築30年以上の家をリフォーム予定です。業者から「太陽光パネルも一緒に」と勧められたけど、本当に得なのでしょうか?
しかし、実際に導入する価値があるかどうかは、家の状態やライフスタイル、補助金の有無によって大きく変わります。ここでは、太陽光パネル導入のメリット・デメリット、そして判断のポイントを詳しく解説します。
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太陽光パネルの基本 発電で電気代を削減
太陽光発電の最大の魅力は、発電した電気を自宅で使えること。昼間に使う電気の多くを自家発電でまかなえるため、電力会社からの購入量を減らせます。さらに余った売電をすれば、収入にもつながります。
ただし、築30年以上の家の場合、屋根の強度や形状が重要なチェックポイントです。屋根材が劣化していたり、勾配が急だったりすると、設置が難しい場合もあります。リフォームのタイミングで屋根の補修を行うなら、太陽光パネルを同時に取り付けるのは確かに合理的です。
導入費用と回収期間の目安
太陽光発電システムの導入費用は、一般的な4〜6kW規模でおよそ100万〜150万円前後。売電価格は年々下がっていますが、電気料金が上昇しているため、自家消費による「節電効果」での回収が現実的になっています。
回収期間はおおむね10〜15年程度。パネルの耐用年数は20〜25年とされているため、長期的に見ればプラスになるケースも少なくありません。ただし、蓄電池を併用する場合は費用がさらに高くなり、回収までの期間が延びる点には注意が必要です。
築古住宅の場合の注意点
築30年以上の住宅では、太陽光を導入する前に「建物が設置に耐えられるか」を確認することが不可欠です。構造上の強度不足や、雨漏りリスクがある屋根では、むしろ工事後にトラブルが起きることも。
また、配線やブレーカーなどの電気設備も古い場合、太陽光発電システムに対応するための改修が必要になることがあります。そのため、「パネル代+工事費+補強費」を合計したうえで、実際のコストパフォーマンスを冷静に判断することが重要です。
「得する人」と「損する人」の違い
太陽光パネルで得をする人の特徴は、
・日中の在宅時間が長い(電気を自家消費できる)
・南向きで日当たりの良い屋根を持つ
・長くその家に住む予定がある
一方で、損をする可能性があるのは、
・屋根の修繕が頻繁に必要な家
・日照時間が短い地域や立地
・10年以内に売却や建て替えを予定している場合
こうした条件を踏まえ、自分の生活スタイルや家の状態に合わせて慎重に判断することが大切です。
リフォームの機会は「再生エネルギー住宅」へのチャンス
築30年以上の家をリフォームするなら、屋根や電気設備を見直す絶好のタイミングです。太陽光発電は導入コストこそ高いものの、正しく設計すれば長期的に電気代を抑え、災害時の備えにもなります。
ただし、「業者に勧められたから」ではなく、自宅の条件とライフプランをもとに、専門家に診断を依頼してから決断するのが賢明です。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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