1年前に預けたゆうちょ定額貯金(0.32%)、今解約して0.52%に預け直すのは「得」ですか?それとも1年分の利息を捨てることになって損をしますか?
特にゆうちょの定額貯金のように長期間預ける商品では、途中で解約して高金利に乗り換えるべきか迷うところです。本記事では、このケースが得なのか損なのか、考え方を整理します。
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目次
1年分の利息は「消えるわけではない」
結論から言うと、途中解約しても1年分の利息がゼロになるわけではありません。ゆうちょの定額貯金は、預入期間に応じて段階的に利率が設定されており、1年以上経過していれば、その期間に応じた利率で利息が支払われます。
つまり、「1年分が丸ごと無駄になる」ということは基本的にありません。
ただし満期前は“本来より低い利率”になる
注意点として、途中解約の場合は「満期前の利率」が適用されます。これは通常、満期まで預けた場合よりもやや低い利率です。つまり、0.32%で満期まで預けた場合の利息と途中解約して適用される利息は完全に同じではなく、若干目減りする可能性があります。
重要なのは「今後の金利差」
判断のポイントは、「これから先の金利差」です。今回のケースでは、今の預金が0.32%、新しい預金は0.52%なので差は0.20%です。この差が、今後の預ける期間でどれだけ効いてくるかが重要です。
もし今後も数年単位で預ける予定なら、0.20%の差は積み重なると無視できません。例えば100万円なら年間で約2000円の差(税引前)になります。これが数年続けば、途中解約によるわずかな利息減を上回る可能性が高いです。
短期間なら“そのままでもOK”
逆に、近いうちに使う予定がある場合は話が変わります。あと1年以内に使う場合や、大きな金額ではない場合は、乗り換えのメリットが小さく、手間や差額を考えるとそのままでも問題ないケースが多いので、今回のようなケースは、以下で判断すると分かりやすいです。
・長期(2年以上)預ける → 乗り換えが有利になりやすい
・短期で使う → そのままでもOK
・金額が大きい → 乗り換え効果が大きい
今後の金利動向も判断材料になる
もう一つ重要なのが「今後さらに金利が上がる可能性」です。現在は金利上昇局面にあるため、すぐに乗り換えるのではなく、「もう少し待つ」という選択肢も考えられます。
例えば、さらに高金利の商品が出てくる可能性がある場合、短期間で何度も乗り換えると、その都度利率がリセットされ、結果的に効率が悪くなることもあります。
そのため、「どのタイミングで固定するか」という視点も重要になります。特に長期預金の場合は、今の金利が最適かどうかを慎重に見極める必要があります。
最終的には“差額と手間”のバランスで判断
結局のところ、乗り換えが得かどうかは「増える利息」と「手間やリスク」のバランスで決まります。
数千円〜数万円の差でも確実に取りに行く人もいれば、手続きの手間を考えて現状維持を選ぶ人もいます。どちらが正解というわけではなく、自分の価値観に合った選択が重要です。
株式会社NTTデータ経営研究所が行った「金利上昇局面における金融サービスの利用動向調査」によると、「直近1年間で預貯金の預け替えを行った金額」について、全体の21.5%(229人)が100万円以上の預貯金を預け替えをしているとされています。
このように、金利上昇局面では実際に多くの人が預け替えを行っていることが分かります。金利差だけに注目するのではなく、「期間・金額・今後の見通し」を総合的に考えることで、より納得感のある判断ができるでしょう。
まとめ
途中解約しても、1年分の利息が完全に無駄になるわけではありません。ただし満期前のため若干の目減りはあります。重要なのは今後の金利差であり、長く預けるほど乗り換えのメリットは大きくなります。
自分の預入期間と金額をもとに、「これからの利息」で判断することがポイントです。
出典
株式会社NTTデータ経営研究所 金利上昇局面における金融サービスの利用動向調査
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
