4月から高校教諭になる娘ですが、「修学旅行費」は自費になるのでしょうか? 勤務先に聞きにくいようですが気になっています。
今回のケースでも高校教諭になる娘さんが付き添う予定ですが、旅行費用について自腹になるのかどうか心配しているようです。
本記事では、教員の修学旅行費に関する取り扱いについて解説します。
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目次
教員の修学旅行費は基本的に「出張旅費」として支給される
修学旅行は学校行事であり、教職員の引率は「出張」に当たります。つまり職務上の旅行になるため、基本的に旅費が支給されるようです。ここからは旅行費に関する規定を見ていきましょう。
公立は「条例」、私立は各法人のルールに基づいて支給される
文部科学省によると、公立の教職員の給料、手当、旅費などについては、「地方自治法204条3項」に基づき、各地方公共団体の条例で定めるよう規定しています。
地方自治法第204条3項には以下の文言があります。
「給料、手当及び旅費の額並びにその支給方法は、条例でこれを定めなければならない。」
条例の具体的な例を見てみましょう。神戸市の「旅費条例第3条1項」には以下のような規定があります。
「職員が出張し、又は赴任した場合には、当該職員に対し旅費を支給する。」
また第6条1項には、旅費の種類として交通費や宿泊料、食卓料などが定められています。
このように、公立高校においては、教員の旅行費は支給してもらえることが一般的です。なお、本来は市町村が費用を負担しますが、財政状況の差を踏まえて、政令指定都市以外の公立学校の経費は都道府県が負担することになっています。
一方、私立については、それぞれの学校法人がルールを定めるようです。
都道府県によって支給額に差が出る
「市町村立学校職員給与負担法」第1条によると、公立学校における職員の旅費負担は、「都道府県が定める支給に関する基準に適合するものに限る」としています。そのため、都道府県によって支給額に差が出ることが考えられます。
今回のケースにおける相談者は、公立学校に勤めているのか私立に勤めているのか分かりませんが、仮に公立である場合、その学校がある地域を管轄している自治体の条例を調べるとよいでしょう。
「食事代」や「施設利用料金」などは自己負担分も出る可能性がある
修学旅行にかかる費用には、宿泊代や交通費のほか、食事代や施設利用料金なども含まれます。地方公共団体や私立の学校法人によっては、職員の出費を全額ないしは大部分負担してくれるかもしれません。しかし、食事代や施設利用料金などに関しては自己負担になることも考えられます。
例えば都道府県によって、食事代の支給条件が異なる場合があるようです。実費を支給される自治体もあれば、宿泊費の数割を支給する自治体もあります。
また美術館や遊園地の費用の負担有無は自治体によって異なるようです。さらに都道府県は負担しないものの、市町村レベルで負担してくれる可能性があります。
特定非営利活動法人School Voice Projectが教職員を対象に実施した「旅行行事の教員負担調査」のアンケート結果によると、以下のような項目で自己負担が発生したそうです。
・現地での食費
・現地からの電話料金
・下見の費用
・訪問先へのお土産代
・入場料や体験活動費用
・現地での交通費
また年間の自己負担額については、高校の場合、「5000~9999円」「1万円~」「1000~4999円」の順に自腹になっているという回答でした。
修学旅行費は基本的に支給になると考えられる|自治体の条例や学校法人が定めるルールを要確認
教職員が引率する修学旅行は学校行事の一環であり、職員には何かしらの支給があることが一般的です。少なくとも公立学校においては、都道府県や市町村が負担することになっています。
私立においても学校法人が定めるルールに基づき支給有無や支給額が決まります。公立よりバラつきが大きく、事前確認が必要です。
ただし、支給となった場合でも、一部自己負担が発生する可能性はあります。負担の有無や額が気になるものの、勤務先に聞きにくいのであれば、職場の先輩同僚に聞いたり、条例を調べたりできるかもしれません。
出典
文部科学省 教職員給与に関する諸制度等について(1ページ)
e-GOVポータル法令検索 地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号) 第二編 普通地方公共団体 第八章 給与その他の給付 第二百四条第三項
e-GOVポータル法令検索 市町村立学校職員給与負担法(昭和二十三年法律第百三十五号) 第一条
神戸市 旅費条例 (旅費の支給)第3条1項、(旅費の種類)第6条1項
特定非営利活動法人School Voice Project 【教職員アンケート結果】修学旅行先では自腹で行動!? 旅行行事の教員負担調査
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
