「液晶テレビ」と「有機ELテレビ」のどちらに買い替えるか悩んでいます。本体代と電気代を加味すると、どちらがお得なのでしょうか?
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電気代比較:液晶テレビと有機ELテレビではどのくらい差がある?
液晶テレビと有機ELテレビでは消費電力に違いがあります。
今回は、ソニー製の65V型モデルで比較してみましょう。
ソニー公式サイトによると、液晶テレビ「K-65XR70」の年間消費電力量は177kWh、有機ELテレビ「K-65XR80」は195kWhです。
電気代単価を公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会が公表している31円/kWhとすると、年間の電気代は液晶テレビが約5500円、有機ELテレビは約6000円です。差額は年間500円程度です。
10年間使ったとしても、電気代の差はおおよそ5000円前後にとどまる計算です。
もちろん、使用時間によって電気代は変わりますが、その差は思ったより小さいことがわかります。では、初期費用となる本体価格ではどのくらい差があるのでしょうか。
本体価格の違い:同サイズでも数万円~十万円の差に
本体価格は液晶の方が圧倒的に安い傾向にあります。
ソニー公式サイトによると、液晶テレビ「K-65XR70」の価格は39万6000円(税込)、有機ELテレビ「K-65XR80」は55万円(税込)です。
同じ65V型でも、その差は約15万円。購入時の初期費用を重視するのであれば、液晶テレビの方が明らかに有利といえるでしょう。
ただし、有機ELテレビは「高いなりの価値」も持っています。自発光方式ならではの深い黒、鮮やかな色再現、斜めから見ても色が変わりにくい視野角の広さは液晶にはない魅力です。映画やゲームなど映像体験を重視する人にとっては、本体価格の差以上の満足感を得られるケースもあります。
では、本体価格と電気代を合わせた場合、トータルでどちらがお得になるのでしょうか。
トータルで考えるとどちらがお得?
仮に10年間使用するとして、本体代と電気代を合算してみます。
・本体価格:39万6000円
・電気代:約5万5000円(年間5500円 × 10年)
・合計:約45万1000円
・本体価格:55万円
・電気代:約6万円(年間6000円 × 10年)
・合計:約61万円
両者の差はおよそ16万円。電気代の差はごくわずかで、実際には本体価格の差が総額の違いを大きく左右しています。つまり、コスト重視なら液晶テレビの方がお得という結論になります。
まとめ
液晶テレビは本体代が安く、電気代も抑えられるため、トータルコストで見ると有機ELより有利です。長く使えば使うほど、この差は開いていきます。
一方、有機ELは黒の表現力や色の鮮やかさ、広い視野角に優れており、映像体験を重視する人にとっては価格差に見合う満足感が得られるでしょう。
結論としては、「コスト優先なら液晶、画質優先なら有機EL」。購入前に、自分や家族がどんな用途でテレビを楽しむのかを考え、それに合った選択をすることが大切です。
出典
ソニーマーケティング株式会社 BRAVIA 7(XR70シリーズ) 仕様表
ソニーマーケティング株式会社 BRAVIA 8(XR80シリーズ) 仕様表
公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問 Q&A
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
