更新日: 2024.09.13 ライフプラン
被災した場合に受けられる、社会保険料の減免措置とは?
家計にとっては、この過程で定期的な支出が発生します。特に、社会保険料の支払いは、それだけでも大きな負担です。
このような状況を緩和させるため、要件を満たせば、社会保険料の減免を受けられる場合があります。
執筆者:重定賢治(しげさだ けんじ)
ファイナンシャル・プランナー(CFP)
明治大学法学部法律学科を卒業後、金融機関にて資産運用業務に従事。
ファイナンシャル・プランナー(FP)の上級資格である「CFP®資格」を取得後、2007年に開業。
子育て世帯や退職準備世帯を中心に「暮らしとお金」の相談業務を行う。
また、全国商工会連合会の「エキスパートバンク」にCFP®資格保持者として登録。
法人向け福利厚生制度「ワーク・ライフ・バランス相談室」を提案し、企業にお勤めの役員・従業員が抱えている「暮らしとお金」についてのお悩み相談も行う。
2017年、独立行政法人日本学生支援機構の「スカラシップ・アドバイザー」に認定され、高等学校やPTA向けに奨学金のセミナー・相談会を通じ、国の事業として教育の格差など社会問題の解決にも取り組む。
https://fpofficekaientai.wixsite.com/fp-office-kaientai
健康保険・介護保険料の減免措置
災害により、住宅が全壊、流失、半壊、大規模半壊、床上浸水した場合、国民健康保険料や介護保険料、後期高齢者医療保険料が減免されます。
例えば、平成30年7月に発生した豪雨被害で岡山市は、次のような措置を講じています。
○国民健康保険料
○介護保険料(65歳以上)
○後期高齢者医療保険料
※岡山市「平成30年7月豪雨による令和元年ご区民健康保険料・介護保険料・後期高齢者医療保険料の減免について」より
それぞれの制度において、住宅の被った損害の程度に応じ、保険料が100%免除されたり、50%に軽減されたりします。
また、中小企業などにお勤めの方が多く加入している協会けんぽでは、同じく、平成30年7月の豪雨災害において、健康保険料の窓口負担を還付しています。
還付の対象となるのは、病院や薬局で支払った額のうち、一部負担金(自己負担分)や訪問看護療養費にかかる一部負担金相当額となっています。
差額ベッド代などの保険適用外の費用は対象にはならず、入院時の食事代や居住費、柔道整復、あんま・マッサージ、はり・きゅうなども還付の対象にはなりません。
これらの適用を受ける際は、り災証明書を添付し申請する必要があります。詳しい内容が知りたいという場合は、お住まいの自治体や加入されている協会けんぽ・健康保険組合などに確認するようにしましょう。
出典:※岡山市「平成30年7月豪雨による令和元年ご区民健康保険料・介護保険料・後期高齢者医療保険料の減免について」
執筆者:重定賢治
ファイナンシャル・プランナー(CFP)