夫が趣味の釣りとキャンプに「毎月5万円」くらい使っています。趣味にかける金額としては多くないのでしょうか?
本記事では、趣味にかける金額の平均データや目安、家計とのバランスを見極めるポイント、そして趣味も楽しみながらも無理のない支出にするコツをお伝えします。
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「毎月5万円」は多い? 趣味支出の平均・目安をチェック
趣味に使うお金が「毎月5万円」というのは、果たして多いのでしょうか。いくつかの調査結果を見てみると、全国的な水準が分かります。
総務省が実施した「家計調査年報(2024年)」によると、教養娯楽費の平均は3万240円となっています。この教養娯楽費のなかには「教養娯楽費耐久財」「教養娯楽用品」「書籍・その他の印刷物」「教養娯楽サービス」が含まれています。
また、株式会社ヒューネルが行った「趣味に関するアンケート」では、男女500人を対象に「趣味に使う金額」を調査した結果、最も多かった回答は「月5000円未満」でした。次いで「5000円〜1万円未満」「1万円〜3万円未満」が続き、本アンケート結果からは3万円を超えて使う人は少数派であることが分かります。
これらの調査結果と比べると、「毎月5万円」という金額は平均的な水準よりも明らかに高額であることが分かります。
「多い」と感じるかどうかは家計のバランス次第
趣味支出が妥当かどうかを評価するには、以下の観点でチェックすることが重要です。
収入に対する割合
手取り収入が 40万円の場合、5万円は約12.5%。これは趣味だけでこの割合を費やすなら、他の支出を圧迫する恐れも出てきます。一方、手取りが80万円を超える家庭なら5万円は比率として小さくなるため、余裕を持ちやすくなるでしょう。
家計管理の観点では、「生活費+固定費+貯蓄・投資」をまず確保したうえで、余裕の範囲で「楽しみ(趣味・娯楽)」に回すのが理想です。いわゆる「黄金比率」などを使って、支出を三分割・四分割してバランスを見直す手法もあります。
他の支出・貯蓄は守れているか
他の支出・貯蓄を守れているかを確認しましよう。
●家賃・住宅ローンや食費・光熱費などの「必須支出」がきちんと払えるか
●教育費・保険・医療費などの予備支出を含めたバッファーがあるか
●貯蓄や投資、将来のための積立が十分できているか
もし趣味に5万円使うことで、これらの支出や貯蓄が圧迫されているなら、「5万円は多すぎる」と判断せざるを得ないでしょう。
支出の“価値”と満足度
金額だけで多いか少ないかを判断するのは不十分で、使ったお金に見合った満足感・価値を得られているかも重要です。
キャンプや釣りのために道具を揃え、新しいフィールドへ行き、自然の中でリフレッシュできるなら、その5万円は「価値ある投資」になるかもしれません。一方、道具ばかり増えて出かける頻度が少ないならコスパが低くなる可能性があります。
趣味支出を無理なく楽しむための対策・工夫
趣味にお金を使いたい気持ちを否定する必要はありませんが、家計を守りながら楽しむための工夫は有効です。具体的な方法をいくつか紹介します。
・予算を明確に設定する
趣味用の別予算を設け、超えた分は別の支出から調整するルールを作ると管理しやすくなります。
・中古品・レンタル活用
釣りやキャンプ用品は中古市場も活発です。新品にこだわらず、中古やレンタルを活用すればコストを抑えられます。
・回数や頻度の見直し
遠出や高コストなキャンプ場利用を減らす、近場で済ませる、回数を最低限にするなどの調整も有効です。
・共同購入・シェア
友人や家族と用品を共有する、グループ割引を使うなどでコストを分散できます。
まとめ
趣味に毎月5万円使っていることは、一般的な趣味支出の平均から見るとかなり高めといえます。実際の多い・少ないは、収入規模・家計構成・貯蓄状況・満足度などを総合して判断すべきものです。
もしその支出が家計を圧迫していない、貯蓄や将来に向けた計画も滞りなく進んでいるなら、「5万円は妥当な楽しみの投資」といえるでしょう。ただし、もし趣味支出によって他の支出や貯蓄が犠牲になっているなら、減らし方や工夫の余地を考えるべきです。
重要なのは、パートナーと価値観をすり合わせ、「二人の家計としてどの程度ならOKか」を合意しておくことです。趣味も、お金も、お互い納得できるバランスを模索しながら、大切にすべきだといえます。
出典
総務省 家計調査報告(家計収支編) 2024年(令和6年)平均結果の概要
株式会社ヒューネル 趣味に関するアンケート(PR TIMES)
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
