30代「月収20万円」で実家暮らしです。家には“月3万円”入れていますが、母から「もう少し増やして」と言われています。一般的な額はどれくらいなのでしょうか?

配信日: 2025.11.25
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30代「月収20万円」で実家暮らしです。家には“月3万円”入れていますが、母から「もう少し増やして」と言われています。一般的な額はどれくらいなのでしょうか?
勤務先が実家から近いことや金銭的な負担を軽減させたいなどの理由で、実家暮らしを選ぶ社会人もいるでしょう。その場合、生活費として家にお金を入れるケースがあります。しかし、家に入れる金額の目安が分からない人もいるかもしれません。
 
今回は、実家暮らしの人が家に入れる金額の目安や、入れる金額を決めるポイントなどについてご紹介します。
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実家暮らしで家に入れる金額はいくらくらい?

実家に入れる金額の目安は、まず平均を参考にしましょう。
 
地域密着のクレジットカード事業を展開する株式会社モデル百貨が2023年に実家暮らしで独身の社会人1000人に対して実施した、独身実家暮らしのお金事情についての調査によると、家にお金を入れる人の割合は約61%でした。実家暮らしをしている人の半数以上が、家にお金を入れていることが分かります。
 
また家に入れている金額は、全体平均で約5万4009円/月という調査結果でした。実家に入れているお金が毎月3万円の場合、平均よりは少ないといえるでしょう。
 
さらに、年代別の平均額は以下のとおりです。
 

・20代:3万3232円
・30代:4万1750円
・40代:5万9131円
・50代:7万5473円

 
今回の「30代・実家暮らしで“月3万円”」のケースでは、全体平均・年代別平均をいずれも下回る金額となります。
 

家に入れる金額を決めるポイント

家に入れる金額は、平均額を参考にしつつ、自身の収入状況と必要な出費を考えたうえで決めることが大切です。実家暮らしであっても、自身の税金や保険料などの出費は発生します。両親にいわれた金額をそのまま渡すことで、自身のために使えるお金がほぼなくなるようであれば、金額を減らせないか交渉したほうがよいでしょう。
 
一方で、一人暮らしと比較すると、実家暮らしの出費は少なくなりやすいといわれています。株式会社モデル百貨の調査では、一人暮らしと比べて実家暮らしは平均で月6万6241円出費が少ない結果となっています。
 
割合で見ると、4万1円〜5万円減ったと回答した人が27%、9万1円~0万円減った人は15%でした。一人暮らしから実家暮らしに変わった人は、浮いた金額の一部を実家に入れることも選択肢の1つです。収入や支出、家族の状況なども踏まえて話し合うとよいでしょう。
 

家に入れるお金のほかに貯金や将来に必要な金額も考えておく

実家暮らしは出費が減りやすい分、貯金がしやすくなりますが、しっかりとした貯金計画を立てずにいると、将来的な資金不足につながる可能性もあります。将来のための貯金も考慮しながら、実家に入れる金額を決めましょう。
 
老後に向けた貯金は、「年金収入だけでは不足する金額」を基準に考えます。総務省統計局の「家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)」によると、65歳以上かつ単身無職世帯は、年金などの収入だけでは生活費がまかなえず、毎月平均2万7817円の不足が生じています。この不足が続くと仮定すると、65~90歳の25年間の不足額は834万5100円です。
 
例えば、老後に必要な834万5100円を用意するためには、35~65歳まで年間27万8170円・毎月約2万3181円を貯金していく必要があります。
 
家に30代の平均と同じ約4万円を入れて、老後に備えた貯金をする場合、月に合計6万円は自由に使えるお金が減ることになります。
 
月収からは税金や保険料が引かれたあとの金額が手取りとして残るため、場合によっては自由に使えるお金があまり残らない可能性があります。両親に自身の貯金計画を理解してもらい、家に入れる金額を調整できないか、相談してみましょう。
 

30代の実家暮らしの人が家に入れる金額は平均で約4万円

調査によると、実家暮らしの30代が家に入れる金額の平均は月に4万1750円です。ただし、年代ごとに比較すると大きな差があり、年代が上に行くほど平均額も高くなります。自身の年代や収入に応じた金額を基に、家に入れる金額を決めるとよいでしょう。
 
一人暮らしから実家暮らしになった場合、今までの生活と比較して浮いた金額の一部を実家に入れるお金に回すことも方法の1つです。
 
なお、実家暮らしであっても将来に向けた貯金は大切です。貯金をしながら実家に入れる金額も増やすと自由に使えるお金があまり残らないことも考えられます。その際は、自身の資金計画を両親に伝えたうえで、実家に入れる金額を減らせないかを相談してみましょう。
 

出典

株式会社モデル百貨 独身実家暮らしのお金事情についての調査(PRTIMES)
総務省統計局 家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要 Ⅱ 総世帯及び単身世帯の家計収支 <参考4> 65歳以上の無職世帯の家計収支(二人以上の世帯・単身世帯)図2 65歳以上の単身無職世帯(高齢単身無職世帯)の家計収支 -2024年-(18ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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