一人暮らしを始めた娘が「毎日湯船にお湯を張っている」と聞き、思わず「水道代いくらかかってるの?」と聞いてしまいました。私の感覚では「シャワーだけ」にすべきと思うのですが、実際に“どのくらい差”が出るのでしょうか?

配信日: 2026.01.15
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一人暮らしを始めた娘が「毎日湯船にお湯を張っている」と聞き、思わず「水道代いくらかかってるの?」と聞いてしまいました。私の感覚では「シャワーだけ」にすべきと思うのですが、実際に“どのくらい差”が出るのでしょうか?
一人暮らしを始めた家族から「毎日湯船にお湯を張っている」と聞くと、思わず心配になる方も多いのではないでしょうか。自分が一人暮らしをしていた頃はシャワーで済ませていた、あるいは「湯船はぜいたく」という感覚を持っていると、毎月の家計への影響が気になってしまうものです。
 
では実際のところ、湯船とシャワーではどのくらい負担に差が出るのでしょうか。感覚やイメージだけで判断するのではなく、数字をもとに整理してみましょう。
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入浴にかかる負担の内訳を整理する

毎日の入浴に伴う負担は、主に「水道使用量」と「給湯に必要なエネルギー」に分けられます。湯船の場合、一人暮らしのワンルームでの標準的な浴槽は、1回あたり200リットル前後のお湯を使用します。
 
これに対してシャワーは、使用する節水シャワーヘッドや時間にもよりますが、10〜15分程度の利用で120~180リットル程度となり、湯船と比べてやや少ない水量に収まることが多いとされています。
 
ただし、重要なのは「水を使う量」だけではありません。実際の家計負担を左右するのは、水を温めるためのエネルギー消費です。特にガス給湯の場合は、使用量が増えるほど月々の請求額に反映されやすくなります。
 

毎日湯船に入った場合の家計負担

仮に一人暮らしで毎日湯船にお湯を張る場合、水道とガスを合わせた月々の負担は、3600円程度が目安となるでしょう。これは、1回の入浴で浴槽にためるお湯を200リットル(0.2立方メートル)、水温15度の水を40度まで温めると仮定した試算です。
 
水1キログラムを1度上げるのに必要な熱量は約1キロカロリーのため、必要な熱量は200キログラム×25度で約5000キロカロリーとなります。これは約20.9メガジュールに相当し、都市ガス13A(標準熱量45メガジュール/立方メートル)で割ると必要ガス量は約0.45立方メートルとなります。
 
ここにガスの単価(円/立方メートル)を掛ければ1回あたりの給湯分が求められ、単価を150円/立方メートルと仮定すると約70円です。ロスも見込んで約80円/回と置けば、月30回で約2400円になります。
 
一方、水道使用分は200リットル=0.2立方メートルとして、1立方メートルあたり約200円で計算すると1回約40円、30日で約1200円となり、合計で月3600円前後になります。
 
ただし、プロパンガスを利用している場合は注意が必要です。プロパンガスは料金単価が高めな傾向があり、同じ使い方でも負担が大きくなりやすいため、毎日の湯船利用が家計に与える影響は無視できません。
 

シャワー中心の生活ではどれくらい違うのか

一方、入浴をシャワー中心にした場合、月々の負担は湯船よりやや抑えられる傾向があります。
 
仮にシャワーを1日15分使用し、1分あたりの使用量を約10リットルとすると、1回の使用量は約150リットル(150キログラム)です。水温15度の水を40度まで温めると仮定すると、必要な熱量は150キログラム×25度で約3750キロカロリーとなります。
 
これは約15.7メガジュールに相当し、都市ガス13A(標準熱量45メガジュール/立方メートル)で換算すると、必要なガス量は約0.35立方メートルです。ガス単価を150円/立方メートルとすると約50円、給湯ロスを考慮して1回あたり約60円とすると、月30日で約1800円となります。
 
水道使用分は150リットル=0.15立方メートル、1立方メートルあたり200円で計算すると1回約30円、月では約900円となり、合計で月2700円前後が目安となります。
 
以上の試算から、毎日湯船に入る場合とシャワー中心の生活を比べると、月あたりの負担差は900円程度となります。年間では1万円程度の差になりますが、家計全体に占める割合や生活の快適さとのバランスを踏まえれば、判断の余地がある金額といえるでしょう。
 

金額差だけで判断しない視点も重要

入浴スタイルを考える際、金額面だけで判断するのは得策とはいえません。
 
例えば、冬場に湯船につかることで体が温まり、暖房の使用を控えられる場合もあります。また、疲労回復や睡眠の質向上といった面で、湯船が生活の質を支えている可能性もあるでしょう。
 
一方、夏場や忙しい平日は短時間のシャワーで済ませるなど、状況に応じて使い分けることで、無理なく負担を抑えることも可能です。重要なのは、「毎日必ずどちらか」に固定するのではなく、柔軟に選択することです。
 

入浴スタイルを柔軟に見直そう

一人暮らしにおける湯船とシャワーの違いは、家計に一定の影響を与えるものの、決定的な差が生まれるケースばかりではありません。数字を確認すると、月々の負担差は数百円程度に収まることも多く、快適さや健康面とのバランスを考慮する余地は十分にあります。
 
「何となく光熱費が高そう」「昔はシャワーだけだった」といった感覚だけで判断せず、生活スタイルや季節、余力に合わせて入浴方法を見直すことが、無理のない家計管理につながるでしょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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