今の戦争の影響で電気代が上がると聞きました。どれくらい上がることが見込まれていますか?
本記事では、なぜ戦争が電気代に響くのか、どれくらい上がる見込みがあるのか、そして家計の負担を抑えるために何を見ておくべきかを解説します。
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戦争が起きると日本の電気代が上がりやすい理由
日本の電気は、火力発電に使うLNG、原油、石炭の価格に大きく左右されます。
資源エネルギー庁も、多くの電気料金プランで、燃料価格の変動が毎月の料金に反映される「燃料費調整」の仕組みがあると説明しています。燃料価格が上がれば電気代も上がり、下がれば電気代も下がるという分かりやすい仕組みです。
戦争や軍事的な緊張が広がると、産油国や天然ガス供給国からの輸送に不安が出ます。すると、実際に供給が止まっていなくても、国際市場では価格が上がりやすくなります。日本は化石燃料の多くを海外からの輸入に頼っているため、国際情勢が不安定になると、その影響が電気代にも及びやすくなります。
今後の電気代はどれくらい上がる見込みか
結論から言うと、現時点で「戦争の影響だけで全国一律にいくら上がる」と断定することはできません。ただし、直近で見えている負担増はあります。経済産業省によると、2026年1月と2月使用分は家庭向け電気料金の支援が1キロワットアワーあたり4.5円、3月使用分は1.5円でした。
つまり、支援終了後の電気代は、月400キロワットアワー使う家庭では、3月使用分より月600円程度、1月や2月使用分より月1800円程度高くなる計算です。
さらに、再エネ賦課金は2025年度の3.98円/キロワットアワーから、2026年度は4.18円/キロワットアワーに上がります。月400キロワットアワー使う家庭の場合、この差だけで月80円の増加です。経済産業省の目安でも、賦課金負担は2025年度の月1592円から、2026年度は月1672円になります。
そのため、戦争の影響による燃料高まで重なると、家庭によっては請求額がさらに高くなる可能性があります。特に中東情勢の悪化で燃料価格が上がると、その影響は数ヶ月遅れて電気料金に反映されるのが一般的です。そのため、今後の請求額は月数百円の増加にとどまらず、使用量の多い家庭では千円台で増える可能性もあります。
電気代の負担を抑えるために今できること
まず確認したいのは、請求書の内訳です。電気代は基本料金だけではなく、電力量料金、燃料費調整額、再エネ賦課金などで構成されています。どこが増えているかを見ると、値上がりの原因が分かりやすくなります。
次に、使用量が多い家庭は、夏と冬の冷暖房の使い方を見直すことが大切です。支援の終了や再エネ賦課金の上昇は、使う電力量が多いほど影響が大きくなります。
例えば、支援額が1キロワットアワーあたり1.5円減る場合、月400キロワットアワー使う家庭で月600円程度の負担増になります。月500キロワットアワーなら約750円、月600キロワットアワーなら約900円となり、使用量が多いほど負担も重くなります。
あわせて、契約アンペアや料金プランの見直しも、固定費を抑える手段になるので、今の生活に合っているか確認してみましょう。
戦争の影響で電気代が気になるときは、請求の内訳を見よう
戦争の影響で電気代が上がる可能性は、決して大げさな話ではありません。日本は燃料を海外に依存しており、国際情勢が不安定になると、その影響が電気料金に及びやすいからです。もっとも、実際の請求額は、燃料価格だけでなく、政府支援の有無や再エネ賦課金の改定でも変わります。
そのため、「戦争で電気代が上がるらしい」と漠然と不安になるよりも、まずは自宅の使用量と請求内訳を確認し、どの費目が増えているかを把握することが大切です。電気代が上がる仕組みが分かれば、必要以上に不安にならず、節電や料金プランの見直しなど、無理のない対策を進められます。必要な情報を落ち着いて確認し、できることから家計の見直しを進めていきましょう。
出典
経済産業省 資源エネルギー庁 燃料費調整制度について
経済産業省 2026年1月、2月及び3月使用分の電気・ガス料金支援の実施に伴い、電気・都市ガス料金の値引きを行うことができる特例認可・承認を行いました
経済産業省 再生可能エネルギーのFIT制度・FIP制度における2025年度以降の買取価格等と2025年度の賦課金単価を設定します
経済産業省 再生可能エネルギーのFIT制度・FIP制度における2026年度以降の買取価格等と2026年度の賦課金単価を設定します
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
