新築戸建てで太陽光パネルを勧められました。予測発電量6500kWhで、初期投資350万円とのことですが、この条件で元は取れるでしょうか?

配信日: 2026.01.30
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新築戸建てで太陽光パネルを勧められました。予測発電量6500kWhで、初期投資350万円とのことですが、この条件で元は取れるでしょうか?
新築戸建てを建てる際、住宅会社や不動産会社から太陽光パネルの設置を勧められるケースは少なくありません。「光熱費が安くなる」「売電収入が得られる」といった説明を受ける一方で、高額な初期投資に見合うのか不安に感じる方も多いでしょう。
 
本記事では、予測発電量6500kWh、初期費用350万円という条件をもとに、太陽光発電の費用対効果や回収期間について、家計目線で冷静に考えます。
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太陽光発電で得られる主な経済的メリット

太陽光発電の最大のメリットは、電力会社から購入する電気を減らせる点にあります。仮に年間6500kWh発電し、そのうち自家消費が3割、残りを売電すると想定すると、電気代削減と売電収入の両方が期待できます。
 
全国家庭電気製品公正取引協議会が好評する電気代目安の1kWhあたり約31円とすると、自家消費分だけでも年間約6万円の節約になります。さらに売電価格が1kWhあたり16円前後であれば、売電収入は年間7万円程度となり、合計で年間13万円前後の経済効果が見込めます。こうした金額を長期的に積み上げていく点が重要です。
 

初期投資350万円は妥当か、回収期間を試算

今回の条件である初期投資350万円を、年間13万円程度の経済効果で回収すると仮定すると、単純計算で回収期間は約27年になります。一般的に太陽光パネルの寿命は20~30年とされており、ぎりぎり元が取れるかどうかという水準です。
 
また、途中でパワーコンディショナーの交換が必要になる場合、追加で数十万円の費用が発生する可能性もあります。つまり、提示された条件だけを見ると、経済面で大きな利益を得る投資とは言い切れず、「損はしにくいが、儲かりにくい」という位置づけになるでしょう。
 
さらに注意したいのは、試算は「毎年同じだけ発電する」前提である点です。太陽光パネルは経年で発電効率が少しずつ落ちるため、長期では発電量が想定より下振れする可能性があります。
 
また、売電単価は固定期間終了後に下がるケースが多く、将来の収益は読みにくいのが実情です。こうした不確実性を踏まえると、回収期間は試算より長くなることもあります。
 

経済性以外に考慮すべきポイント

太陽光発電は金銭面だけで判断すべきものではありません。災害時に自宅で電気を使える安心感や、環境負荷を減らせる点を重視する方もいます。また、今後電気料金がさらに上昇すれば、自家消費の価値は高まり、結果的に回収期間が短くなる可能性もあります。
 
一方で、屋根の形状や将来的なリフォーム、売却時の評価なども考慮が必要です。自分のライフスタイルや価値観に合っているかを見極めることが、後悔しない判断につながります。
 
一方で、設置後の満足度を左右するのは「電気をどれだけ自宅で使えるか」です。昼間に在宅して家電を使う家庭や、共働きでも在宅勤務が多い家庭ほど自家消費率が上がり、節約効果が大きくなります。
 
逆に日中ほとんど不在で夜に電気を多く使う家庭では、売電中心となり回収が伸びやすい傾向があります。生活パターンに合わせた判断が欠かせません。
 

太陽光パネルは「元を取る」より「納得感」が重要

予測発電量6500kWh、初期投資350万円という条件では、太陽光パネルで大きな利益を得るのは難しく、回収までに20年以上かかる可能性があります。
 
純粋な投資として見ると慎重な判断が必要ですが、電気代高騰への備えや非常時の安心感、環境配慮といった付加価値をどう評価するかが重要です。「必ず元を取れるか」ではなく、「その価値に350万円を払えるか」という視点で検討することが、満足度の高い選択につながるでしょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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