オール電化のマンションに引っ越してから、光熱費が「ガス代ゼロ+電気代月2万2000円」に! オール電化は、本当にお得なのでしょうか?
そこで本記事では、「オール電化は本当にお得なのか?」「オール電化で気を付けるべきポイントはどこか?」について解説します。現在オール電化を使われている方だけでなく、オール電化を検討される方の参考になると思いますので、ぜひ最後までお読みください。
新東綜合開発株式会社代表取締役 1級ファイナンシャル・プランニング技能士 CFP(R)(日本FP協会認定) 宅地建物取引士 公認不動産コンサルティングマスター 上級心理カウンセラー
私がFP相談を行うとき、一番優先していることは「あなたが前向きになれるかどうか」です。セミナーを行うときに、大事にしていることは「楽しいかどうか」です。
ファイナンシャル・プランニングは、数字遊びであってはなりません。そこに「幸せ」や「前向きな気持ち」があって初めて価値があるものです。私は、そういった気持ちを何よりも大切に思っています。
オール電化は本当にお得なのか?
オール電化住宅の世帯人数別月間平均電気料金は、関西電力によると、図表1のとおりです。
図表1
| 世帯人数 | 電気代 |
|---|---|
| 2人 | 1万3406円 |
| 3人 | 1万4835円 |
| 4人以上 | 1万6533円 |
※ 関西電力株式会社「オール電化世帯人数別の電気代平均額」を参考に筆者作成
一方、電気・ガス併用住宅の光熱費は、総務省統計局の「家計調査」を基に算出すると、図表2のとおりです。なお、上記の資料が2020年から2021年の情報を基に作成されているため、図表2は2021年の家計調査結果を基に作成しています。
図表2
| 世帯人数 | 電気代 | ガス代 | その他光熱 | 合計金額 |
|---|---|---|---|---|
| 2人 | 9183円 | 4330円 | 1311円 | 1万4824円 |
| 3人 | 1万655円 | 4930円 | 1169円 | 1万6754円 |
| 4人以上 | 1万1836円 | 4903円 | 878円 | 1万7617円 |
| 平均 | 1万317円 | 4648円 | 1153円 | 1万6118円 |
※ 総務省統計局「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 2021年 世帯人員別」を参考に筆者作成
オール電化住宅と電気・ガス併用住宅の光熱費を比較すると、オール電化住宅のほうが少しだけ安いようです。とはいえ、これによって「オール電化住宅のほうがお得です」と結論づけるほどの差はないように感じます。
オール電化で気を付けるべきポイントはどこか?
電気料金は、一般には以下の計算式によって算出されます。
電気料金=基本料金+電力量料金+再生可能エネルギー発電促進賦課金
「基本料金」は毎月発生する固定料金で、契約に応じて金額が決まっています。「電力量料金」は使用した電気量に応じて変動する料金で、「(電力量料金単価±燃料費調整単価)×1ヶ月の使用量」で計算します。「再生可能エネルギー発電促進賦課金」は、電気利用者に課せられる負担金です。
基本料金や電力量料金単価は、電力供給会社ごとに異なります。電気使用量が同じであれば、電気料金の高い・安いは、当然、基本料金や電力量料金単価が高い・安いに影響を受けます。
ところで、一般的な電気料金プランとオール電化の電気料金プランでは、電力量料金単価の仕組みが異なることをご存じでしょうか。一般的な電気料金プランは、使用した電気量に応じて段階的に電力量料金単価が上がっていく仕組みです。
一方、オール電化の電気料金プランは、電気を使う時間帯に応じて電力量料金単価が異なり、「夜間は安く昼間は高い」という仕組みになっているのが一般的です。
したがって、電力量料金単価が高い昼間に電気を多く使用し、夜間はあまり使用しないような場合、電気料金は高くなってしまうでしょう。
「電気代が高いのではないか?」と疑われるのであれば、料金プランとともに電気の使い方・使う時間帯にも目を向けてみましょう。料金プランだけでなく電気の使い方を見直すことで、電気代が節約できる可能性があります。
まとめ
本記事では、「オール電化は本当にお得なのか?」「オール電化で気を付けるべきポイントはどこか?」について解説しました。まとめると、以下のとおりです。
・オール電化は電気・ガス併用に比べ、格段にお得というわけではない
・オール電化の料金プランは昼間の電気料金(電力量料金単価)が高く設定されていることが一般的であるため、電気の使い方・使う時間帯によっては電気代が高くなる
一般的な電気料金プランが電気を使えば使うほど電力量料金単価が段階的に上がっていく仕組みであることに対し、オール電化の料金プランは電気を使う時間帯によって電力量料金単価が異なり、夜間よりも昼間のほうが高く設定されていることが一般的です。
したがって、オール電化の場合、電気の使用量を減らさずに、使用する時間帯を変えるだけで電気代を抑えることが可能です。逆にいえば、昼間に多く電気を使ってしまうと、それだけで電気代が高くなってしまいます。
「オール電化にして電気代が高いな」と感じたら、料金プランだけでなく、電気の使い方・使う時間帯を見直してみましょう。少し工夫をするだけで、電気代を抑えられるかもしれません。
出典
関西電力株式会社 オール電化世帯人数別の電気代平均額
総務省統計局 家計調査年報(家計収支編)2021年(令和3年)
執筆者 : 中村将士
新東綜合開発株式会社代表取締役 1級ファイナンシャル・プランニング技能士 CFP(R)(日本FP協会認定) 宅地建物取引士 公認不動産コンサルティングマスター 上級心理カウンセラー
