マイホーム購入&2人目出産を控えた30代夫婦。貯金「200万円」って一般的に見て少ないでしょうか?

配信日: 2025.09.10 更新日: 2025.09.11
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マイホーム購入&2人目出産を控えた30代夫婦。貯金「200万円」って一般的に見て少ないでしょうか?
日常生活を送るうえでお金は必要不可欠な存在で、貯金額を気にする人は多いでしょう。特に、30代の夫婦で子どもがいる場合は、将来さまざまなライフイベントが控えています。
 
そこで本記事では、30代の2人以上世帯における金融資産保有額について解説します。
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2人以上世帯における金融資産保有額はどのくらい?

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 令和5年」によると、30代の2人以上世帯における金融資産保有額の平均は601万円です。
 
しかし、中央値は150万円にとどまっており、実際には多くの世帯が数百万円未満の貯蓄しか持っていないことが分かります。したがって、貯金が200万円あるのであれば、平均よりは下回るものの、中央値を上回っており、決して少ない水準ではありません。
 
また、世帯主が30代の2人以上世帯における金融資産保有額の構成割合を、図表1にまとめました。
 
図表1

構成割合
金融資産非保有 28.4%
100万円未満 12.3%
100~200万円未満 9.9%
200~300万円未満 7.6%
300~400万円未満 5.6%
400~500万円未満 4.5%
500~700万円未満 6.6%
700~1000万円未満 5.2%
1000~1500万円未満 6.3%
1500~2000万円未満 2.2%
2000~3000万円未満 2.6%
3000万円以上 4.0%

出典:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 令和5年」より筆者作成
 
図表1を見ると、金融資産保有額が200万円未満の2人以上世帯の構成割合は50.6%、つまり半数以上となります。
 

資産形成の方法

価値観は人それぞれですが、資産総額に満足している人は多くないかもしれません。大きなライフイベントにはまとまったお金が必要で、多くの資産を形成したいと考える人は多いでしょう。
 
資産形成の方法は、貯蓄と投資の2種類に大別されます。本章で、それぞれについて説明します。
 

貯蓄

貯蓄とはお金を蓄えることであり、主に預貯金で資金を保有することを指します。
 
貯蓄に該当する資産形成は一般的に金利が低いため、収益性はそれほど見込めません。
 
しかし、元本保証と高い流動性という点で安心して資産を形成できるメリットがあります。安心感があるうえに確実にお金を貯められることから、貯蓄によって生まれた資金を投資の元本にするケースも少なくありません。そのため、貯蓄は資産形成の第一歩と位置付けられることもあります。
 
以下で、貯蓄に該当する資産形成の種類を紹介します。
 
■普通預金
普通預金は元本保証がされているため、安心感を持って資産形成できる点がメリットです。一方で、金利が低いことから、収益性には期待できません。
 
また、お金の流動性の高さも特徴のひとつです。いつでも現金を引き出せるため、日常的に使う生活資金や生活予備費などは普通預金にしておくとよいでしょう。
 
■定期預金
定期預金は基本的には元本保証されている点がメリットですが、収益性は高くありません。ただし、定期預金は一定期間お金を預けるため、普通預金よりも金利が高いことが一般的です。なお、定期預金を解約することで資金を用意できるため、普通預金ほどではありませんが流動性は高いといえます。
 

投資

投資は株式や投資信託のような金融資産をはじめ、不動産や金といった現物資産を購入して資産を形成する方法です。資産を効率的に増やせる可能性が高いためリターンが大きい方法といえます。その一方で元本保証はなく、状況によっては元本割れを起こして資産が減る可能性もあります。
 
リスクがあることを認識して、自己責任で投資することが重要です。投資の種類によっては、現金化に一定の時間がかかることから、流動性が低い場合もあります。
 
■株式投資
株式投資は、上場企業の株式を購入して配当金や売却益を得ることで、資産形成を目指します。リターンが大きい可能性があることから高い収益性に期待できますが、元本保証はありません。
 
株式投資で利益を得るためには、市場の状況や企業の業績で常に変化する株価を正しく予測することが重要です。そのためには、知識や経験が必要です。
 
■不動産投資
マンションなどの不動産を保有して、家賃収入や売却益で資産形成を狙うのが不動産投資です。長期資産に向いており、インフレに強い点がメリットですが、お金の流動性の低さとメンテナンスなどの維持や管理にコストがかかる点はデメリットといえます。
 

200万円は十分なスタート。焦らず積み立てをしていこう

金融広報中央委員会の調査によると、30代の2人以上世帯における金融資産保有額の平均は601万円です。一方、中央値は150万円となっており、平均値よりかなり低い水準にあります。これは、一部の世帯が多額の資産を保有しているため平均が引き上げられているためです。
 
そのため、「貯金200万円」は平均から見ると少ないように感じるかもしれませんが、中央値に近い金額であり、同世代の多くが持っている金額といえます。
 
また、金融資産保有額の階層別にまとめた構成割合では、200万円未満が50.6%と全体の半数以上を占めています。また、200万円が該当する200~300万円未満の構成割合は7.6%です。
 
これらのデータを踏まえて、焦ることなく自分のペースで資産形成を進めていくことが大切です。計画的な積み立てと適切な投資を継続すれば、着実に将来の安心を築くことができるでしょう。
 

出典

金融広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査 [二人以上世帯調査] 令和5年
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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