引っ越し先の賃貸契約書を見ると、「水道料金は毎月一律『3000円』」と書かれていました。節水を心がけても料金が変わらないのは、不公平ではないのでしょうか?

配信日: 2026.02.17
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引っ越し先の賃貸契約書を見ると、「水道料金は毎月一律『3000円』」と書かれていました。節水を心がけても料金が変わらないのは、不公平ではないのでしょうか?
賃貸物件の契約書を確認すると、水道料金が「毎月一律3000円」と記載されているケースがあります。使用量にかかわらず同じ金額を支払う仕組みに、節水を意識している人ほど疑問を感じるかもしれません。本当に不公平といえるのでしょうか。
 
本記事では、一律水道料金の仕組みや法的な位置づけ、メリット・デメリットについて分かりやすく解説します。
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水道料金が「一律制」になる理由とは

賃貸物件の中には、一戸ごとに水道メーターが設置されていない建物があります。その場合、建物全体で発生した水道料金を、あらかじめ決めた金額で各入居者から徴収する「一律制」や「定額制」が採用されることがあります。
 
特に築年数が古いアパートや小規模物件では、個別メーターの設置コストや管理の手間を避けるため、この方式が取られる傾向があります。
 
また、毎月の使用量を検針して請求額を計算する事務作業を簡略化できる点も、定額制が選ばれる理由の一つです。家賃とあわせて固定費として管理できるため、オーナー側にとっては収支の見通しが立てやすいメリットがあります。入居者にとっても、毎月の支出が一定になることで家計管理がしやすいという側面があります。
 

節水しても安くならないのは不公平?

節水を心がけている人にとっては、使用量が少なくても料金が変わらない点に不公平感を抱くのは自然なことです。実際、個別メーター方式であれば、使った分だけ支払う「従量制」が一般的であり、節水の努力が直接的に金額へ反映されます。そのため、定額制では努力が報われないと感じる人もいるでしょう。
 
一方で、客観的なデータと比較してみることも大切です。総務省が行った家計調査(家計収支編)によると、単身世帯の上下水道代は2136円でした。
 
この水準と比べると、月額3000円はやや高めに感じられるかもしれませんが、地域差や建物全体での使用状況によっても実際の負担額は変動します。使用量が多い入居者から見れば、実際の使用量よりも安い金額で済んでいる可能性もあり、一律料金は入居者間で平均化されている仕組みともいえます。
 

法的には問題ないのか

水道料金を定額で徴収すること自体は、契約書に明記され、入居者が同意していれば原則として違法ではありません。賃貸借契約は当事者間の合意に基づいて成立するため、料金体系も契約内容の一部として扱われます。したがって、契約締結後に「思ったより不利だった」と感じても、原則として変更を求めることは難しいのが現実です。
 
ただし、実際の水道料金とかけ離れた高額な請求が行われている場合や、説明が不十分だった場合には、消費者契約法や民法の観点から問題になる可能性もあります。不明点がある場合は、契約前に管理会社へ内訳や算定根拠を確認することが重要です。納得できない場合は、個別メーターの物件を選ぶという選択肢もあります。
 

一律制のメリットと注意点

一律制の最大のメリットは、毎月の支出が安定する点です。例えば単身世帯であれば、地域によっては実際の使用量よりも安く済むこともあります。また、季節による変動を気にせずに済むため、急な請求額の増加に驚く心配もありません。
 
一方で、家族世帯や在宅時間が長い人にとっては、実際の使用量より割高になる可能性もあります。さらに、節水へのインセンティブが弱まりやすく、建物全体での水の使用量が増えやすいという課題もあります。契約前には、自身の生活スタイルと照らし合わせて、本当に納得できる条件かどうかを慎重に判断することが大切です。
 

契約前の確認がトラブル防止のカギ

水道料金が毎月一律3000円と定められていることは、直ちに不公平や違法とはいえません。建物の設備状況や管理上の理由から採用されているケースが多く、入居者にとっても家計管理がしやすいという側面があります。
 
ただし、節水しても料金が変わらない点に納得できない場合は、契約前に仕組みや算定根拠を確認し、自分の生活スタイルに合った物件を選ぶことが重要です。事前の確認こそが、後悔やトラブルを防ぐ最大のポイントといえるでしょう。
 

出典

総務省 家計調査 家計収支編
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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