「冷蔵庫の設定」を夏だけ“強”にしています。電気代は毎月「500円」くらい増えているのでしょうか?

配信日: 2025.08.31
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「冷蔵庫の設定」を夏だけ“強”にしています。電気代は毎月「500円」くらい増えているのでしょうか?
気温が上がる夏場は、冷蔵庫の中身が傷まないか気にかかるものです。冷蔵庫の温度設定を夏だけ「強」に切り替えると、電気代はどれほど上がるのでしょうか。
 
本記事では、1~3ヶ月限定で「強」にした場合の増加額や、日々できる省エネのコツも解説します。家計と食品の安心を両立させるための判断ポイントを押さえましょう。
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夏だけ「強」にすると電気代はいくら増える?1~3ヶ月を具体的に試算

まずは、温度設定を「強」にすることで、具体的にどのくらい電気代が増えるのかを見ていきましょう。
 
経済産業省資源エネルギー庁によると、設定温度を「強」から「中」にすると年間で約61.7kWhの省エネになると示されています。逆にいえば、普段「中」で使うところを夏だけ「強」にすると、同じ前提で1ヶ月は約5.14kWh、2ヶ月は約10.29kWh、3ヶ月は約15.43kWhの増加に相当します。
 
電気代の試算は、公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会が目安としている「1kWhあたり31円」を用い、61.7×(月数/12)×31で求めると、1ヶ月は約159円、2ヶ月は約319円、3ヶ月は約478円の増加となります。
 
大きく家計を圧迫する水準ではありませんが、確実に増えるコストといえます。ただし、室温や使い方で上下しますので、あくまで目安と考えるとよいでしょう。
 

「強」にする前に見直したい“置き方・使い方”。年間の削減効果の目安

電気代の増加を抑えるため、設定を「強」にする前にまず確認したいのが、冷蔵庫の置き方や日々の使い方です。
 
東京都の「家庭の省エネハンドブック2025」によると、放熱スペースを確保して壁から適切な間隔で設置すると、年間で約45.1kWhの削減効果が示されています。先ほどと同様に、目安単価31円/kWhで換算すると約1398円です。
 
ちなみに、庫内を詰め込み過ぎない工夫は約43.8kWh(約1358円)、無駄な開閉をしないと約10.4kWh(約322円)、扉の開けっぱなし時間を短くするだけでも約6.1kWh(約189円)の削減につながるようです。
 
これらは機種や周囲温度で変動しますが、日々の小さな見直しで、夏場に“強”を多用しなくても冷えやすくなり、結果として電気代の上振れを抑えやすくなるでしょう。
 

強に切り替える判断基準

では、実際にどのようなタイミングで設定を「強」に切り替えるのが適切なのでしょうか。各メーカーは通常の温度設定は「中」を基本とし、夏場に冷えが悪いと感じる場合のみ「強」を選ぶなど、季節と食材に応じた運用を案内しています。食品を守る観点を優先しつつ、設置や使い方を整えて無理のない省エネを心がけるとよいでしょう。
 

夏だけ“強”にすると電気代の増加は1ヶ月で約159円

夏のみ「強」にする場合、電気代の増加は1ヶ月で約159円、2ヶ月で約319円、3ヶ月で約478円という目安です。室温や開閉回数、詰め込み量で変わるため、庫内の整理や開閉時間の短縮、設置環境の見直しから始めると効果が出やすいでしょう。
 
食品の安全を守ることを前提に、基本は「中」、必要な場面だけ「強」を使い分けると、安心と節約の両立につながるかもしれません。
 

出典

東京都環境局 「家庭の省エネハンドブック 2025」
公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問 Q&A
経済産業省資源エネルギー庁 省エネポータルサイト
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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