事務取扱手数料を支払うと団体信用生命保険(以下、団信)が付いてくる点も、住宅ローン利用者にとっては魅力的だといえるでしょう。つまりSBI新生銀行で住宅ローンを申し込むと、団信の保険料負担は0円です。
今回はSBI新生銀行で利用できる、2種類の団信についてその概要や注意点を解説します。SBI新生銀行の住宅ローンを検討している方は、ぜひ当記事を参考にしてください。
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監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
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目次
団信の保険料はSBI新生銀行が負担
SBI新生銀行の住宅ローンを利用するためには、必ず団信に加入する必要があります。団信とは、長期にわたる住宅ローンの返済期間中に万が一の事態が起きた場合に、残りの住宅ローンすべてが保険金で弁済される制度のことです。
団信保険料を金利に上乗せする金融機関もあります。しかしSBI新生銀行の場合、住宅ローン利用者の保険料負担は0円となります。これはSBI新生銀行が、団信保険料を負担しているからです。
団信には保障内容によってさまざまな種類があるため、事前によく比較検討しましょう。
WEBから団信に申し込み可能
SBI新生銀行では、団信への加入の際にはWEBから申し込みます。団信に申し込むタイミングは、SBI新生銀行の住宅ローン審査に申し込んだ後です。
団信の申し込みは「告知」をベースにしているため、健康診断書の送付やアップロードは原則必要ありません。
住宅ローンの申し込み番号を入力する必要があるので、手元に用意しておきましょう。
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SBI新生銀行の団信は2種類
住宅ローンの団信の種類は、金融機関によってさまざまです。SBI新生銀行では、次のとおり2種類の団信を用意しています。
・一般団信:団体信用生命保険
・安心保障付団信(介護団信):団体信用介護保障保険
一般団信への加入は必須です。一方安心保障付団信(介護団信)への加入は必須ではないため、必要と思う方はオプションとして選びましょう。
利用時間に注意して、それぞれの引受保険会社の公式サイトで「融資ID」や「お申込番号」を入力し、団信の申し込みをしてください。保険会社が告知をもとに加入の可否を判断します。
住宅ローン借入の際に加入必須の一般団信
一般団信は事務取扱手数料に付いてくるのがポイントです。定額型の5.5万円を支払えば、一般団信という最低限の安心が手に入ります。
SBI新生銀行の一般団信の引受保険会社は、第一生命保険株式会社です。
保険契約者はSBI新生銀行、被保険者は住宅ローン利用者となります。住宅ローン利用者が死亡または高度障害状態に陥った場合、保険会社が残りの住宅ローンすべてをSBI新生銀行に支払う仕組みです。
万が一の際には、この団信のおかげで残された家族はマイホームで安心して暮らし続けられます。
任意で加入できる安心保障付団信(介護団信)
安心保障付団信(介護団信)への加入は任意ですので、必要だと思う方は後述する「安心パック」を利用し、オプションとして選んでください。
SBI新生銀行の安心保障付団信(介護団信)の引受保険会社は、太陽生命保険株式会社です。一般団信と同じく、保険契約者はSBI新生銀行、被保険者は住宅ローン利用者となります。
安心保障付団信(介護団信)とは、特定の症状に限定されず、次のような状態に陥ったときに支払われる保険です。
・要介護3以上に認定
・保険会社所定の要介護状態
特定の症状に限定されないため、疾患だけでなく事故によるけがも含まれます。介護状態を前提としているため、完済時の年齢が高い住宅ローン契約の際などに検討したい保険です。
金利の上乗せなし! 介護団信に加入できる安心パック
SBI新生銀行では金利の上乗せなど、ローン利用者が団信保険料を負担する必要はありません。ただしSBI新生銀行では、付帯するサービス・特約ごとに事務取扱手数料が分かれており、それに応じて団信の取り扱いも異なるのが特徴です。
オプションで選べるサービス・特約のことを、SBI新生銀行では「安心パック」と呼んでいます。一般団信に加えて利用できる、安心パックの種類や選べるサービス・特約は次のとおりです。
・安心パック
・安心パックW
・安心パックS
・コントロール返済
・安心保障付団信(介護団信)
・病児保育サービス
・家事代行サービス
・自然災害時債務免除特約
ここでは、安心パックについてそれぞれみていきましょう。
ベーシックな安心パック
事務取扱手数料11万円を選ぶと、ベーシックな安心パックを利用できます。内容は次のとおりです。
・一般団信
・コントロール返済
・安心保障付団信(介護団信)
コントロール返済とは一部繰上返済を続けて返済期間を短縮しておけば、家計の負担が増えたときに、短縮した期間分の元本返済をお休みできるサービスです。安心パックでコントロール返済を利用できれば、元本返済をお休みしている間は、利息の支払いのみで済みます。
