年末は妻と子どもを連れて、実家へ帰省を考えています。東京から大阪に行く場合、新幹線と飛行機はどちらが“合理的”でしょうか? 費用面も含めて教えてください
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者
“東京都出身。2008年慶應義塾大学商学部卒業後、三菱UFJメリルリンチPB証券株式会社に入社。
富裕層向け資産運用業務に従事した後、米国ボストンにおいて、ファイナンシャルプランナーとして活動。現在は日本東京において、資産運用・保険・税制等、多様なテーマについて、金融記事の執筆活動を行っています
http://fp.shitanaka.com/”
時間を比較する
まずは所要時間を比較してみましょう。
<飛行機>
東京(羽田空港)から大阪(関西空港)まで約1時間25分
<新幹線>
東京(東京駅)から大阪(新大阪)まで約2時間30分
飛行機と新幹線を単純に比較すると、飛行機のほうが1時間くらい早く到着します。しかし、東京のどの地域に住んでいるのか、大阪のどの地域に行くのかによって、所要時間は変わります。例えば、自宅から東京駅や羽田空港まで1時間近くかかる場合、その分を計算しなければなりません。
さらに飛行機は新幹線に比べて、セキュリティーチェックなどで時間がかかります。飛行機で荷物を預け入れた場合、飛行機から降りてから荷物が出てくるまで待たなくてはいけません。これらの所要時間をも考慮すると、意外と新幹線と飛行機の時間は変わらないケースも多いかもしれません。
費用を比較する
次に、費用を見ていきます。
<飛行機>
ANAで東京(羽田空港)から大阪(関西空港)へ12月30日往路1月3日復路で行く場合
1万1560円(2025年11月13日調べ、朝7時10分発最安値変更不可)
<新幹線>
東京駅から新大阪まで往復で利用した場合
2万9040円(片道1万4520円)
飛行機の最安値と、新幹線の費用を比べると、往復で1万8000円ほど、新幹線のほうが高くなります。
今回の比較は飛行機のほうが安いですが、航空券のチケットは購入タイミングによって値段が大きく変わります。年末年始は利用者が多いので、搭乗日が近づくほど値段が上がると考えられます。
また、今回ご紹介した朝7時の便は1万円台となっていますが、利用しやすい羽田13時発の便は2万4860円です。さらに最安値の便は変更ができないので、もしも予定を変更したい場合、航空券をキャンセルしなくてはならず、お金が余計にかかってしまう可能性があります。
このように飛行機の航空券は、航空会社、購入タイミング、搭乗時間によって大きく値段が変わるので、比較検討が必要となります。
自分に合った帰省方法は?
では、結局飛行機と新幹線のどちらが合理的といえるのでしょうか。これは、残念ながら一概にはいえず、個々人のケースによるでしょう。
例えば羽田空港よりも東京駅が利用しやすい場合、値段が高くても新幹線のほうがいいという方もいるでしょう。一方、1円でも安く帰省したいという方は、飛行機で早朝や深夜便を利用するとお得になります。
さらに、家族構成によっても、どの方法が最適なのかというのが変わります。小さな子どもと一緒に帰省する場合、長い時間新幹線に乗れないという不安があるなら飛行機のほうが快適かもしれません。一方、新幹線が好きなお子さんがいるという方は新幹線に乗ったほうが喜び、移動時間がエンターテインメントになるかもしれません。
所要時間と費用はもちろんですが、自分たちが一番快適に帰省できる交通手段を検討しましょう。
まとめ
年末年始は、帰省する人で飛行機も新幹線も混雑が予測されます。予定が決まっている場合は、早めにチケットを手配すると安心です。今回ご紹介した内容を参考にしながら、帰省の計画を立てるようにしましょう。
出典
全日本空輸株式会社 ANA 航空券予約
東日本旅客鉄道株式会社 JR東日本 えきねっと
執筆者 : 下中英恵
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者
