定年後、夫がずっとリビングにいて「蛍光灯が12時間つきっぱなし」です。LEDに替えると、電気代はどれくらい安くなるのでしょうか?

配信日: 2025.09.02
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定年後、夫がずっとリビングにいて「蛍光灯が12時間つきっぱなし」です。LEDに替えると、電気代はどれくらい安くなるのでしょうか?
電気代の中でも照明は毎日の積み重ねが大きく響く部分です。特に家にいる時間が長くなると、リビングの明かりを長時間つけっぱなしにすることも増えます。そんなとき「蛍光灯のまま」と「LEDに替えた場合」で、家計にどれほど差が出るのか気になる方も多いでしょう。
 
本記事では、電気代の目安と、LEDならではのメリットを解説します。
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蛍光灯とLED、消費電力にはどんな違いがある?

照明の種類によって消費電力は大きく変わります。一般的なリビング用の蛍光灯は、40形なら基本的に40Wです。同じ明るさのLEDシーリングライトにすると、15W程度で済みます。つまり、LEDは蛍光灯の半分以下の電力で同じ明るさを保てるのです。
 
この差は少しに思えても、長時間つけると大きな違いになります。特に「12時間つけっぱなし」が毎日続けば、1ヶ月、1年単位で見たときの電気代は大きく変わってきます。
 

12時間点灯したら電気代はいくら違う? 年間での比較

それでは具体的に、12時間点灯した場合の電気代を計算してみましょう。
 
電気代は「1時間あたりの消費電力(kW)×使用時間(時間)×料金単価(円/kWh)」で求められます。なお、電気料金単価は、公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会が公表している31円/kWhとします。
 
■蛍光灯(40W)
1日あたり:0.04kW × 12時間 × 31円/kWh = 14.88円
年間:14.88円 × 365日 = 約5431円
 
■LED(15W)
1日あたり:0.015kW × 12時間 × 31円/kWh = 5.58円
年間:5.58円 × 365日 = 約2037円
 
1日あたりにするとわずか9.3円の差ですが、1年単位で見ると約3400円の節約になる計算です。蛍光灯を複数使っている家庭なら、この効果はさらに大きくなります。
 

LEDに替えると「電気代以外」にもメリットがある

LEDのメリットは電気代の安さだけではありません。
 
まず、寿命が長い点が挙げられます。蛍光灯の寿命は6000~1万3000時間程度ですが、LEDは4万時間以上使える製品もあります。毎日12時間使用しても、蛍光灯は1年半~3年で交換が必要ですが、LEDなら約9年近く使える計算になります。交換の手間やランプ代を考えると、LEDの方が長期的にはお得です。
 
また、点灯した瞬間から明るい、ちらつきが少ないといった快適さも特徴です。高齢になると光のちらつきが気になる方も多いため、生活の質を高める点でもLEDはメリットがあります。
 
さらに、LEDには蛍光灯に含まれる水銀がなく、環境にも優しいという利点があります。廃棄時の処理も簡単で、エコの観点からも推奨されています。なお、健康や環境リスクが懸念されることから、2027年末までに一般照明用の蛍光灯の製造・輸出入が終了予定となっています。
 

まとめ

今回の試算では、蛍光灯をLEDに替えると、12時間つけっぱなしの生活でも年間で約3400円の節約が期待できる結果となりました。金額だけ見れば大きな差に感じにくいかもしれませんが、長寿命による交換費用の削減や快適さ、環境への配慮まで含めれば、その効果は数字以上です。
 
さらに、健康や環境リスクの観点から2027年末までに一般照明用の蛍光灯は製造・輸出入が終了予定となっており、LEDへの切り替えは今後ますます必須になっていくでしょう。
 
初期費用としてLEDランプの購入は必要ですが、数年で元が取れる計算になります。長く安心して使いたい方、定年後の生活で家にいる時間が増えたご家庭には、LEDへの切り替えは家計にも環境にも優しい選択といえるでしょう。
 

出典

公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問 Q&A
経済産業省 蛍光灯からLED照明への切り替えはお済みですか?
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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