30代独身で貯蓄は「200万円」ですが、同年代の友人は「700万円」らしいです…。平均に近いのはどっち? 効率よく貯蓄を増やすコツも紹介
しかし、2人の貯蓄額には「200万円」と「700万円」という大きな差があるようです。
本記事では、30代単身世帯の資産保有状況や平均的な金融資産保有額を確認するとともに、今よりも効率的に貯蓄を増やすためのポイントもご紹介します。
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30歳代単身世帯の金融資産保有状況
金融広報中央委員会が公表している「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」を基に、30歳代の単身世帯における金融資産保有状況を解説します。
約3割の世帯が金融資産を保有していない
同調査によると、30歳代で「金融資産を保有している」と回答した単身世帯は「66%」、「保有していない」と回答した世帯は「34%」となっており、3割超の世帯が貯蓄を含む金融商品を保有していないことが分かります。
また非保有世帯のうち、預貯金口座か証券会社などの口座を保有しているものの残高がない世帯は「28.2%」、口座自体持っていない世帯は「10%」でした。
30歳代単身世帯の金融資産中央値は「300万円」
では、金融資産を保有している30歳代単身世帯が、どれくらいの資産額を持っているか見ていきましょう。資産階級別の割合、および平均値、中央値は次の通りです。
・100万円未満:22.0%
・100~200万円未満:9.3%
・200~300万円未満:11.2%
・300~400万円未満:9.3%
・400~500万円未満:6.1%
・500~700万円未満:8.4%
・700~1000万円未満:5.1%
・1000~1500万円未満:11.2%
・1500~2000万円未満:2.8%
・2000~3000万円未満:4.7%
・3000万円以上:6.1%
・平均:912万円
・中央値:300万円
平均値のみを見ると、30歳代単身世帯の金融資産保有額は912万円です。しかし平均値は高額な資産を持つ一部の世帯に影響を受けやすいため、中央値のほうが実情を反映しているといえます。
この場合、30歳代では「300万円」は一般的な値と考えられます。今回のケースでは、貯蓄額200万円のほうが多数派に近いといえるでしょう。
なお、金融資産を保有していない30歳代単身世帯を含めると、平均は594万円、中央値は100万円となります。こうした数字からは、30歳代の貯蓄事情が人によって大きく異なることが見えてきます。
貯蓄を増やすポイント
ここからは、貯蓄額を効率的に増やすポイントをご紹介します。貯蓄のペースは就業状況や家庭環境により異なりますが、一般的な視点から解説します。
貯蓄を増やすポイントは、次の通りです。
・収支バランスを把握する
・固定費や無駄なコストを削減する
・リターンの大きい投資をする
最初に、自身の収入と支出を把握することが大切です。簡易的にでも収支を記録しておくと、貯蓄可能な額が決めやすいでしょう。
そのうえで、支出を削れないかを検討します。
通信費やサブスク料金、交通費などは、利用するサービスを変えたり、解約したりすることで、節約につながるかもしれません。費用を毎月払っているものの、利用頻度が下がっている、あるいは実際には利用していないサービスがないかを確認してみてください。
支出の見直しで浮いたお金は、将来のための資産形成に回すこともできます。より高い運用成果を目指せる金融商品を活用する方法もあります。銀行預金は金利水準を踏まえると、大きな利回りは期待しにくいでしょう。国債や社債、投資信託、ETFなどを比較し、自分に合った資産の増やし方を検討してみてください。
ただし投資にはリスクもあるため、注意が必要です。
30歳代の金融資産は300万円ほど
金融資産を保有する30歳代単身世帯における資産額の中央値は300万円ほどです。今回のケースの質問者は貯蓄が200万円で中央値には届きませんが、資産額が著しく低いわけではありません。
貯蓄を増やすには、支出を減らすほか、収入を増やす手段も有効です。世帯によってできることに違いはありますが、まずは収支バランスの把握から始めてみてはいかがでしょうか。
出典
金融広報中央委員会 知るぽると 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
