社会人5年目で貯金がようやく「100万円」に到達! 一方、2年目の後輩はすでに「貯金が100万円」と言っていました。20代後半で“貯金額100万円”は少ないのでしょうか?

配信日: 2025.09.30
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社会人5年目で貯金がようやく「100万円」に到達! 一方、2年目の後輩はすでに「貯金が100万円」と言っていました。20代後半で“貯金額100万円”は少ないのでしょうか?
5年間働き続けて、ようやく貯金が100万円。達成感を得たのもつかの間、ふと耳にした後輩の一言──「私も2年目で100万円貯まりました」。その瞬間、胸の奥にモヤッとした感情が湧きませんでしたか? 「自分は少ないのか? 」「このペースで大丈夫なのか? 」と。
 
実は、20代後半の“100万円”は決して悪いスタートではありません。本記事では、同世代の貯金実態、100万円をどう位置づけるべきか、そして今後どう行動すればよいかを解説します。
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20代・社会人5年目あたりの貯金実態とは? 平均と中央値を知ろう

まず気になるのは「みんな、どれくらい貯めているの? 」という点でしょう。金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(令和5年)」によると、20代単身世帯の平均貯金額は219万円、中央値は103万円でした。
 
つまり、100万円という数字は「中央値にほぼ並んでいる」という位置づけです。また、社会人5年目といっても、状況は人によって大きく異なります。


・実家暮らしで家賃がかからない人
・都心で一人暮らしをして固定費が高い人
・ボーナスがある業界、ない業界
・副業収入を得ている人

これらの条件次第で、貯金のしやすさは大きく変わります。つまり「後輩が自分より早く貯めている=自分が遅れている」とは限らないのです。
 

「100万円」は少ない? 判断する3つの視点

「多い・少ない」を冷静に判断するために、以下の3つの視点をおすすめします。
 

1.緊急時の備えとしてどうか

病気や転職など、収入が途絶えたときに使えるお金を「生活防衛費」といいます。目安は生活費の3〜6ヶ月分。例えば毎月20万円使うなら、60〜120万円が安心ライン。100万円あれば、最低限のセーフティネットとしては十分です。
 

2.自分の収入に対する割合

毎月どのくらいの割合を貯蓄できているかも重要です。手取りの15〜20%を回せていれば優秀。たとえ金額が少なくても、比率を意識すれば「着実に貯まる体質」になります。
 

3.人との比較ではなく“自分の目的”基準で

後輩と比べて焦っても仕方ありません。結婚資金、旅行、資格取得など「自分は何に使いたいのか」を明確にすれば、100万円が「少ない」ではなく「大切な第一歩」と感じられます。
 

100万円を突破したら取り組みたい次のステップ

せっかく達成した100万円。ここからどう使い、どう増やすかが次の鍵です。
 

1.生活防衛費として確保する

まずはこの100万円のうち、生活費3〜6ヶ月分を「絶対に手を付けない口座」に置きましょう。これが安心の基盤になります。
 

2.自動で“次の100万円”を積み立てる

給料日に3〜5万円を自動的に別口座へ移す「先取り貯金」は最もシンプルで効果的な方法です。無理のない額で構いません。
 

3.小さく投資を始める

余裕が出てきたら、つみたてNISAやiDeCoなどを利用するのも手です。1日数百円から始められる投資信託も多く、長期で見ると大きな差になります。
 

4.将来のイベントを見据えた計画を立てる

「30歳までに300万円」「結婚資金200万円」など、目的を具体的にするとモチベーションが続きます。目標があると、浪費を減らす力にもなります。
 

100万円はゴールではなくスタートライン

20代後半で貯金100万円というのは、統計的に見ても平均的なライン。決して「少なすぎる」と落ち込む必要はありません。むしろ大切なのは、この100万円を「安心の土台」として、次のステップにつなげることです。生活防衛費を固め、仕組みで貯める習慣を作り、余裕が出れば投資でお金にも働いてもらう。
 
比べるべき相手は後輩や友人ではなく、1年前の自分。その自分を超えて、未来の安心ややりたいことに備えていけば、100万円は大きな価値を持つ「はじめの一歩」になります。あなたの100万円は、これからの資産づくりにとって確かなスタートラインです。
 

出典

金融広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査(令和5年)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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