると「3000円くらいなら我慢できる」と思うかもしれません。しかし電気代が年々上がっている今、夏と冬の両方で24時間運転するとなると年間での差は大きくなる可能性が高いでしょう。
 

なぜ設定温度で電気代が大きく変わるのか?

ここで気になるのは、どうしてわずか数度の違いでこれほど電気代に差が出るのかという点です。理由はエアコンの仕組みにあります。エアコンは室内外の温度差が大きいほど、室温を一定に保つためにより多くのエネルギーを使います。
 
たとえば外気温が35℃であれば、室温を28℃に保つ場合は差が7℃ですが、25℃に保とうとすると差が10℃になります。この差が大きいほど、コンプレッサーと呼ばれる心臓部が長時間フル稼働するため、電力消費が一気に増えるのです。
 

ペットがいる家庭ならではの工夫と節約のコツ

とはいえ、電気代を節約したいからといって無理に設定温度を高めにしてしまうと、ペットの体調に悪影響を与える可能性があります。
 
ペットは人間より暑さや寒さに敏感なことも多く、特に夏場は熱中症のリスクも考えられます。そのため「電気代が高いから」といって過度に温度を上げるのは避けた方がいいでしょう。そのうえで取り入れたいのが、エアコン以外の工夫による節電です。
 
まず効果的なのは断熱対策です。窓に断熱フィルムを貼ったり、遮熱カーテンを取り付けたりすることで、外気の熱を室内に入れにくくできます。
 
次におすすめなのがサーキュレーターや扇風機との併用です。冷たい空気は足元にたまりやすいため、部屋全体の空気を循環させることで体感温度を下げる効果が期待できます。また冬場は逆に天井付近にたまる暖気を下に送ることで、暖房効率を高めることができます。
 
さらに、エアコンのフィルターをこまめに掃除することも大切です。フィルターが詰まると空気の流れが悪くなり、冷房・暖房効率が落ちてしまいます。月に1回程度の掃除を心がけるだけで消費電力を数%抑えることができるようで、簡単ながら効果の大きい方法といえるでしょう。
 
そして、もしエアコンが古い機種である場合には、省エネ性能の高い新しい機種に買い替えることも検討する価値があるでしょう。
 
最新のインバーター機能付きエアコンは、同じ温度設定でも消費電力を大幅に抑えることが可能です。導入には初期費用がかかりますが、長期的に見れば電気代の節約効果が大きく、ペットと暮らす家庭にとっては安心感にもつながります。
 

まとめ

エアコンを28℃設定で24時間稼働させる場合と25℃設定にした場合では、1ヶ月あたりおよそ3000円の電気代の差が生まれると考えられます。1ヶ月ではわずかな差でも、長期間で見れば家計に与える影響は決して小さくないでしょう。
 
とはいえ、ペットの健康と快適さを守ることも大切です。節約のために極端に温度を上げるのではなく、断熱や空気循環、フィルター清掃、省エネ機種の活用などを組み合わせることで、快適さと節約の両立が可能になるでしょう。
 
電気代の増加は確かに気になるものですが、工夫次第で抑えられる部分も多くあります。大切なペットと安心して暮らすために、上手にエアコンと付き合いながら、快適で経済的な環境を整えていきましょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

  • line
  • hatebu
【PR】 SP_LAND_02
FF_お金にまつわる悩み・疑問