友人が「iPhoneを1円で買えた!」と喜んでいました。代わりに「料金プランが高額」と聞いたのですが、長期的には損なのでしょうか?“1円スマホの注意点”とは
しかし、高価な料金プランへの加入が条件というものもあり、目先の割安さに飛びつくと、長期的にはかえって支出が増える恐れがあるかもしれません。本記事では、本体価格が大幅に割引できるスマホの仕組みや、注意点などを解説します。
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キャリアによっては最新の「iPhone 17」でも“月額1円”で持てるケースも
各キャリアでは、新規加入者を獲得するため、他社から乗り換える人を対象にスマホを格安で提供することがあります。
例えば、大手キャリアAでは、Apple公式で税込17万9800円で販売しているiPhone 17 Pro 256GBを、月額1円から提供しています。
また、別キャリアBでは、Apple公式で税込9万9800円で販売しているiPhone 16e 128GBが、特定の条件を満たすと月額1円から持てるキャンペーンを実施しているようです。
なぜ高価な「iPhone」が“1円”で買える?「1円スマホ」の仕組みとは?
1円スマホには、大きく分けて一括1円と実質1円の2種類があります。
一括1円は、端末代金を一括払いで1円として販売するキャンペーンです。特別な条件がなければ端末代に追加の費用は発生しませんが、対象となるのはエントリーモデルのスマホが中心です。また、購入時に通信契約や特定プランへの加入を求められるケースが多く、端末は安くても月々の通信費が高くなる場合があります。
一方の実質1円は、端末を分割払いで購入し、一定期間利用した後に返却することを前提としたプログラムです。返却条件を満たした場合に、実質負担額が1円になる仕組みです。
比較的高性能な機種が対象になることもありますが、返却をしない場合は残価を支払う必要があるほか、乗り換えや大容量プラン・使い放題プランへの加入が条件となるケースもあります。
「1円スマホ」の3つの注意点
ここからは、1円スマホの注意点を3つ解説します。
1. 月額料金が高額なケースもある
端末代が大幅に割引されても、通信料金を含めた総額では負担が大きくなるケースがあります。端末は1円でも、月々の通信費が高いプランが条件ということも珍しくありません。
2. 実質1円は端末の返却が前提
実質1円では、端末の返却を前提にして月々の料金を1円にしています。期間内に返却しない場合は残価を支払う必要があるため、実質1円にはなりません。
例えば、ある大手キャリアでは iPhone 17 Pro 256GB を48回払いで購入する場合、1~12回目の支払いが1円に設定されていますが、13回目以降は数千円の通常支払いが発生します。そのため、返却を前提とした期間だけ“1円”で利用できる仕組みであることに注意が必要です。
3. 返却時に故障していると追加料金が発生する
端末の返却時にスマホが故障していた場合、追加料金がかかる恐れがあります。負担額はキャリアや機種によって異なりますが、2万円前後の故障時利用料が設定されている例もあります。ただし、端末補償サービスに加入していれば、この費用が軽減されるケースもあるでしょう。
まとめ
1円スマホは、元々安価なエントリーモデルを限界まで割り引く一括1円と、一定期間後にスマホの返却を前提とした分割払いの利用が必要な実質1円に分けられます。本体価格は安い一方、高価な使い放題プランへの加入が必須だったり、端末のスペックが低かったりする場合があります。
長期的に費用を抑えるためには、目先の1円にとらわれず、料金プランや必要なスペックなどを考慮して契約することが重要です。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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