少しでも光熱費を抑えたい…。エアコンの設定温度を1度変えると、どれくらい節約できるのでしょうか?

配信日: 2025.11.09
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少しでも光熱費を抑えたい…。エアコンの設定温度を1度変えると、どれくらい節約できるのでしょうか?
毎月の電気代を少しでも抑えたいと思ったとき、身近な見直しポイントの一つにエアコンの設定温度があります。たった1度の違いで、実際の光熱費はどれほど変わるのでしょうか。
 
外気温や断熱性能など条件によって差はありますが、本記事で設定温度が家計に与える影響をデータと仕組みから見てみましょう。
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なぜエアコンの設定温度を1度変えるだけで省エネになるのか

エアコンは、室内外の温度差を埋めるために稼働します。冷房では室温を下げるほど、暖房では室温を上げるほど、外気温との差が大きくなり、より多くの電力を必要とします。つまり、設定温度を少し緩和するだけでエアコンの負担が軽減され、電力使用量を減らすことができるのです。
 
一般的には冷房の設定温度を1度上げる、または暖房を1度下げると、消費電力が約10%削減できるといわれています。
 
仮に、平均的な家庭用エアコンである消費電力550ワット(0.55キロワット)のエアコンを想定し、電気料金単価を31円とする場合、1時間で約17円の節約になります。
 
設定温度を1度緩和して消費電力が10%減るとすると1時間あたり約1.7円の節約となり、1日12時間運転すれば月に約600円、年間では約7200円の削減が見込める計算です。
 

実際にどれくらい光熱費が変わるのか

エアコン1台で月に数百円の差でも、複数台の使用や長時間稼働させる生活スタイルであれば効果は積み重なります。例えば、夏と冬にそれぞれ3ヶ月ずつエアコンを使用すると、年間で数千~1万円近い電気代の節約になることも珍しくありません。
 
この節約効果は、住宅の断熱性能やエアコン機器の効率によって変動します。断熱性が低い住宅では外気の影響を受けやすいため、設定温度を変えても効果が限定的になる場合があります。
 
一方、気密性の高い住宅や最新の省エネ型エアコンでは、1度の設定温度変更がより効率的に電気代に反映されやすい傾向が見られます。
 

快適さを保ちながら温度を見直すコツ

設定温度を単に下げたり上げたりしても、快適さを損なわれては長続きしません。節約と快適さを両立するためには、温度だけでなく周辺環境を整えることも大切です。
 
冷房時には湿度を下げることで、同じ温度でも涼しく感じられます。除湿機能の活用や風通しをよくするだけでも、体感温度を1~2度下げられる場合があります。
 
また、カーテンや断熱シートで窓からの熱の出入りを防げば、エアコンの運転負荷も抑えられます。冬はサーキュレーターで暖気を循環させることで室温を均一にし、設定温度を下げても快適な暖かさを維持できます。
 
さらに、フィルターの清掃を怠らないことも重要です。目詰まりしたフィルターでは空気の流れが悪くなり、余計な電力を消費させてしまいます。月に1回程度の掃除で効率が向上し、同じ設定温度でも無駄な電力消費を抑えられます。
 

家計への影響を長期的に考える

たった1度の差でも、年間で見れば数千円、複数台使用する家庭では1万円以上の差が生じる可能性があります。光熱費は生活コストのなかでも変動が大きく、節約効果が目に見えやすい項目です。設定温度を見直しによって浮いたお金を貯蓄や他の生活費に回せば、家計全体のバランス改善にもつながります。
 
ただし、無理な節約で快適さを犠牲にすると、健康に悪影響を及ぼす恐れがあります。特に、夏場の熱中症や冬場の冷えすぎには注意が必要です。
 
快適な環境を保ちつつ、効率的に光熱費を抑えることが、持続可能な節約のあり方といえるでしょう。
 

エアコンの設定温度を変えて快適さと節約を両立しよう

エアコンの設定温度を冷房で1度高く、または暖房で1度低くするだけで、電気代は約10%削減できるとされています。
 
月に数百円の節約でも、年間で見れば決して小さな効果ではありません。さらに、湿度調整や断熱対策、定期的なフィルター清掃などの工夫を組み合わせれば、快適さを維持しながら光熱費の効率的な削減が可能です。
 
「1度の工夫」がもたらす家計への影響は、想像以上に大きいことが分かりました。無理なく継続可能な省エネ習慣として、まずは設定温度の見直しを今日から始めてみてはいかがでしょうか。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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