夫に「食洗器が欲しい」と言ったら「電気代が高くつく」と返事が…でも実際“手洗い”だと「年1万円」高いと聞いてビックリ! なぜ食洗器より高いの? 費用を比較

配信日: 2025.11.27
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夫に「食洗器が欲しい」と言ったら「電気代が高くつく」と返事が…でも実際“手洗い”だと「年1万円」高いと聞いてビックリ! なぜ食洗器より高いの? 費用を比較
食洗機は電気代が高くつくというイメージを持つ人も多いですが、実際に光熱費を比較すると手洗いのほうが年間で高くなるケースがあります。手洗いはお湯の使用量が多く、水道代とガス代の負担が意外と大きいのが盲点です。節約のつもりが結果として家計の負担増につながる場合もあります。
 
本記事では、食洗機と手洗いの光熱費の違いを解説します。
諸岡拓也

2級ファイナンシャル・プランニング技能士

食洗機は本当に電気代が高い?

まず、手洗いと食洗機で発生する主なコストを整理すると、次のようになります。
 

手洗いで発生するコスト

・水道代(使用量が多い)
・ガス代(お湯を使うため負担が大きい)
・洗剤代(使用量が増えやすい)

 

食洗機で発生するコスト

・電気代(高温洗浄・乾燥機能)
・水道代(少量で済む)
・専用洗剤代(回数は少なめ)

 
手洗いは、お湯を使うためガス代が膨らみやすい点が、光熱費を押し上げる1番の要因です。食洗機は、電気を使うため割高という印象を持つ人は少なくありません。しかし、光熱費全体で見ると、実際に負担が大きいのは「お湯を沸かすガス代」です。
 
手洗いでは、40度前後のお湯を流し続けることでガス代と水道代が増えやすく、一方の食洗機は、少量の水を高温で循環させるため、トータルの光熱費が安定しやすい構造になっています。
 

食洗器より手洗いのほうが年間1~3万円割高になる理由

では、具体的にどのくらいの金額の差があるのか計算していきます。
 
パナソニック株式会社によれば、手洗いでは1回あたり約75リットルのお湯を使用し、ガス代・水道代の負担が大きく、1回あたりの経費は約63円となります。
 
一方、ファミリー世帯でもよく利用される同社の大容量タイプの場合、使用水量は約9.9リットルに抑えられ、1回あたりの総経費は約30円台です。手洗いの約63円と比較すると、1回ごとに33円前後の差が生まれます。
 
例えば、家庭で一般的とされる1日1~3回の利用回数を基準にすると、年間の差額は以下のとおりです。
 

・1日1回→約1万2000円の差
・1日2回→約2万3900円の差
・1日3回→約3万6000円の差

 
手洗いが割高になるのは、お湯を沸かすガス代と水の使用量が多いためです。見た目では節約しているように見えても、年間では光熱費が大きくふくらむことがあります。
 

食洗機の導入費はどれくらいで回収できる?

食洗機の光熱費のメリットが分かったところで、気になるのが導入費でしょう。一般的な卓上・大容量タイプの本体価格はおよそ8~12万円で、初期費用としては決して小さくありません。このコストがどれくらいで回収できるのかが判断のポイントになります。
 
先ほどの比較で整理した年間1~3万円の光熱費差を基に計算すると、導入費の回収ペースは次のようになります。
 

・1日1回→約6~8年で回収
・1日2回→約3~4年
・1日3回→3年以内の回収も可能

 
これらを平均すると、「4~6年程度」で元が取れることになり、その後は家計のプラスが積み上がるイメージです。
 

感覚より数字で判断する視点が大切

光熱費は「なんとなくの体感」で判断しがちですが、数字を見ると意外な逆転現象がよくあります。食洗機は高いという固定観念を見直すだけで、年間数万円の節約に加えて、日々の負担も軽くなる可能性があります。
 
当たり前を一度見直してみることが、家計の余裕につながるでしょう。
 

出典

パナソニック株式会社 大容量タイプ特長:エコ | 食器洗い乾燥機(食洗機)
 
執筆者 : 諸岡拓也
2級ファイナンシャル・プランニング技能士

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