北向きの部屋で一人暮らしを始めました。夏は涼しくて良いと思ったのですが、冬は暖房費が高くなりやすいでしょうか?

配信日: 2025.10.30
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北向きの部屋で一人暮らしを始めました。夏は涼しくて良いと思ったのですが、冬は暖房費が高くなりやすいでしょうか?
引っ越しをする際に、部屋の方角は意外と見落とされがちなポイントです。夏に引っ越しをした人の中には、「北向きの部屋って涼しくて快適そう」と思って選んだ方も多いでしょう。
 
確かに、日差しが強い季節には直射日光が入りにくく、室内温度が上がりにくいため、冷房費を抑えられるというメリットがあります。
 
しかし、季節が冬に変わるとその印象はガラリと変わります。北向きの部屋は太陽の光があまり入らないため、冷え込みやすく、暖房費が高くなりやすいのです。では、なぜそうなるのか、どんな対策が取れるのかを詳しく見ていきましょう。
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北向きの部屋が冷えやすい理由

北向きの部屋は、年間を通じて直射日光がほとんど入りません。南向きの部屋なら冬でも太陽光で自然に部屋が温まりますが、北向きではその「太陽の恩恵」が得られにくいのです。その結果、室内の気温は下がりやすく、暖房をつけてもすぐに冷えてしまう傾向があります。
 
さらに、マンションやアパートの構造によっては、北側の壁面が外気に直接さらされていることもあります。その場合、壁や窓から熱が逃げやすく、断熱性が低いと室温を保つのが難しくなります。特に一人暮らし向けの物件では、断熱性能が高くない場合も多いのが現実です。
 

暖房費が高くなりやすい理由

冬の電気代・ガス代を左右するのは、部屋の保温力です。北向きの部屋では、エアコンやヒーターをつけても部屋全体が温まりにくく、設定温度を上げがちになります。
 
また、暖房を止めるとすぐに冷えるため、結果的に稼働時間も長くなります。つまり、同じ暖房機器を使っていても、南向きや東向きの部屋に比べて電気代・ガス代がかさみやすいのです。
 
特にワンルームの場合、キッチンや玄関などの冷たい空気がすぐに居室に流れ込み、暖房効率を下げます。部屋の広さや構造にもよりますが、冬場は月に2000~3000円程度、南向きの部屋より光熱費が高くなるケースも珍しくありません。
 

冬の暖房費を抑える工夫

とはいえ、北向きの部屋=光熱費が高くつく、とは限りません。少しの工夫で快適さと節約を両立することが可能です。
 

1.窓の断熱対策をする

最も効果的なのは、窓際からの冷気を防ぐこと。断熱カーテンや二重カーテン、プチプチ断熱シートを貼るだけでも体感温度が変わります。
 

2.ラグやカーペットを敷く

床から冷気が伝わるため、厚めのラグを敷くことで熱の逃げを防ぎます。特にフローリングの部屋では大きな差が出ます。
 

3.エアコン以外の暖房器具を上手に併用

エアコンの温風は上にたまりやすいので、サーキュレーターで空気を循環させると効率的。足元が冷える場合は電気毛布やこたつもおすすめです。
 

4.湿度を保つ

加湿器を使うと、同じ温度でも体感的に暖かく感じます。乾燥を防げば風邪予防にもなり、一石二鳥です。
 
ほかにも、資源エネルギー庁によると、暖房を1日1時間短縮するだけで約1260円の節約になるという結果もでています。
 

北向きの部屋ならではの魅力も

もちろん、北向きの部屋にも大きなメリットがあります。まず、夏の猛暑時でも日差しが強く入り込まないため、室温が上がりにくく、冷房費が安く済みます。また、日焼けや家具の色あせの心配も少なく、一定の明るさを保ちながら落ち着いた雰囲気を楽しめます。
 
さらに、パソコン作業や勉強などに集中しやすい“安定した光環境”も魅力です。南向きのようにまぶしい直射日光が入らないため、長時間過ごすのに向いています。
 

工夫次第で快適な暮らしに

北向きの部屋は確かに冬の暖房費が高くなりやすい傾向がありますが、断熱と空気循環を意識すれば大きな差を縮められます。部屋の特徴を理解し、季節に合わせた工夫を取り入れれば、「夏は涼しく、冬も快適」な暮らしを実現することが可能です。
 
一人暮らしの北向き部屋、冬の冷えとどう付き合うかが、節約と快適さのカギとなるでしょう。
 

出典

資源エネルギー庁 無理のない省エネ節約
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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