節約のために、お風呂のお湯は「追い焚き」して2日使っています。衛生面で問題はあるのでしょうか?

配信日: 2025.09.07
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節約のために、お風呂のお湯は「追い焚き」して2日使っています。衛生面で問題はあるのでしょうか?
節約のためにお風呂のお湯を2日間追い焚きして再利用しているというご家庭もあるでしょう。
 
水道代やガス代を抑えられる点では魅力的ですが、一晩置いたお湯を再利用するとなると、どうしても衛生面が気になります。菌が繁殖して健康に影響はないのか、どんな工夫をすれば安心できるのか、疑問に感じている方もいるのではないでしょうか。
 
この記事では、残り湯を再利用する際のリスクとその対策、そして節約と衛生のバランスを保つ方法を分かりやすく解説します。
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毎日浴槽にお湯を張る場合と、追い焚きして2日使う場合ではどれくらい節約できる?

ここでは試算にあたって、浴槽1回分を200リットル、水道料金は1リットルあたり約0.2円とします(200リットル=水道代約40円)。
 
発熱量を1万750キロカロリー/立方メートル、熱効率を80%、ガス料金を約130円/立方メートルとすると、200リットルの水道水を20度→40度に上げる都市ガスのコストは1回あたり約60円と計算されます。
 
このため、「新しく張る」1回分の合計コストは水道代+ガス代で約100円になります。これを毎日行うと月30日で約3000円です。
 
一方、追い焚きで翌日温め直す場合は、2日で「新しく張る」1回分(約100円)+「追い焚き」1回のガス代(約60円)となり、2日あたり約160円、日割りで約80円、月換算で約2400円となる計算です。
 
以上より、毎日浴槽にお湯を張る場合と追い焚きして2日使う場合の差額は月約600円の節約になる可能性があります。ただし追い焚き費用や水道料金は地域や給湯器の性能で変わるため、実際の節約額は上下します。
 

2日間お湯を使い回すとどんなリスクがある?

お風呂に入った後のお湯には、皮脂や汗、垢などが溶け込んでいます。その中には目に見えない菌が含まれており、時間が経つにつれて急速に増えていきます。とある調査によれば、入浴直後には数百個程度だった細菌数が、一晩経つと約千倍に増えることもあるといいます。
 
こうした菌の繁殖は、お湯のぬめりや独特の臭いを生み出すだけでなく、体力が落ちている人や高齢者にとっては健康リスクとなる場合があります。長時間同じお湯を使うことによるリスクは決して無視できません。定期的なお湯の入れ替えや清掃を心がけることが重要です。
 

それでも節約したいなら? 安心して再利用する工夫

どうしても光熱費や水道代を節約したいと考える方も多いでしょう。その場合には、完全に新しいお湯に入れ替えるのではなく、例えば、清浄剤を併用しながら1日は再利用し、翌日は新しいお湯を張る、といったサイクルを取り入れれば、節約と衛生を両立しやすくなります。
 
また、体をよく洗ってから入浴する、浴槽の蓋を閉めて雑菌の侵入を防ぐといった複数の工夫を組み合わせて取り入れることも大切です。
 
ただし、臭いやぬめりを感じたときには、迷わずお湯を交換することが重要です。お湯を再利用できるかどうかの判断は、見た目や手触り、匂いといった感覚が目安になります。多少の手間やコストはかかりますが、健康や安心感には代えられません。
 

まとめ:節約と衛生、安全の両立を目指して

お風呂のお湯を2日間再利用することは、確かに水道光熱費の節約につながります。しかし、一晩経過した残り湯では細菌数が爆発的に増えてしまうため、衛生リスクがあることは知っておくべきです。特に体が弱い方や小さなお子さんと一緒に暮らしているご家庭では、衛生面を軽視することはできません。
 
それでも再利用を取り入れたいなら、体をよく洗ってから入浴する、入浴直後に清浄剤を入れる、浴槽の蓋を閉めて雑菌の侵入を防ぐ、そして定期的に浴槽を掃除するなど、複数の工夫を組み合わせて取り入れることが大切です。そして何より、少しでも異変を感じたら迷わずお湯を交換することが、安全で快適な入浴習慣につながります。
 
節約は大切ですが、同時に家族が安心して入れるお風呂であることも欠かせません。工夫を取り入れながら、衛生と節約の両方を意識した入浴スタイルを見つけていきましょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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