「風呂代を浮かせたい」という一人暮らしの娘。そのために“風呂”付きのジムに月8000円で行っているそうですが、節約になっているの?

配信日: 2025.12.17
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「風呂代を浮かせたい」という一人暮らしの娘。そのために“風呂”付きのジムに月8000円で行っているそうですが、節約になっているの?
物価が高騰する昨今、水道光熱費を少しでも節約したいと考えている方は多いでしょう。毎日の風呂代をおさえるために風呂付きのジムを利用した場合、本当に節約になっているのか疑問に思うかもしれません。
 
今回のケースのようにジムの利用料が月8000円かかっている場合、自宅で風呂に入らないとすれば、風呂代は無料になりますが、ジムに通う費用がかかっているため、完全に無料とはいえません。
 
本記事では、風呂代をジム通いで浮かせることが実質的にお得なのかについて検証します。
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一般的な風呂代の費用は1回139円ほどかかる可能性

まずは、風呂代にどれくらいの費用がかかるのか、一般的な額を算出しましょう。1ヶ月を30日と仮定し、毎月どれくらいの費用になるのかを求めます。お湯はガスで沸かし、浴槽にお湯をためて入浴するものとします。
 
まず水道料金は、以下の条件で計算すると、1回あたり48円です。
 

・1回の風呂に使用する水の量:200リットル
・1リットルあたりの水道料金:0.24円

 
ガス料金の計算条件は以下の通りです。
 

・水量:200リットル
・水の上昇温度:30度(10度の水を40度まで加熱)
・発熱量:1万750キロカロリー/立方メートル
・熱効率:80%
・ガス代単価:130.46円/立方メートル

 
ガス料金の計算式は以下の通りです。
 
・上昇温度×水量÷(発熱量×熱効率)×ガス代単価
 
計算すると、「30×200÷(1万750×0.8)×130.46」で、約91円です。前述の水道料金48円と合算すると、約139円が1回あたりの風呂代となります。1日1回風呂に入った場合、1ヶ月の風呂代は合計で約4170円です。
 
なお、基本料金は割愛しているため、含めると金額はもう少し上がります。
 

ジムで風呂を済ませるのと自宅で風呂を沸かすのはどちらが得?

季節や水量など条件にもよりますが、自宅で風呂を毎日沸かす場合、毎月おおむね4000円程度かかる可能性があります。今回のケースではジム代が月々8000円であるため、家で風呂を済ませるよりも、割高になるおそれがあります。そのため単純計算では、自宅で風呂を準備する方がよいでしょう。
 
とはいえ、さまざまな要素によって状況は変わってきます。
 
例えば、ジムにもともと通っていた人が風呂も利用する場合、8000円はジムの器具やサービスに対する対価であり、風呂のサービスはいわば「おまけ」のようなものと考えることもできます。
 
実質自宅で風呂を沸かす費用を浮かせられることになり、お得感を感じられるかもしれません。同様のことは、運動の習慣をつけようと、これからジムに通うつもりだった人にも当てはまります。
 
仮に、該当のジムにサウナや岩盤浴など充実した設備がある場合、自宅の風呂にはない過ごし方ができ、満足感が高いかもしれません。
 
一方、風呂に入ることがメインの目的であり、ほかのジム設備をあまり使用しないのであれば、月々8000円の支出は割高になる可能性があります。
 

風呂代を節約する方法

自宅で風呂代を節約したい場合は、以下の対策がおすすめです。
 

水道代の節約

・浴槽に張る水量を少なめにする
・身体を洗うお湯をシャワーではなく浴槽から取る
・節水式のシャワーヘッドに変える

 

光熱費の節約

・風呂の設定温度を少し下げる
・高効率の給湯器にする
・季節によっては1日おきに風呂の水を交換する

 
風呂の水を毎日換えない場合は、衛生面を考慮して清浄剤などを使うとよいでしょう。
 

ジム通いの目的によっては節約になるケースもある

自宅で風呂を沸かす場合、今回の条件では、毎月約4170円のランニングコストがかかる計算です。基本料金を含めると金額はもう少し上がるでしょう。ジム通いで風呂を済ませる場合、月々8000円のジム代がかかるため、単純なコストではジム通いの風呂は高くつきます。
 
ただし運動を目的にジムに通っていて、その一環として風呂の設備を使うのであれば、自宅で風呂に入らない分節約できるとも考えられます。
 
一方で、ジムで風呂以外の設備を使わない場合、ジム代月8000円の支出は自宅で風呂に入るより割高になる可能性があります。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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