先日旅行で5日間家を空けたのですが、「エアコン」がつけっぱなしでした! いくら「電気代」を“損した”ことになりますか…?
今回は、5日間エアコンを稼働し続けた場合の電気代の目安から、「実はつけっぱなしにしたほうがお得」といううわさの真相について詳しく解説します。
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目次
エアコンの電気代は1時間あたりどれくらいかかる?
まず前提として、エアコンの稼働時にどの程度電気代がかかるのかは、各メーカーや製品、稼働状況によって異なります。そのため、ここでは目安として公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が発表している、電力料金の目安単価である「31円/kWh(税込み)」という数値を参考に、電気代を試算していきましょう。
なお、エアコンの1時間あたりの電気代は、以下の式で算出できるようです。
・エアコンの1時間あたりの電気代=消費電力(kW)×電力料金単価(円/kWh)
このうち「電力料金単価」は前述の「31円/kWh(税込み)」を当てはめるとして、消費電力はどこから調べられるのかというと、各エアコン製品の取扱説明書やカタログに記載されています。ここでは、冷房の定格消費電力を400W(0.4kW)と仮定して、1時間あたりの電気代を算出してみましょう。
・エアコンの1時間あたりの電気代=0.4kW×31円/kWh=12.4円
つまり、冷房をつけた状態が1時間続いた場合、およそ12.4円の電気代がかかることが分かりました。
エアコンを5日間つけっぱなしだと「1500円」程度の電気代を損する可能性
上記の計算結果から、1日つけっぱなしの電気代は12.4円×24時間で297.6円、5日間では297.6円×5日で1488円と算出できます。エアコンを5日間つけっぱなしにしてしまった掲題のケースでは、およそ1500円弱の電気代を無駄にしてしまった可能性があります。
なお、エアコンのように使い方によって消費電力に差が生まれる家電製品の場合、エアコンの設定温度を大幅に下げたり、風量を上げたりなど消費電力のかかる設定にしてしまうと、さらに電気代がかかる可能性もあるため、日ごろの設定や使い方にも留意したいところです。
「エアコンはつけっぱなしのほうがお得」といううわさ、実際は……?
ところで、エアコンの使用方法について、「エアコンはこまめに消すよりもつけっぱなしのほうが電気代がお得」といった話をよく耳にするかもしれません。これは、実際のところ本当にお得なのでしょうか。
前提として、エアコンは冷房・暖房ともに、室温を設定温度に近づけるために、つけ始めの段階でもっとも電力を消費します。外気温と設定温度の差が大きければ大きいほど電力も多く消費するため、内外温度差が大きい場合はつけっぱなしのほうがお得になる可能性があるといわれています。
例えば、あるメーカーが発表しているデータによると、住環境などにもよるものの、冷房を使用している場合、外気温が35度以上の場合は「つけっぱなし」、30度程度までであれば「こまめに消す」ほうが電気代の節約につながるという結果になったそうです。
近年は夜間の気温上昇にともない、夜でもエアコンをつけっぱなしにすることが推奨されていますが、電気代の節約という観点から見ても、暑い日ほどつけっぱなしにするほうがお得になる可能性があるということが分かりました。
まとめ
旅行など、長期外出の際にエアコンをつけっぱなしにすると、設定温度や風量によっては数千円もの電気代を無駄にしてしまう可能性があります。電気代が高騰していることもあり、「うっかりエアコンがつけっぱなしだった」ということにならないよう、気をつけたいところです。
出典
公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問 Q&A Q.カタログなどに載っている電力料金の目安単価とは何ですか?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
