「年収の壁」が引き上げられても「夫の扶養」に入っていたい私、「この際バリバリ働く」というママ友。「178万円の壁」を踏まえた働き方の【正解】とは?

配信日: 2026.02.26
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「年収の壁」が引き上げられても「夫の扶養」に入っていたい私、「この際バリバリ働く」というママ友。「178万円の壁」を踏まえた働き方の【正解】とは?
「年収の壁が178万円に引き上がる」と話題ですが、手放しで喜んでいいのか不安な人も多いでしょう。
 
実際、社会保険の加入条件によっては年収約106万円付近から、また被扶養者の判定で意識されやすい130万円付近でも、保険料負担により手取りが伸びにくくなったり、いったん減ったりする場合があります。
 
本記事では、損をしないためのボーダーラインや、社会保険加入で得られる将来のメリットを解説します。
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令和8年より「年収の壁」は“178万円”に

令和8年度(2026年度)税制改正大綱では、所得税の基礎控除と給与所得控除の合計額(年収の壁)の見直しが行われることが明記されています。合計所得金額が2350万円以下の場合、基礎控除額を62万円に、給与所得控除の最低保障額を69万円に引き上げるとしています。
 
さらに特例措置も踏まえ、課税されない年収のラインが「160万円→178万円」に引き上げられる方向が示されています。今回の「178万円の壁」は所得税に関するものであり、年収の壁全体のうちの一つの目安といえるでしょう。
 

「年収の壁」が引き上げられても有配偶パート女性の約6割は「就業調整」を実施

東京都産業労働局の都民意識調査では、既婚・都内在勤のパート女性の49.2パーセントが年収の壁を意識して働いており、そのうち62パーセントが「扶養に入っておきたい」と回答しました。
 
また、株式会社野村総合研究所(NRI)の調査によると、パート女性のうち56.7パーセントが「年収の壁」を意識して、年収を一定額以下に抑えるために就業時間や日数を調整していました。
 
さらに、2025年の「年収の壁」引き上げにより収入増を実現したパート女性は11.8パーセントにとどまっています。一方、46.9パーセントの人が「収入を増やしたいと思わない」「分からない」と回答し、そのうち65.9パーセントが「社会保険料負担を避けたいから」という理由を述べています。
 
単に年収の壁が引き上げられただけでは、就業調整が完全になくなるわけではない事情がうかがえます。
 

「年収の壁」を意識せずに働くのも1つの選択! 自ら社会保険に加入するメリットとは?

社会保険に関する壁としては、加入条件によって「106万円」と「130万円」が意識されます。例えば「東京都・45歳・協会けんぽ加入」で年収130万円の場合、以下の負担が生じます。


・標準報酬月額:10万7000円~11万4000円の範囲
・健康保険料:7等級
・厚生年金保険料:4等級
・社会保険料負担額:1万6390円(年間19万6680円)

130万円まで稼ぐと19万6680円の負担が発生し、手取り額が110万円まで減る可能性があります。これを上回る150万円付近からは手取りが回復し始めますが、社会保険加入のメリットは目先の収入増だけではありません。
 
東京都が運営する「ライフ×キャリア シミュレーター」では、社会保険に加入すると、将来の年金増や傷病手当金、出産手当金の受給など、長期的な保障と老後の安定につながる点が紹介されています。
 
例えば全国健康保険協会(協会けんぽ)では、産休中に給与の3分の2相当が支給される出産手当金制度があります。自身のキャリアや受給権を考え、長期的なメリットを踏まえた選択が重要です。
 

まとめ

年収の壁が178万円になっても、社会保険に関する「106万円」「130万円」の壁は別に意識する必要があり、保険料負担で手取りが伸びにくくなったり減ったりする可能性があります。
 
手取りを重視して扶養内に抑えるのも正解ですが、社会保険加入には将来の年金増額などのメリットもあります。目先の損得にとらわれず、ご自身のライフスタイルや将来を見据えた働き方を選択しましょう。
 

出典

財務省 令和8年度税制改正の大綱(1/9)
東京都産業労働局 いわゆる「年収の壁」に関する都民意識調査 報告書〈概要版〉
野村総合研究所(NRI) ニュースリリース 2025年から「年収の壁」が引き上げられたが有配偶パート女性の約6割は依然として就業調整を実施
全国健康保険協会(協会けんぽ) 令和7年度保険料額表(令和7年3月分から)
東京都 ライフ×キャリア シミュレーター 年収の壁で働き控え、してない?
全国健康保険協会 出産手当金について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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