夫婦で月収35万円なのに「固定費」だけで20万円消えていきます。他の世帯も同じですか?

配信日: 2025.09.13
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夫婦で月収35万円なのに「固定費」だけで20万円消えていきます。他の世帯も同じですか?
毎月の収入35万円のうち、家賃や住宅ローン、通信費などの「固定費」だけで20万円も消えてしまう……。それで家計が圧迫されてしまい、「他の家庭も同じなのだろうか?」と不安に思った方から、過去に相談がありました。
 
そこで本記事では、そんな固定費に悩む世帯に向け、月収35万円で固定費20万円となる世帯を例に、なぜ固定費が家計を圧迫するのか、そして改善についてどうしていくべきか考えていきます。
柘植輝

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

固定費月20万円は高い?

正直なところ、月収35万円の世帯で、固定費だけで月20万円というのは高いと言わざるを得ません。総務省の家計調査によれば、2人以上の世帯のうち、勤労者世帯の家計収支の固定費(住居、光熱・水道、保険医療、交通・通信)の割合はおよそ40%程度です。
 
これを月収35万円の世帯に当てはめると、14万円です。そのため、それより6万円も高い20万円というのは、他の世帯も同じとは言い難いでしょう。
 
もちろん、これは統計の結果を単に当てはめただけではあるので、正しい考えかといえば、そうではない部分もあるかもしれません。しかし、考えを変えて、毎月収入のおよそ6割が固定費だけで消えていると考えてみてください。
 
その支出が決して小さいものではないことがよく分かるでしょう。
 

固定費が増える原因はどこにある?

固定費が増える原因について考えてみましょう。理由はいくつか考えられますが、やはり1つは家賃や住宅ローンの額でしょう。
 
少し前までは、住宅ローンや家賃は手取りの25%以内とか30%以内などといわれることもありました。しかし、物価高や税負担の高まっている昨今では、それは高すぎるといえます。可能であれば20%以内としたいところです。
 
ほかにも、保険の入りすぎというケースもあるかもしれません。CMやネット上での宣伝なども相まって、FPへの相談が流行っている昨今、言われるがまま保険に入っているという世帯も時折あります。
 
毎月の保険料が2万円や3万円となっていませんか? 年齢や将来気になるリスクなどにもよりますが、その保険が本当に必要かどうか、もう一度考えてみましょう。
 
また、スマートフォンの通信料や動画サイトのサブスクなども確認してみてください。不要なプランや、使わないサービスに加入している場合は変更・解約すべきです。
 

どうしても減らすものがない! そんなときは?

人によっては、固定費が増える原因を探っても分からない! といった方や、これ以上固定費は減らせない! そういうこともあるでしょう。
 
そういった場合は、かなり強引ではありますが、まず保険をすべて解約してみるのも一つの手です。そもそも保険は万一への備えです。にもかかわらず、家計が圧迫されている現状で払い続けるのは元も子もないといえます。
 
そして、賃貸物件に住んでいるのであれば、手取りの2割以内となる家賃の物件に引っ越すことを検討しましょう。続いて、スマホを格安SIMに変更し、サブスクは各分野1つを残し、他はすべて解約してみてください。
 
こうしているうちに、おそらく固定費が6万円とはいかなくとも、数万円は削減できることでしょう。
 
とはいえ、ここまで切り詰めると生活が立ち行かない可能性もあります。そのような部分は残すようにしてください。
 

まとめ

夫婦で月収35万円に対して固定費月20万円というのは、平均よりも負担が大きい水準と考えられます。おそらく他の世帯と比べても高めでしょう。この場合、住居費・保険料などが家計を圧迫している可能性があるため、まずそれらを削減してみてください。
 
固定費は、一度削減すると長期的に効果が続くいわば「家計のダイエット」です。まずは支出の内訳を洗い出し、優先順位の低いものから順番に見直すことで、将来にわたってゆとりある家計を築くことができるかもしれません。
 

出典

総務省 家計調査報告〔家計収支編〕2023年(令和5年)平均結果の概要
 
執筆者 : 柘植輝
行政書士

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