近所に「コストコ」ができました。大容量で買って小分けにすれば節約になると思っていたのですが、食費が以前と比べて「3万円」上がりました…やはり普通のスーパーで買う方が安いでしょうか?

配信日: 2025.09.28
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近所に「コストコ」ができました。大容量で買って小分けにすれば節約になると思っていたのですが、食費が以前と比べて「3万円」上がりました…やはり普通のスーパーで買う方が安いでしょうか?
近所に新しくコストコがオープンすると、つい「これで食費がぐっと抑えられるかも」と期待してしまいます。大容量で安く買い、小分けにして保存すれば節約につながるというイメージを持つ人もいるのではないでしょうか。
 
しかし実際には、思ったよりも食費がかさんでしまったという声も少なくないようです。
 
今回のケースのように、以前より3万円近く増えてしまったという事例もあります。なぜ“節約のはずが出費増”という結果になってしまうのでしょうか。そして、結局は普通のスーパーのほうが安いのでしょうか。本記事ではその理由や考え方、節約に活かすための工夫を解説していきます。
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コストコが「節約になる」と言われる理由

まず、コストコがなぜ節約につながると考えられているのかを整理してみましょう。倉庫型の店舗で、大容量の食品や日用品を低価格で販売しているため、単価に換算すると安くなるケースが多いのが特徴です。
 
例えば、パンや肉、トイレットペーパーなどは1回の購入量が多い分、1個あたりの値段はスーパーより下がることがあります。さらに、まとめ買いによって買い物の回数が減り、時間や交通費の節約にもつながるというメリットもあります。
 
加えて、商品の多くは海外からの直輸入品やオリジナルブランドで、品質が高いものも多いため、単純に「安いから買う」のではなく「質の高いものを割安に手に入れられる」という点が支持を集めています。このように理論上は家計に優しい買い物ができるはずなのですが、実際の生活では必ずしもそうはならないのが現実のようです。
 

食費が増えてしまう意外な落とし穴

では、なぜ「節約のつもりが3万円の出費増」になってしまうのでしょうか。いくつかの理由を見ていきましょう。
 
一つ目は、大容量を使い切れずに食品を無駄にしてしまう可能性があることです。コストコの肉やパンは量が多いため、冷凍保存が前提になります。しかし冷凍庫の容量が足りなかったり、小分けする手間を後回しにしたりすると、結局食べきれずに処分することになりかねないでしょう。捨ててしまえば割安どころか損になります。
 
二つ目は、つい余計なものを買ってしまうことです。広い売り場には見慣れない輸入食品やお菓子が並び、「せっかくだから」と手が伸びてしまう人は多いものです。普段のスーパーでは買わない商品を追加購入すれば、当然食費は膨らみます。買い物体験そのものが楽しいのがコストコの魅力ですが、それが節約には逆効果になるのです。
 
三つ目は、すべての商品が安いわけではないという点です。野菜や果物、魚などは地域のスーパーのほうが安く手に入る場合が少なくないようです。また、スーパーの特売やタイムセールをうまく利用すれば、コストコよりも単価が下がることもあります。つまり「コストコで買えば必ず安い」と思い込むと、かえって割高になる可能性があるのです。
 
さらに、コストコは年会費が必要です。年間で数千円の会費を払っているので、それを含めて考えると「思ったより得していない」ということもあり得ます。加えて、車で行く場合はガソリン代や移動時間もかかり、これも見落としがちなコストの一つです。
 

スーパーとコストコをどう使い分けるべきか

それでは、食費を抑えるためにはどのように買い物をすればよいのでしょうか。大切なのは、コストコとスーパーを上手に使い分けることです。
 
まず、コストコに向いている商品は、保存がきくものや消費が早いものです。例えば、トイレットペーパーや洗剤などの日用品は長期間保存できるので、大容量でも無駄にならないでしょう。冷凍保存が得意な家庭なら、鶏肉や豚肉などの大袋も活用できます。また、頻繁に使う調味料や油なども単価を下げやすい商品です。
 
一方で、野菜や果物などはスーパーの特売を利用したほうが安く済むケースもあるでしょう。少量ずつ買えるため、食材を余らせにくいという点でも無駄が少なく済みます。
 
つまり、「コストコで全部まとめて買う」のではなく、「コストコで買うもの」と「スーパーで買うもの」をしっかり分けることが、食費を増やさずに済むコツといえます。
 

まとめ:節約になるかどうかは使い方次第

コストコでの買い物は、大容量で単価を下げられるという強みがある一方で、衝動買いや食品ロス、年会費などによって食費が増えてしまう落とし穴があるでしょう。食費が3万円増えてしまったのは、こうした要因が重なった結果と考えられます。
 
結局のところ、普通のスーパーのほうが安いかどうかは「買うもの」「家庭の消費ペース」「保存の工夫」によって変わります。コストコを上手に活用するなら、日用品や冷凍保存できる肉類などを中心に選び、それ以外はスーパーで買うといった使い分けが効果的です。
 
「コストコだから節約できる」と思い込むのではなく、自分の生活スタイルに合わせて買い物のルールを決めることが大切です。そうすれば、食費を抑えながらコストコの魅力を最大限に楽しむことができるでしょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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