SBI新生銀行では、何度でも手数料無料で繰り上げ返済を利用できるのがポイントです。収入や支出に大きな変動があり、住宅ローン返済に支障が生じる事態に備えて、元本に充当される繰り上げ返済を進めておきましょう。
なお低金利で知られる変動金利(半年型)タイプ<変動フォーカス>を利用する場合、定額型ではなく定率型の事務取扱手数料となります。この場合、ベーシックな安心パック同様、一般団信・安心保障付団信(介護団信)・コントロール返済のみが付帯し、他のサービス・特約を選ぶことはできません。
子育てや家事に便利なサービスの付いた安心パックW
事務取扱手数料16.5万円を選ぶと、ベーシックな安心パックに加えて、子育てや家事を助けるサービスも利用できます。
・一般団信
・コントロール返済
・安心保障付団信(介護団信)
・病児保育サービス(NPOフローレンス)
・家事代行サービス(株式会社ベアーズ)
利用回数や地域限定のサービスとなっているので注意が必要です。サービス提供会社の対応地域に住んでいることが、大前提となります。
さらに借入金額は1500万円以上、借入期間は25年以上であれば、申し込み可能です。借入金額に応じて利用クーポンの発行枚数が異なります。
同じ事務取扱手数料ですが、さらにサービスを拡充した安心パックW<東急グループプラン>も利用可能です。対象地域に住んで入れば上記のサービスに合わせて、次のサービスも利用できます。
・アフタースクールサービス(東急キッズベースキャンプ)
・ホームセキュリティサービス(東急セキュリティ株式会社)
・家事代行サービス・ハウスクリーニング(東急株式会社「東急ベル」)
安心パックWか、安心パックW<東急グループプラン>のいずれかを選ぶ必要があるため、サービスの対象地域をよくチェックしてみてください。
自然災害に備えるなら安心パックS
安心パックWと同じく事務取扱手数料16.5万円を選ぶと、安心パックSを利用できます。安心パックSは子育てや家事を助けるサービスの代わりに、自然災害のリスクに備える特約付きです。
・一般団信
・コントロール返済
・安心保障付団信(介護団信)
・自然災害時債務免除特約
金利の上乗せなしで利用できる、この特約のポイントは次のとおりです。
・特約期間は住宅ローン借り入れから約10年間(120回目の約定返済まで)
・特約の利用は1回のみ
・自然災害による自宅の損害の程度に応じ約定返済額を免除
・免除される回数は、最大24回分
特約を利用できる金利タイプや建物の建築年など制約もあるため、申し込めるかどうかよくチェックしてみてください。
SBI新生銀行の団信についての注意点
SBI新生銀行の団信は保険料の負担は0円、しかも金利の上乗せなし利用できるためメリットが大きくみえます。そのようなSBI新生銀行の団信にも注意点があるので、事前に把握しておくことが大切です。
例えば高額の借り入れを検討している方や、介護リスクにしっかりと備えたい方に向けて、SBI新生銀行の団信の注意点について解説します。あとで後悔しないためにも、SBI新生銀行の団信について理解を深めておきましょう。
一般団信で加入できるのは借入残高2億円まで
SBI新生銀行住宅ローンの借入金額の上限は、従来の1億円から3億円へ引き上げられました。しかし一般団信が保障する借入残高は、2億円までです。
この最大1億円の差は、住宅ローンの利用者が別途生命保険に加入し、保険料も負担する必要があります。さらにその保険金請求権のうえに、SBI新生銀行を質権者として設定する手続きも必要です。
共働き世帯など高額な借り入れを検討している方は、一般団信は2億円までだと把握しておきましょう。
介護団信の支払い基準が「要介護3以上」と厳しい
加齢だけでなく、疾病や事故にまつわる将来の介護リスクに備えて安心保障付団信(介護団信)を検討している方は、支払い基準を理解しておく必要があります。
要介護3以上の認定とは自分で移動できなかったり、排泄できなかったりする状態です。支えや介助があれば移動や排泄できる場合は要介護2と認定されるため、保険会社からSBI新生銀行に保険金は支払われません。
このように支払い基準が厳しい点に、注意が必要です。
がんなど特定の症状によらず要介護リスクにも備えられる
SBI新生銀行の住宅ローンを利用すると、保険料負担なしで一般団信が付いてきます。安心保障付団信(介護団信)をオプションで選ぶと、がんなどの疾病やけが等による将来の介護リスクに備えることも可能です。
ただし高額な住宅ローンを検討している場合は、一般団信の借入残高は2億円までを対象にしている点を知っておきましょう。保険金の支払いが認められる要介護の認定基準が高いのも知っておきたい注意点です。
他の金融機関の団信の内容やかかる費用もよく比較検討し、自分にぴったりな団信をみつけるようにしましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
監修:新井智美
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