40代、子ども2人の世帯で住宅ローンを抱えています。40代平均貯金額が361万円と聞きますが貯金が100万円もありません。やはり少ないでしょうか。

配信日: 2025.11.11
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40代、子ども2人の世帯で住宅ローンを抱えています。40代平均貯金額が361万円と聞きますが貯金が100万円もありません。やはり少ないでしょうか。
「気づけば40代。住宅ローンの返済に追われ、子どもたちの教育費もこれから本格化。貯金はあるにはあるけれど、100万円もない……」
 
そんな不安を抱えている人は決して少なくありません。平均貯蓄額が361万円と聞くと焦りますが、数字の裏には“現実とのギャップ”があります。本当に今の貯金は少ないのか、そしてこれからどう動けばいいのか。本記事では、家計の現実と向き合いながら、無理なく安心を積み上げるヒントを考えてみましょう。
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平均361万円の「数字の罠」実際はもっと低い現実

「40代の平均貯金額は361万円」。この数字は金融広報中央委員会が発表している「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 令和5年調査結果に記載されている数字です。
 
しかしこの数字、実は一部の高所得層が大きな貯蓄を持つことで押し上げられた“平均”です。実態を示すのは中央値で、同調査では220万円でした。つまり、40代の半数はそれ以下ということになります。貯金100万円というのは決して異常ではなく、同じような状況の世帯は多いのです。

 

子育て世帯の「貯められない理由」は明確

40代は人生で最も支出が多い時期。
 
教育費、住宅ローン、食費、保険料、光熱費など、すべてがピークに達します。家族のためにお金を使っているからこそ、貯金が進まないのは自然なことです。
 
特に教育費は年々上昇しており、習い事や塾代で月数万円が消える家庭も珍しくありません。重要なのは、「今必要なお金をきちんと使えているか」という視点です。貯金が少なくても、家族の生活を支えていること自体が立派な家計運営なのです。

 

不安を減らす第一歩は「固定費の見直し」

現状を変える最初の一歩は、“努力ではなく仕組みで節約する”こと。
 
たとえば以下のような固定費の見直しを検討してみましょう。
 

・住宅ローンの借り換え・金利交渉
・生命保険・医療保険の見直し
・通信費・サブスクの整理

 
例えば、月1000円のサブスクを解約するだけで年間1万2000円の節約になります。節約は「我慢」ではなく、「仕組みのアップデート」で続けることがポイントです。

 

「目的別貯蓄」でモチベーションを上げる

なんとなく貯めようとすると続きません。大切なのは目的を持つこと。
 
「子どもの進学費に年間30万円」「老後資金に毎月1万円」「家族旅行費に年10万円」など、明確に“名前のある貯金”にすると、成果が見えやすくなります。少額でも続ければ、達成感が積み重なり、前向きに貯金できるようになります。

 

夫婦で「お金の会話」を避けない

お金の話はタブー視されがちですが、家族の未来を守るためには共有が不可欠です。夫婦で家計の状況や目標を話し合うことで、「どちらか一方が抱え込む」状態を防げます。お金の現実を共有することは、家庭の信頼関係を深める第一歩でもあります。


 

「今からでも間に合う」40代の家計戦略

40代は「焦り」と「希望」が交錯する時期ですが、まだ20年以上の現役期間があります。貯金100万円という現実を嘆くよりも、そこから再スタートを切ることが大切です。小さな改善を積み重ねれば、数年後には確実に違う景色が見えてきます。40代で貯金が少ないのは、あなた一人ではありません。
 
平均値に惑わされず、“自分の家庭に合ったペース”で家計を整えることが最も重要です。固定費を見直し、目的別に貯め、夫婦で話し合う。この3つを実践すれば、未来のお金の不安はぐっと小さくなります。
 
貯金100万円からでも、安心はつくれる。大切なのは、「もう遅い」ではなく「今から始める」という意識です。

 

出典

金融広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 令和5年調査結果
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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