夫婦で手取り45万円です。収入は夫に預けて私はお小遣い制。家計は旦那に任せきりで、支出を把握していないのですが、35歳で100万円の貯金は少ないでしょうか。

配信日: 2025.11.13
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夫婦で手取り45万円です。収入は夫に預けて私はお小遣い制。家計は旦那に任せきりで、支出を把握していないのですが、35歳で100万円の貯金は少ないでしょうか。
最近は、ダブル・インカムといういわゆる共働きの夫婦も多くなっています。昔は夫が大黒柱で妻が家計を管理するというイメージが強かったかもしれませんが、最近では、家計管理も家族によって多様になっているようです。
 
今回は、夫が家計管理をしているご家庭の内情についてみていきましょう。
吉野裕一

夢実現プランナー

2級ファイナンシャルプランニング技能士/2級DCプランナー/住宅ローンアドバイザーなどの資格を保有し、相談される方が安心して過ごせるプランニングを行うための総括的な提案を行う
各種セミナーやコラムなど多数の実績があり、定評を受けている

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夫は数字に強く家計管理も任せっきり

今回は、35歳のAさんからいただいた相談内容について考えていきます。夫は同じく35歳の会社員ですが、数字には強く家計管理も独身の頃からしっかりとされているそうです。
 
逆に少し家計管理に不安がある今回の相談者のAさんは、結婚当初から事務職で働いていて、現在では夫婦2人で手取り45万円の収入があります。
 
Aさんの手取りは13万円程度で、夫に毎月の給料をすべて渡し、そのなかから自分の小遣いと生活費として10万円を渡されていたということです。内訳は3万円が小遣いで、7万円が食費や日用品の購入費ということでした。
 
なお、家の家賃や光熱費は夫の口座から引き落とされています。そして夫の管理の下、少しずつは貯蓄もできているようです。小学6年生と3年生の子ども教育費の準備もしているようでした。
 

現在の貯蓄額にも格差が広がる

金融広報中央委員会のホームページに掲載されている「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]令和5年調査結果」によると、世帯主の年齢が30歳代の平均貯蓄額は601万円、中央値は150万円となっています。
 
これは金融資産を保有していない世帯も含まれていますので、中央値は低くなっていますが、平均値と中央値の差が大きくなっています。これは貯蓄額の格差が広がっていることが読み解けます。
 
働き方の多様化もあり、収入が多い世帯もあるでしょうが、平均的な収入でも貯蓄を着実にしているという世帯もあると思われます。今回のタイトルのように35歳の夫婦で100万円という貯蓄額でみると、中央値よりも下回っているため、少ないといえるのかもしれません。
 
しかし前述しているように、夫は教育資金の貯蓄には取り組んでいるようです。教育資金は学資保険で準備するという人も多いですが、Aさん世帯も実際にこの方法を採用していました。とはいえ、将来のことを考えていくと、夫婦の老後生活の準備も考えておかなくてはいけません。
 

お金の価値は額面ではなく実質でみる必要がある

日本では、2024年3月にゼロ金利政策が解除されています。政策金利をゼロ金利にするということで、国債などで運用される保険商品の多くで予定利率が低くなっていました。
 
額面でみると着実に貯まっていることで、損をしていると感じないという人が多くみられますが、お金の価値は額面ではなく物価上昇などを含めた実質でみる必要があり、予定利率の低い保険商品では実質の目減りになっている可能性があります。
 
また、教育資金だけではなく、老後資金も個人年金保険で準備するという人が多くみられました。個人年金保険も長期で運用していき、年金を準備するという保険商品になりますが、わずかばかり増えたとしても実質で目減りしている商品があるかもしれません。
 
教育資金や老後資金の準備を行うときには、今後の物価上昇率以上の利回りで運用することで、実質の目減りを防ぐことになります。物価上昇と同じ利回りであれば金額は増えますが、資産として増やしているとはいえないのかもしれません。
 

まとめ

平均的な貯蓄額や年齢別の貯蓄額の目安などがありますが、基本的には千差万別で、すべての人に正しいデータではないのかもしれません。
 
預貯金だけではなく、保険で将来の準備をしている人や株や投資信託などで資産形成を行っている人もいます。必要な時期に必要な資金が確保できるかということがとても大切になります。
 
「老後資金を60歳までにどの程度蓄えるか」や「教育資金として子どもが18歳になるまでにどこまで積み立てるか」はもちろん、どういった方法で準備を進めるといいのかなど確認することをお勧めします。
 

出典

金融広報中央委員会(知るぽると) 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]令和5年調査結果
 
執筆者 : 吉野裕一
夢実現プランナー

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