肌寒くなってきたのでそろそろトイレの暖房便座をオンにしようとしたら、妻に「電気代がもったいないからもう少し我慢して!」と言われました…。そんなに電気代がかかるものでしょうか?

配信日: 2025.10.09 更新日: 2025.10.11
この記事は約 3 分で読めます。
肌寒くなってきたのでそろそろトイレの暖房便座をオンにしようとしたら、妻に「電気代がもったいないからもう少し我慢して!」と言われました…。そんなに電気代がかかるものでしょうか?
朝晩の冷え込みが強まると、トイレの便座に腰を下ろす瞬間がつらく感じる方も増えてくるでしょう。そこで活躍するのが「暖房便座」ですが、気になるのは電気代です。果たしてどれほどの負担になるのでしょうか。
 
本記事では、暖房便座にかかる電気代の目安や節約方法を解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

暖房便座の電気代は1ヶ月あたり数百円程度が目安

冬場は便座の冷たさを避けたいものですが、暖房便座の電気代は「使い方と機種」で大きく変わります。
 
例えば、あるメーカーの製品の場合、消費電力は年間60キロワットアワー~72キロワットアワー程度とされ、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が目安としている電力料金単価31円/キロワットアワーで計算すると、月あたり約155円~186円、年間約1860円~2232円となります。
 
一方、温水洗浄機能なしの暖房便座(例:年間消費電力140キロワットアワーの製品)では、1ヶ月あたり約362円、年間約4340円という目安も示されています。ただし、家庭の使用状況や機種の方式などによって幅が出る点に注意が必要です。
 

使用後にフタを閉めて設定温度を「弱」にすれば、年間2000円近く節約できるケースがある

経済産業省資源エネルギー庁の解説では、未使用時に便座のフタを閉めることで放熱ロスを抑え、年間34.90キロワットアワーの省エネが見込めると説明されています。単価31円/キロワットアワーとすると約1080円の削減効果で、最も手軽な対策といえるでしょう。
 
同じく便座の設定温度を「中」から「弱」に一段階下げ、冷房期間(夏)に暖房をオフにする組み合わせで、年間26.40キロワットアワー(約820円)程度の削減が期待できます。これらを合わせると、少しの見直しだけで年間1900円前後の節約も現実的でしょう。
 

温水洗浄便座は「瞬間式」が省エネに有利

温水洗浄便座の方式は主に「貯湯式」と「瞬間式」に分かれ、一般に瞬間式のほうが待機の保温ロスが少なく省エネ傾向です。方式や節電機能の違いにより年間消費電力量には大きな差が出るため、買い替え時は方式・学習制御・タイマーの有無などを比較検討する価値があります。
 
また、方式だけでなく、省エネ性能の確認も重要です。省エネ性能を評価する統一省エネラベルには、年間の電気料金の目安も記載されています。現在使用している製品と比較し、省エネ効果を確認してみましょう。
 

まとめ

暖房便座は「家計を圧迫するほど高額」ではなく、機種や使い方などにより変動しますが、1ヶ月の電気代目安は数百円程度とされています。寒さが厳しい時期は我慢せずオンにしつつ、温度は「弱」、未使用時はフタを閉め、夏はオフにする運用でムダを抑えられます。
 
加えて、旧式から省エネ性能の高い機種(瞬間式や節電機能充実モデル)へ更新すれば、年間の電気代がさらに低減し、快適性と節約の両立がしやすくなるでしょう。生活パターンに合った運用と機種選びを組み合わせれば、冬のトイレ時間を快適に保ちながらも、電気代をコントロールできる可能性が高まります。
 

出典

公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問 Q&A Q.カタログなどに載っている電力料金の目安単価とは何ですか?
経済産業省資源エネルギー庁 省エネポータルサイト 家庭向け省エネ関連情報 無理のない省エネ節約 温水洗浄便座
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

  • line
  • hatebu
【PR】 SP_LAND_02
FF_お金にまつわる悩み・疑問