朝に「ご飯3食分」を炊いて、炊飯器で保温しています。ママ友は「冷凍してレンチン」だそうですが、実際どちらが安いのでしょうか?“1日・1ヶ月の電気代”を比較
本記事では、炊き上がったご飯を炊飯器で保温するのと、冷凍保存して電子レンジ解凍するのではどちらが家計に優しいのか、1日あたりと1ヶ月あたりの電気代でシミュレーションします。参考にしてみてください。
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炊飯器で保温した場合の電気代は、いくら?
炊飯器で炊いたご飯を、そのまま炊飯器で保温したときの電気代は、どのくらいかかるのでしょうか。
資源エネルギー庁「省エネ性能カタログ2024年」に掲載されているIH炊飯ジャー(5.5合以上8合未満)の消費電力量(平均値)を使って試算します。実際の消費電力と電気料金はそれぞれ変動しますので、1つの目安としてください。
<条件>
炊飯1回あたりの消費電力:162.5ワットアワー保温1時間あたりの消費電力:16.7ワットアワー
電気料金単価(キロワットアワー):31円
・炊飯1回の後、1日分(3食)を10時間保温した場合の電気代見込額
炊飯1回消費電力162.5ワットアワー+(保温16.7ワットアワー×10時間)=329.5ワットアワー
329.5ワットアワー×(31円÷1000)=約10円(小数点以下切捨て)
炊飯の保温機能は、ご飯の温度を一定に保つために常に電力を消費しています。1日10時間保温したとして試算すると約10円ですが、1ヶ月(30日)で約300円、1年間(30日×12ヶ月)では4200円になります。
冷凍保存してレンジ解凍での電気代は?
それでは、冷凍保存してレンジ解凍した場合での電気代はいくらになるのでしょうか。
冷凍庫の電気代は機種によって異なるため、今回は電子レンジでの解凍にかかる電気代のみを計算対象としてシミュレーションします。
<条件>
電子レンジ解凍1回あたりの消費電力:700ワットアワー
電気料金単価(キロワットアワー):31円
・炊飯後に冷凍して、1食分を電子レンジで3分間解凍した場合の電気代見込額
700ワットアワー×(3分÷60分)=解凍1回あたりの消費電力35ワットアワー
解凍1回あたりの消費電力35ワットアワー×(31円÷1000)=約1円(小数点以下切り捨て)
1日(3食)の解凍代:約1円×3食=3円
1日3食を解凍すると1ヶ月(30日)で約90円、1年間(30日×12ヶ月)では約1080円になります。
炊飯1日1回での電気代(約5円)を合計すると1ヶ月約120円・1年間では約1440円になり、炊飯器で保温するよりも、冷凍して電子レンジ解凍したほうが電気代を節約できる見込みになりました。
保温・冷凍それぞれのメリット・デメリットは?
試算では冷凍保存のほうが電気代が安くなる結果になりましたが、それぞれのメリット・デメリットには何があるのでしょうか。
保温のメリットは「いつでも温かいご飯が食べられる・手間がかからない」、デメリットは「長時間保温するとご飯が乾燥したり黄ばんだりして、味が落ちる」ことがあります。
冷凍のメリットは「食べたい量だけ解凍できる・味が保たれる」、デメリットは「解凍するときに時間がかかる・冷凍する手間がかかる」があります。
保温・冷凍のどちらにするか、電気代の違いも考慮して、自分たちの生活スタイルに合った方法を選ぶのが賢い選択と言えるでしょう。
まとめ
ご飯の保存について、炊飯器の保温機能を使う場合と、冷凍保存して電子レンジで解凍する場合の電気代を比較すると、解凍するほうが電気代が安くなる試算結果になりました。
電気代は目に見えないコストだからこそ、意識しないまま積みあがってしまいがちです。普段なにげなく使う家電の消費電力に意識を向けていくことが、物価高のなかで無理なく家計を改善してゆくことにつながるでしょう。
出典
資源エネルギー庁 省エネ性能カタログ2024年
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
