冷蔵庫を買い替えようと思っています。最新の省エネモデルと従来型では本体代も電気代も違いますが、結局どちらがお得でしょうか?

配信日: 2025.10.21
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冷蔵庫を買い替えようと思っています。最新の省エネモデルと従来型では本体代も電気代も違いますが、結局どちらがお得でしょうか?
冷蔵庫は一度購入すると10年以上使うことも多い家電です。そのため、買い替えの際には「本体価格」だけでなく、「消費電力」や「電気代」まで含めて総合的に判断することが重要です。ここでは、最新の省エネモデルと従来型モデルを比較し、「結局どちらがお得なのか」を丁寧に解説します。
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本体価格の違い ― 最新モデルは高いが“長期戦”で勝つ?

まず気になるのは本体価格。最新の省エネモデルは、省エネ機能・高効率コンプレッサー・断熱材などにコストがかかるため、従来型よりも2~5万円ほど高価なケースが多いです。たとえば、容量400Lクラスの冷蔵庫で比較すると、従来型が約12万円、最新の省エネモデルが約15万円というイメージです。
 
しかし、その差額を「電気代の節約分で回収できるか」がポイントです。これを判断するために、次にランニングコストを見てみましょう。

 

電気代の差 ― 年間でどれだけ変わるのか?

冷蔵庫は24時間365日稼働するため、年間の電気代に直結します。最新の省エネモデルでは、年間消費電力量が250~300kWh程度。一方、10年前の従来型モデルは500~600kWhに達することもあります。
 
電気代を1kWh=31円で計算すると、

・最新モデル
300kWh × 31円 ≒ 9300円/年
 
・従来型
550kWh × 31円 ≒ 1万7050円/年
※全国家庭電気製品公正取引協議会が公表している電気料金目安単価31円/kWhで計算
 
つまり、年間で約7000~8000円の節約が可能です。仮に10年使えば、電気代だけで7~8万円の差が生まれます。本体価格の差額(約3万円)を考えても、長期的には省エネモデルのほうが確実にお得になります。

 

さらに差が広がる“冷蔵庫の進化ポイント”

最新モデルのメリットは、単なる「電気代の節約」だけではありません。技術の進歩により、次のような点で日常の使い勝手も大きく向上しています。
 
1.高断熱構造による温度安定性
庫内温度が安定しやすく、食品の鮮度をより長く保てます。結果として「食材の廃棄ロス」が減り、家計全体の節約にもつながります。
 
2.自動省エネ運転機能
AIがドアの開閉回数や使用時間帯を学習し、必要なときだけ効率よく冷やします。無駄な稼働を抑えることで、さらに電気代を節約。
 
3.冷凍技術の向上
急速冷凍や温度別保存が進化しており、食品の味や栄養をしっかりキープ。食材のまとめ買いもしやすく、買い物回数の削減にも役立ちます。

 

初期投資より「10年トータルコスト」で考える

「買うときに安い」か「使っていて安い」か。冷蔵庫選びでは、この視点が非常に重要です。最新の省エネモデルは初期費用こそ高いものの、10年単位で見ればほぼ確実に得になります。仮に10年間使った場合のコストを表1で比較します。
 
【表1】

項目 従来型 省エネモデル
本体価格 約12万円 約15万円
10年間の電気代 約17万円 約9万3000円
合計コスト 約29万円 約24万3000円

※筆者作成
 
差額は約4万7000円。しかも、最新モデルのほうが静音・鮮度維持・収納設計などの面でも快適です。単に「節電」ではなく、「日常生活の質」まで向上する投資といえるでしょう。

 

省エネ冷蔵庫は“節約と快適さ”を両立する選択

従来型冷蔵庫は本体価格が安く見えますが、長期的なコスト・環境負荷・使い勝手を考えると、最新の省エネモデルが圧倒的に有利です。特に、電気代の高騰が続く今の時代では、消費電力量の小さな家電を選ぶことが、家計防衛の第一歩でもあります。
 
冷蔵庫は「毎日動く家計のパートナー」。少しの初期投資が、10年後の安心とゆとりにつながります。これから買い替えるなら、“省エネ性能+使いやすさ”の両立を重視したモデルを選ぶのが、最も賢い選択といえるでしょう。

 

出典

全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問Q&A
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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