「自宅の風呂に入らない」という1人暮らしの息子。「月1万円」で駅前の“サウナ・風呂”付きジムに通っているそうですが、水道・光熱費のもとは取れているのでしょうか?

配信日: 2025.10.11
この記事は約 3 分で読めます。
「自宅の風呂に入らない」という1人暮らしの息子。「月1万円」で駅前の“サウナ・風呂”付きジムに通っているそうですが、水道・光熱費のもとは取れているのでしょうか?
1人暮らしの息子が、サウナ・風呂付きのジムに通って「自宅ではほとんど風呂に入らない」とのこと。月額1万円の会費を払っているようですが、果たして自宅の水道・光熱費と比べて経済的にメリットがあるのでしょうか。
 
本記事では、自宅での入浴にかかる費用を具体的な数字を挙げて検証し、「月1万円」のジムの有益性を探ります。
FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

自宅での入浴にかかる水道・光熱費を計算してみよう

東京都水道局の「水道料金・下水道料金早見表【2か月用】(23区)」によると、口径20ミリメートルで1回200リットルの水を1ヶ月毎日(30日)使用した場合、水量は6立方メートルとなり、水道料金は1ヶ月で1287円、下水道料金を含めると1903円となります。なお、ここでは、夏場4ヶ月分の水道料金の基本料金無償制度は考慮しないものとします。
 
また、自宅での入浴には、水道料金に加えて水を温めるためのガス代がかかります。都市ガスの場合、20℃の水を40℃まで温めて200リットルの浴槽にお湯を張ると、1回あたり約65.4円です。1ヶ月毎日入浴した際には、1962円程度のガス代がかかります。
 
さらに、髪や体を洗うのにシャワーを使用する際には、追加で水道代とガス代がかかってくることも念頭におきましょう。
 

自宅での入浴費用で比較すると月1万円のジム代は高い?

自宅での入浴費用が、水道代とガス代合わせて約3865円であることを考えると、単純に入浴費用だけを比較した場合、月1万円のジム代は割高になります。
 
しかし、ジムで入浴を済ませられるメリットとして、自宅の浴室の清掃やメンテナンスの手間を省けることが1つ挙げられます。
 
自宅で入浴する場合、浴槽の清掃だけでなく、定期的なカビ取りや排水口の掃除が必要になります。面倒な清掃から解放されるのは、大きな利点と言えるでしょう。
 
また、自宅の風呂を使用するには、シャンプーやボディソープ、掃除用洗剤などの消耗品を定期的に購入しなくてはなりません。ジムによってはアメニティが充実している施設もあり、消耗品の購入にかかる費用と手間を節約できる可能性があります。
 
さらに、ジムのサウナを利用することは、1回500~800円のスーパー銭湯に通うことを考慮すると、必ずしも「月1万円」のジムが割高とは言えません。
 

「風呂」はあくまでおまけ! ジムならではのメリット

そもそも、ジムの月会費1万円を「入浴料金」として考えるのは、間違いかもしれません。ジムの本来の価値は、健康的なライフスタイルをサポートすることにあります。ジムに通うことの主な利点を見てみましょう。
 
まず、毎日ジムに通えば、運動習慣を定着させられることが大きなメリットです。月額料金を払っているという意識も、通い続ける原動力になります。
 
また、多くのジムに設置されている体組成計で定期的に体脂肪率や筋肉量を測定したり、運動の記録をつけたりして、自分の身体の変化を客観的に把握できることもジムの魅力です。結果として、食事や睡眠などの健康管理にも気を配るようになるでしょう。
 
さらに、ジムで運動して汗を流し、そのまま風呂やサウナで疲れを癒やすことで、心身をリフレッシュさせる効果も期待できます。
 

風呂の節約も兼ねてジムを活用しよう

結論として、水道・光熱費だけを考えれば、月1万円のジム代は、自宅での入浴にかかる費用と比べて割高です。
 
しかし、ジムの本来の目的が「日常生活のなかで気軽に運動できる環境」であること、そして、風呂付きのジムは「行ったついでに入浴まで済ませられる」という点をメリットとして考慮しても良いのではないでしょうか。
 
運動と風呂の節約も兼ねているジムの活用は、健康的で充実した生活の実現に効果的といえるでしょう。
 

出典

東京都水道局 水道料金・下水道料金早見表【2か月用】(23区)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

  • line
  • hatebu
【PR】 SP_LAND_02
FF_お金にまつわる悩み・疑問