「エアコン24時間つけっぱなしって電気代やばいよ」と言われました。うちもリビングも子ども部屋も常時稼働中…。1ヶ月いくらかかるんでしょうか?

配信日: 2025.10.09
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「エアコン24時間つけっぱなしって電気代やばいよ」と言われました。うちもリビングも子ども部屋も常時稼働中…。1ヶ月いくらかかるんでしょうか?
夏や冬にはエアコンの使用が必要不可欠と感じる人は多いでしょう。体調管理のためにもエアコンは利用したいものですが、気になるのは電気代です。
 
そこで本記事では、エアコンの電気代について解説します。
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エアコンの消費電力と電気代について

家電製品の電気代は、消費電力に電力料金の単価をかけて計算します。
 
しかし、エアコンの冷暖房は運転中に消費電力が大きく変化するため、カタログなどに記載されている消費電力から時間あたりの電気代を計算するのは難しいです。
 
また、エアコンの電気代は製品や室内環境、電力会社との契約内容などによっても変わります。ここからはエアコンの1時間あたりの電気代について解説しますが、あくまでひとつの目安として捉えてください。
 
エアコンのカタログには、最小と最大、定格の消費電力が記載されています。室内の状況によってエアコンの運転状況は変わるため、消費電力も変化します。定格の消費電力とは、定格能力で家電製品を運転したときに消費される電力のことです。定格能力とは、機器を連続で運転したときに安定して出力できる能力のことです。
 

実際にかかる電気代

ダイキン工業株式会社が製造しているエアコンを例に、冷暖房使用時の消費電力とそれにかかる電気代を表1にまとめました。対象のエアコンは10畳程度の室内で利用することを想定されています。消費電力は製品によって異なるため、自宅のエアコンの消費電力をカタログなどで確認してみてください。
 
なお、表1における電気代は全国家庭電気製品公正取引協議会が定めている電力料金の目安単価を用いて算出しています。現在の目安単価は31円/kWhです。
 
表1

暖房使用時
(1時間あたりの電気代)
冷房使用時
(1時間あたりの電気代)
最小の消費電力 100W(3.1円) 110W(3.41円)
最大の消費電力 2000W(62円) 1030W(31.93円)
定格電力 660W(20.46円) 550W(17.05円)

出典:ダイキン工業株式会社「住宅設備用カタログ」より筆者作成
 
定格電力を基に計算すると、エアコンを24時間つけっぱなしにした場合の電気代は暖房使用時で491.04円、冷房使用時は409.2円です。エアコンをつけていた時間を7時間とすると、暖房が143.22円、冷房は119.35円の電気代がかかります。
 
また、1ヶ月を30日として、エアコンを24時間つけっぱなしで1ヶ月間毎日運転した場合の電気代は、暖房が1万4731.2円、冷房は1万2279円です。毎日7時間つけっぱなしにして1ヶ月運転した場合の電気代は、暖房が4296.6円、冷房は3580.5円です。
 
エアコン1台を24時間つけっぱなしにして、別の2台を夜間の7時間つけっぱなしにする状態を1ヶ月間継続する場合は、暖房が2万3324.4円、冷房には1万9440円の電気代がかかります。
 

エアコンの電気代を節約する方法

夏や冬にはエアコンの使用頻度が増えますが、気になるのは電気代でしょう。ここからは、エアコンの利用時に電気代を節約する方法を解説します。
 

フィルターを掃除する

エアコンは暖房使用時に室内の冷気を吸い込んで暖気を放出しますが、冷房使用時には室内の暖気を吸い込んで冷気を放出します。エアコン内部のフィルターがほこりや汚れで目詰まりしていると、効率的な空気の交換ができません。そのため、室内を暖めたり冷やしたりするために多くの電力を消費します。
 
フィルターを掃除する頻度は汚れ具合によって異なりますが、2週間に1度が目安です。
 

空気を循環させる

暖気は空間の上部に、冷気は下部に溜まりやすい性質があります。そのため、扇風機やサーキュレーターなどを利用して空気を循環させることで、効率的に室内を暖めたり冷やしたりすることが可能です。暖房使用時には下部に、冷房使用時には上部にエアコンの風向きを調節することで、効率的に空気を循環できます。
 
空気が循環されて効率的に室内を暖めたり冷やしたりできれば、結果的に電気代の節約につながるでしょう。
 

室外機の環境を見直す

エアコンの効率は、室内機だけでなく室外機の設置環境にも左右されます。室外機の周囲に植木鉢や物が置かれていると、空気の流れが悪くなり、冷暖房効率が下がって電力を多く消費する原因になります。
 
また、直射日光が当たり続ける場所にある場合も、性能低下や消費電力の増加につながります。
 
室外機の周囲に十分なスペースを確保し、風通しをよくしたり日よけを設置したりすることで、エアコンの負荷を減らし、電気代の節約が期待できます。
 

エアコンを賢く使って、ムダな出費を減らそう

ダイキン工業株式会社が製造している10畳用のエアコンを使用する場合、1時間あたりの電気代が暖房使用時は20.46円、冷房使用時では17.05円の試算となります。エアコンの消費電力は運転中に変化しますが、本記事での試算は定格電力を基に算出しています。
 
また、1ヶ月間(30日)にエアコン1台を24時間、別の2台を夜間の7時間つけっぱなしにする状態を1ヶ月間毎日継続すると、暖房は2万3324.4円、冷房には1万9437円の電気代がかかる計算になります。
 
エアコンは夏季・冬季ともに欠かせない家電ですが、使い方によっては電気代に大きな差が生じます。効率よく運転させるには、フィルター掃除や空気の循環、室外機周辺の環境改善が効果的です。エアコンの性能や使い方を見直すことで、快適さを保ちながら電気代を抑える工夫ができるでしょう。
 

出典

ダイキン工業株式会社 住宅設備用カタログ P15
公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会 カタログなどに載っている電力料金の目安単価とは何ですか?
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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