自宅の「衣類乾燥機」が故障…使用が“週3日”程度なら、買い替えるより「コインランドリー」のほうが経済的ですか? 費用を比較してみた

配信日: 2025.10.08
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自宅の「衣類乾燥機」が故障…使用が“週3日”程度なら、買い替えるより「コインランドリー」のほうが経済的ですか? 費用を比較してみた
洗濯物を効率よく乾かすために活躍する乾燥機。
 
雨の影響や防犯上の理由などから、洗濯物を外へ干さずに乾燥機を使用する人は多くいます。一方で、乾燥機を1台購入する際にかかる費用や電気代などのランニングコストをふまえて、コインランドリーの乾燥機を使う人もいます。
 
それでは、洗濯頻度が週3日程度の場合は、乾燥機を購入する場合とコインランドリーを利用する場合、どちらが経済的なのでしょうか。生活スタイルとランニングコストを整理しながら比較していきます。
田中美有

2級ファイナンシャル・プランニング技能士

家庭用衣類乾燥機の購入にかかる費用

まずは、家庭用衣類乾燥機1台を購入するのにかかる費用を確認します。
 
一人暮らし用の乾燥機としてよく選ばれるのは、乾燥容量6キログラム程度のものです。今回は例として、Panasonic製の衣類乾燥機「NH-D605」を購入するものとします。


メーカー:Panasonic
機種:NH-D605
乾燥容量:6.0キログラム
電気式:50ヘルツ/ 60ヘルツ共用
金額:8万9280円(大手通販サイト販売価格)

家電購入時には、購入する家電と搬入先に応じて別途設置工事費用がかかります。大手通販サイトでは、1100円の基本設置料金が必要です。1台の家庭用衣類乾燥機を購入する際にかかる費用の合計は、9万380円です。
 

壊れた家庭用衣類乾燥機を手放すのにかかる費用

家にある乾燥機が壊れて新しく買い直す場合は、壊れた乾燥機を処分しなければなりません。
 
家庭用衣類乾燥機は家電リサイクル法の特定家庭用機器廃棄物の対象です。買い替えをしない場合は回収が必要ですが、新しい製品に買い替えをする場合は、新しい製品を購入する店舗に引き取りを依頼しましょう。
 
同通販サイトで新しい乾燥機を購入した場合のリサイクル回収料金は以下の通りです。


リサイクル料金:2530~3300円
収集運搬料:2200円

リサイクル料金は、回収する乾燥機のメーカーによって異なります。一番高い金額で仮定して、リサイクル回収料金は5500円かかります。
 
家庭用衣類乾燥機の購入費用は9万380円のため、この金額にリサイクル回収料金を足すと、1台の家庭用衣類乾燥機を購入するのにかかる初期費用は合計9万5880円となります。
 

家庭用衣類乾燥機のランニングコスト

次に、家庭用衣類乾燥機のランニングコストを確認します。ランニングコストとして購入後にかかるのは主に電気代です。室温30度で「強」モードで使用した場合のNH-D603の消費電気量は、1255ワットです。容量6キログラムの乾燥時間は3~4時間程度です。
 
では、週に3回強モードで3時間衣類を乾燥したときにかかる電気料金はいくらでしょうか?電気料金は「消費電力(キロワット)×使用時間×使用日数×電力供給会社の電気料金単価」の計算式で確認できます。
 
1255ワット(1.255キロワット)×3時間×3日×36.4円=約411.1円
 
1週間で乾燥機にかかる電気代は約411円です。4週間で計算すると、1ヶ月で約1600円、1年間で約2万円のランニングコストがかかります。
 

コインランドリーの利用費用

次に、コインランドリーの乾燥機を利用した際の費用を確認します。
 
コインランドリーの店舗によって金額は異なりますが、一般的な乾燥機は14キログラム乾燥機で、100円で約10分稼働できます。洗濯機で洗った衣類の乾燥には、1回につき30分程度必要になるため、1回あたり300円が相場です。
 
週3回利用すると、1週間で900円かかります。4週間で計算すると、1ヶ月で3600円、年間では約4万3000円のコストがかかります。
 

週3日洗濯をするときにかかるコストの比較

年間のランニングコストだけで比較すると、家庭用衣類乾燥機は約2万円、コインランドリーは約4万3000円と、家庭用衣類乾燥機のほうが半分以下の金額で済みます。
 
ただ、家庭用衣類乾燥機は廃棄分のリサイクル費用と購入費用を含めて、初期投資に9万5880円必要です。そのため、初年度1年間の合計費用は9万5880円と2万円を足して11万5880円かかります。1年間だけで見ると、コインランドリーのほうが3分の1程度の出費で済みます。
 
2年使用すると、11万5880円+2万円で13万5880円。まだコインランドリーのほうが出費が少ないです。5年使用すると、初期投資と5年間のランニングコストを含めた合計金額が19万5880円となり、コインランドリーを5年間利用するコスト21万5000円を下回ります。
 

生活スタイルに合わせて活用を

コインランドリーは大きな出費が必要となることはありませんが、年単位で見ると合計金額は安くはありません。5年以上の使用を考えるのであれば、家庭用衣類乾燥機を購入すると合計の出費を抑えられます。
 
また、コスト面の他にも、自宅に乾燥機を置くスペースを確保する必要性や、コインランドリーまで洗濯物を持って行く手間など、それぞれにメリット・デメリットが生じます。現在と将来の使用頻度をふまえた上で、ご自身の生活スタイルに合わせて検討するのが良いでしょう。
 

出典

パナソニック株式会社 洗濯機・衣類乾燥機 概要 衣類乾燥機 NH-D605
東京電力エナジーパートナー 従量電灯B・C
 
執筆者 : 田中美有
2級ファイナンシャル・プランニング技能士

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