ガソリン代・保険料・駐車場代…車を持ち続けるコストってどれくらい? 週末しか車を使わないならカーシェアのほうが安いでしょうか?

配信日: 2025.11.05
この記事は約 3 分で読めます。
ガソリン代・保険料・駐車場代…車を持ち続けるコストってどれくらい? 週末しか車を使わないならカーシェアのほうが安いでしょうか?
週末だけ、あるいは月に数回しか車を使わないという人にとって、車を所有し続けることは本当に合理的な選択なのでしょうか。購入費用に加えて、ガソリン代や保険料、駐車場代、車検、税金などの維持コストは年々上昇傾向にあります。
 
一方、必要なときだけ借りるカーシェアリング(カーシェア)を活用すれば、固定費を抑えながら利便性を確保することも可能です。
 
本記事では、生活者の視点から、所有とカーシェアのどちらがより家計に優しいのかを分析していきます。
FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

車を所有し続けると、どんな費用がかかる?

車を所有すると、「固定費」と「変動費」の両方が発生します。
 
固定費には、駐車場代、自動車税、自賠責保険料や任意保険料、車検費用などが含まれ、これらは走行距離や使用頻度に関係なく発生します。特に都市部では駐車場代だけで月2~3万円というケースもあり、年間で10万円を超えることもあります。
 
変動費には、ガソリン代やメンテナンス費用、タイヤ交換などの消耗品費が挙げられます。ガソリン価格は近年高止まりしており、走るたびに家計を圧迫する要因となっています。
 
一般的な乗用車を所有した場合、年間の維持費はおおよそ50~60万円前後が目安といわれます。その内訳を月額でおおまかに換算すると、ガソリン代が約1万円、任意保険料が5000~8000円、駐車場代が都市部で2~3万円、自動車税や車検を月割りにすると5000円ほどなります。
 
仮にあまり乗らない月でも、トータルで毎月4~5万円程度の支出が続く計算になります。このように、車を所有するということは、使わない月でも一定の支出が発生する構造であり、特に使用頻度が少ない場合、その負担は相対的に重くなることを理解する必要があります。
 

週末だけ乗るならカーシェアが有利?

カーシェアは、必要なときにだけ車を利用するサービスです。
 
料金の基本構成は「時間料金+距離料金+月会費」が一般的で、短時間の利用なら数百円から利用できるプランもあります。料金に燃料代や保険料、車検費用は含まれているケースが多く、利用しない月は距離料金や時間料金の発生はありませんが、月会費がかかる場合があります。
 
例えば、月に1~2回、6時間ほどコンパクトカーや一般的な普通車クラスを利用する場合、月額5000円前後に収まることもあります。これに対して車を所有していると、駐車場代や保険料だけで同程度の金額が発生する場合もあり、使用頻度が少ないほどカーシェアのほうが経済的といえるでしょう。
 
ただし、カーシェアにはデメリットもあります。利用したい時間に車が空いていない可能性があるほか、荷物の積み下ろしや長距離ドライブには不向きです。一方、日常の買い物や週末のレジャーなど、短時間・近距離利用が中心であれば、十分に実用的な選択肢となります。
 

家計の視点で見直したい車の費用対効果

車の所有を続けるかどうかは、「費用対効果」で判断するのがポイントです。
 
年間の維持費が50万円程度になる場合、1回あたりの利用コストが1万円を超えることもあります。実際の利用頻度や走行距離を把握し、「1回乗るためにいくら払っているか」を可視化することで所有の妥当性がより明確になります。
 
また、固定費を減らせるかどうかも大きな判断材料です。車を所有しているかぎり、税金や保険、駐車場代といった費用は必ず発生します。一方、カーシェアなら使った分だけ支払う変動費型の仕組みなので、無駄な支出を抑えやすくなります。
 
もちろん、通勤や送迎など毎日利用する場合は、所有のほうが利便性もコスト面も優れる可能性が高いです。重要なのは、自分のライフスタイルに照らして「使う頻度」と「支払っている金額」を冷静に見比べることです。
 

コストと利便性を見比べて選択しよう

車の所有は、利便性をもたらす一方で、固定的な支出という家計の重荷にもなります。使用頻度が低い、駐車場代が高い、公共交通が発達しているといった条件に当てはまる人ほど、カーシェアを検討する価値があります。
 
まずは、自分の車にかかっている年間費用を洗い出し、月あたり・1回あたりのコストを算出してみましょう。そのうえで、「本当に今の使い方に見合った支出なのか」を見直すことが、家計改善への第一歩となります。
 
車を持つことが当たり前ではなくなった今、所有かカーシェアかをロジカルに判断することが、賢いお金の使い方といえるでしょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

  • line
  • hatebu
【PR】 SP_LAND_02
FF_お金にまつわる悩み・疑問