40代を迎えて貯蓄額は「500万円」です。20代のころは「1000万円」を目標にしていたのですが、実際に達成できている人は多いのでしょうか?
しかし、実際に40代になると、目標の半分にしか達していません。同じように、目標は持っているものの、金融資産を思うように築けていないケースは多いようです。本記事では、40歳の男女を対象に行われたアンケートを基に、貯蓄に関する現状をご紹介します。
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
40歳の生活資金に関する現状
ヒューマンホールディングス株式会社が、1985年生まれの男女1000名を対象に「40歳のキャリア実態と『なりたい自分』意識調査2025」を実施しました。
調査によると、20代で想定していた40歳時の貯蓄額と、実際に40歳を迎えたときの貯蓄額には、表1のような乖離が見られました。
表1
| 貯蓄額 | 20代における割合 | 40歳時点での割合 | 割合の差 |
|---|---|---|---|
| 0円 | 5.2% | 9.1% | 3.9% |
| 1~100万円未満 | 2.9% | 16.6% | 13.7% |
| 100~200万円未満 | 3.0% | 8.6% | 5.6% |
| 200~300万円未満 | 6.1% | 7.8% | 1.7% |
| 300~400万円未満 | 6.1% | 7.7% | 1.6% |
| 400~500万円未満 | 10.3% | 6.9% | 3.4% |
| 500~600万円未満 | 13.4% | 5.9% | 7.5% |
| 600~700万円未満 | 4.7% | 3.7% | 1.0% |
| 700~800万円未満 | 3.7% | 2.9% | 0.8% |
| 800~900万円未満 | 2.2% | 2.4% | 0.2% |
| 900~1000万円未満 | 8.7% | 3.5% | 5.2% |
| 1000~1500万円未満 | 17.6% | 9.7% | 7.9% |
| 1500~2000万円未満 | 3.7% | 4.4% | 0.7% |
| 2000~3000万円未満 | 5.5% | 5.0% | 0.5% |
| 3000~5000万円未満 | 4.3% | 3.5% | 0.8% |
| 5000~1億円未満 | 1.5% | 1.9% | 0.4% |
| 1億円以上 | 1.1% | 0.4% | 0.7% |
出典:ヒューマンホールディングス株式会社「40歳のキャリア実態と『なりたい自分』意識調査2025」を基に筆者作成
20代のころに想定していた貯蓄額で割合が最も高かったのは「1000~1500万円未満」のゾーンです。一方、40歳でそれだけの貯蓄額を有していた人の割合は「9.7%」でした。割合の差は7.9%です。
今回のケースでも、20代では「1000万円」を目標にしていたものの、実際は500万円にとどまっています。
40歳時のリアルな貯蓄額は「1~100万円未満」が多い
表1によれば、40歳での貯蓄額で割合が最も多かったゾーンは「1~100万円未満」です。これに対し、20代でこのゾーンを想定していた人は2.9%でした。割合の差は13.7%に達します。
同調査によると、老後の生活資金に不安を感じている人の割合は「75.0%」です。定年まで20年以上ある40歳時点でも、多くの人が将来に不安を抱えていることが分かるでしょう。
老後資金を増やすコツ
老後資金に不安があるなら、資金を増やす努力をすることが重要です。具体的には、次のような方法が挙げられます。
・無駄な支出を減らす(収支の現状確認、固定費のカット、自炊など)
・収入を上げる努力をする(スキルアップ、資格取得など)
・資産運用を視野に入れる(NISA、投資信託、ETFなど)
支出を減らすだけでも相対的に貯蓄額が増えます。収入を増やせばさらに貯蓄に回せる余裕が生まれるでしょう。
資産運用にはリスクもあるため慎重さが求められますが、知識を身につけて賢く運用すれば、金利の低い商品よりも利回りよく運用できる可能性があります。
20代での想定貯蓄額を達成できていないケースは多い
20代のころに想定していた貯蓄額を、40歳時点で達成できていないケースは多々あるようです。20代のころは「1000〜1500万円未満」のゾーンをイメージしていた人が最多ですが、その額を達成している人は約10人に一人でした。
40歳になって過半数の人は老後の生活に不安を抱えています。老後資金に少しでも余裕を持たせるためには、収支バランスの見直しや資産運用など、具体的な対策が必要かもしれません。
出典
ヒューマンホールディングス株式会社 「40歳のキャリア実態と『なりたい自分』意識調査2025」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
