500円玉貯金を「200万円」貯めました! 大学生の息子に渡したいですが「タンス預金」を銀行に預けたり、贈与したりする際に“税金”はかかるのでしょうか?
しかし、「タンス預金を銀行に預けると税金がかかるの?」「子どもにあげたら贈与税の対象になるの?」という点が気になる人もいるでしょう。
本記事では、500円玉貯金で貯めた200万円というタンス預金を、銀行に預ける際にかかるお金や、贈与する際の注意点について解説します。
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タンス預金を銀行に預けても「税金」はかからない
まず、タンス預金を銀行に預けるだけで税金がかかることはありません。自宅に保管していた現金を、単に預金口座に移すだけであり、新たな所得が発生するわけではないためです。
ただし、大量の硬貨を銀行に持ち込む場合は、硬貨を取り扱うことに対する手数料が発生することがあります。
多額の硬貨入金は「手数料」に注意
硬貨を入金する際の手数料は銀行によってさまざまですが、今回は三井住友銀行を例に見ていきましょう。
三井住友銀行では、ATMでの硬貨の入金には手数料はかかりませんが、ATMに1回で投入できる硬貨は100枚(500円硬貨は75枚)までという制限があります(回数に上限はなし)。
200万円分の500円硬貨は4000枚ですので、1回75枚までのATM入金では少なくとも54回かかります。「54回もATMに入金するのは面倒」と考える人もいるでしょう。
ATMではなく、窓口で硬貨を入金する場合、ATMのように何回も手続きをする煩わしさはありませんが、硬貨の枚数によっては手数料を負担しなければなりません。三井住友銀行の場合、窓口で硬貨を入金する際の手数料は次の通りです。
・300枚以下:無料
・301~500枚:550円
・501~1000枚:1100円
・1001枚以上:500枚につき550円加算
そのため、200万円分の500円硬貨4000枚では、数千円規模の手数料が発生します。多額のタンス預金の硬貨をそのまま銀行に移す場合、税金はかからないものの、手続きの手間や手数料がかかる場合がある点に注意しておきましょう。
子どもに渡す場合は「贈与税」に注意
子どもに200万円を渡す場合に気をつけたいのが贈与税です。日本の贈与税は暦年課税制度を基本としており、1月1日から12月31日までに受け取った贈与額が年間110万円を超えると、超えた部分に贈与税がかかる仕組みです。
そのため、200万円を息子に贈与した場合、110万円を超える90万円分に対して贈与税が課されることになります。
贈与税がかからない方法
贈与税の税率は高めに設定されているため、なんとか回避したいと考える人は多いでしょう。贈与税を回避する方法をいくつか見ていきましょう。
1. 2年に分けて渡す
例えば、1年目に100万円、翌年に100万円を渡せば、いずれの年も基礎控除の110万円以内に収まるため、贈与税はかかりません。時間的に余裕があるなら、数年に分けて計画的に渡すのが良いでしょう。
2. 学費や生活費として直接支払う
子どもの学費や生活費に充てるために直接支払う場合は、贈与税の対象外となります。例えば、大学の授業料を親が直接振り込む、下宿先の家賃を支払うといったケースです。ただし、「常識の範囲内の必要額」であることが前提です。
3. 教育資金贈与などの特例を利用する
一定の条件を満たせば、教育資金を一括で1500万円まで非課税で贈与できる制度もあります。所定の金融機関を通じて申告書を提出する必要があるため、制度を活用する場合は金融機関に相談するとよいでしょう。
まとめ
タンス預金を銀行に預けるだけでは税金はかかりませんが、大量の硬貨を金融機関に持ち込む場合には手数料が発生することがあります。また、子どもに200万円を渡すとなると「贈与税」の対象となり、年間110万円を超える部分に課税されるため、贈与税を回避する方法を検討したいところです。
せっかくコツコツと積み立てた500円玉貯金ですので、可能な限り手数料や税金で目減りさせることなく、工夫をしながら子どもの未来に役立てていきましょう。
出典
株式会社三井住友銀行 よくあるご質問【手数料】硬貨をATMや窓口で入金するときに、手数料は必要ですか?
国税庁 No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)
国税庁 No.4405 贈与税がかからない場合
国税庁 No.4510 直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の非課税
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
