電気代が先月よりも“5000円”増えたのは、「除湿機」をフル稼働しているから？ 毎日12時間つけっぱなしで電気代は1ヶ月いくらになる？

梅雨など、湿度が高くなりやすい時期には除湿機を使用している家庭もあるでしょう。しかし、除湿機を長時間使用すると電気代が心配になるという人もいるかもしれません。
 
本記事では、除湿機を毎日12時間つけっぱなしにした場合の1ヶ月の電気代をご紹介します。電気代を節約しながら除湿機を使用する方法についても解説していくので、ぜひ除湿機を使用する際の参考にしてみてください。

除湿機をつけっぱなしにした場合の電気代

除湿機を1時間使用した場合の電気代は「消費電力（キロワット）×電気料金単価（円／キロワットアワー）」で算出できます。
 
消費電力は製品によって異なるため、取扱説明書や商品カタログなどで確認しましょう。電気料金単価には公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が目安としている31円／キロワットアワーを使用して計算します。
 
例えば、消費電力が285ワットの除湿機（デシカント方式）の場合、以下のように計算します。
 
285ワット（0.285キロワット）×31円／キロワットアワー＝8.835円
 
上記の除湿機では1時間あたり約8.8円の電気代がかかるため、12時間使用した場合の電気代は約106円になります。これを毎日続けた場合、1ヶ月（30日）の電気代は約3180円です。
 
今回は「先月より電気代が5000円増えた」ということですが、除湿機をフル稼働したことだけが原因で5000円も増えたとは考えにくいでしょう。しかし、原因のひとつである可能性も考えられます。
 

電気代を節約しながら除湿機を使用する方法

電気代を節約しながら効果的に除湿機を使用するためにも、除湿機の置き場所に注意しましょう。壁や家具の近くに設置すると効率的に除湿がしにくくなります。できるだけ壁や家具からは離して、部屋の中央あたりに置くことがおすすめです。
 
また、除湿機のフィルターは定期的に掃除しましょう。フィルターにほこりや汚れがたまると、除湿能力が低下して消費される電力が増加するため、余分な電気代がかかります。1～2週間に1回程度は、掃除機でほこりを吸い取ったりぬるま湯で洗ったりしてください。
 
ほかにも、湿度設定を低くしすぎないよう注意が必要です。湿度が下がりすぎると空気が乾燥して喉の渇きや肌の乾燥、アレルギー症状の悪化といった体への悪影響が及ぶ可能性があります。湿度40～60％程度になるよう調節しながら使用するとよいでしょう。
 

電気代を安くしたいときの除湿機の選び方

除湿機には「コンプレッサー方式」「デシカント方式」「ハイブリッド方式」の3つの除湿方式があります。コンプレッサー方式は夏や梅雨の時期に湿気を取り除きたい人、デシカント方式は冬場の除湿に使用したい人におすすめです。ハイブリッド方式は1年を通してしっかり除湿してくれるという特徴があります。
 
電気代を比較的安くおさえられるのはコンプレッサー方式です。あるメーカーのコンプレッサー方式除湿機を例に挙げて計算すると、1時間あたりの電気代は約4.3円となっています。それとはまた別のメーカーとはなりますが、デシカント方式の除湿機の場合は1時間あたりの電気代が約8.8円でした。コンプレッサー方式の約2倍の電気代がかかっています。
 
夏しか使わないのであればコンプレッサー方式の除湿機を選ぶのもひとつの手です。このように自分が希望する使用条件に合った除湿機を選ぶことでも、電気代を安く済ませることにつなげられるかもしれません。
 
また、住宅の種類や部屋の広さに合った除湿能力があるものを選ぶことも大切です。利用環境に合っていない除湿機を選ぶと余分な電力を消費し、電気代がかかってしまうこともあるため、よく確認して選びましょう。
 

除湿機を毎日12時間つけっぱなしにしたときの1ヶ月の電気代は3100円程度となる場合もある

消費電力にもよりますが、除湿機を毎日12時間つけっぱなしにしたときの1ヶ月の電気代は3100円程度ということもあるようです。
 
今回の事例では「電気代が先月より5000円増えた」ということなので、除湿機をつけっぱなしにしたことだけが原因ではないでしょう。しかし、除湿機の使い方や選び方を見直すことで電気代の節約につながる可能性はあります。
 
定期的にフィルターを掃除したり、利用環境に合った除湿能力があるものを選んだりして、電気代の節約を目指しましょう。
 

出典

公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問Q＆A Qカタログなどに載っている電力料金の目安単価とは何ですか？
 
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー