今回この記事では、住宅ローンを夫婦で組む方法や条件・メリットなどを詳しく解説します。ぜひ、これから住宅の購入を検討している方は、参考にしてくださいね。
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監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
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住宅ローンを夫婦で組む2つの方法
住宅ローンを夫婦で組む方法は、収入合算とペアローンの2つがあります。まず、それぞれの方法について知っておきましょう。
収入合算とは、夫婦の収入を合算した金額で住宅ローンを申し込む方法です。夫婦以外にも両親や子どもなどの、近親者であれば申し込みすることができます。ただし、友人など近親者ではない方は対象外です。
また、収入合算には「連帯保証型」「連帯債務型」があります。収入合算者が連帯保証人となるか、連帯債務者になるかでもろもろの条件が変わってきます。
ペアローンとは、購入物件に対して夫と妻それぞれがローン契約を行い、お互いに連帯保証人となる借り入れ方法です。債務者は2名までで、夫婦以外にも同性パートナーや親子でも組むことができます。
また、ペアローンは、夫婦がそれぞれ住宅ローン契約を結ぶため、手続きに必要な書類も契約ごとに用意しなくてはいけません。書類不備にならないように、必要なものをチェックして忘れずに準備しておきましょう。
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収入合算の条件とは?
収入合算とペアローンの違いについて理解したところで、この見出しでは収入合算の条件やメリット・デメリットについて見ていきましょう。
収入合算の主な条件は、以下を参考にしてください。
1.収入合算に指定できる方(配偶者・直系親族)
2.申込時の年齢が70歳未満
3.申込者と同居される方
4.連帯保証人・連帯債務者となる方
ただし、3に関しては購入物件がセカンドハウスやご親族が暮らすための住居であるなど、条件によっては同居しなくてもよいケースがあります。
収入合算のメリット
収入合算のメリットには、以下で挙げるものがあります。
・ご自身の収入以上の物件が購入できる
・主債務者か連帯債務者に万が一のことがあった場合、残債が返済される
収入合算の一番のメリットは、収入を合わせることで高い物件を購入できるという点です。また、借入額が大きくなるので、その分住宅ローンの控除額も増えます。
さらに、主債務者か連帯債務者のどちらかに万が一のことがあった場合、団体信用生命保険で残債が返済されるので、以後の住宅ローンはなくなります。家族にローンが残らないので、返済に苦労する、失うなどのリスクが無くなるでしょう。
収入合算のデメリット
次に、収入合算のデメリットについて見ていきましょう。
・どちらかの収入が減った場合、ローンの返済負担が重くなる
・連帯保証人に万が一のことがあっても、残債は返済されない
収入合算をすれば、ご自身の年収よりも高い金額のローンが組めるのはメリットですが、どちらかが働けなくなった場合に返済負担が重くなるリスクがあります。
また、団体信用生命保険は連帯債務者には適用されますが、連帯保証人には適用されません。万が一のことがあった場合でも、残債は返済されないためローンの支払いは続きます。
ペアローンの条件とは?
ペアローンの条件は、以下で挙げるものがあります。
・合算の借入申込額は500万円以上
・対象となる物件は、2人の共有名義である
・2人の関係は夫婦、もしくは一親等である
・それぞれが連帯保証人になること
ペアローンは夫婦がそれぞれローン契約を結ぶため、住宅ローンの申し込み条件は2人とも満たしておかなければいけません。
また、金融機関によっては婚約者をペアローンの相手にしたい場合、契約時までに入籍することを条件としているところもあります。
ペアローンのメリット
では、ペアローンのメリットについて見ていきましょう。
・住宅ローン控除をそれぞれ受けられる
・ご自身の収入以上の物件が購入できる
・団体信用生命保険に両名とも加入する
主債務者が1人なのか、2人なのかによって住宅ローン契約の本数が決まるため、ペアローンにすれば住宅ローン控除をそれぞれ受けることができます。納めている税額によっては、ペアローンにすることで節税効果が大きくなる可能性も。
また、団体信用生命保険に両名が加入するため、どちらかに万が一のことがあった場合、相手の残債は返済されます。
ペアローンのデメリット
次に、ペアローンのデメリットについて見ていきましょう。
・万が一離婚した場合、物件売却ができなければ返済が続く
・事務手数料がローン2本分かかる
・相手に万が一のことがあっても、ご自身のローン返済は続く
ペアローンは団体信用生命保険にそれぞれが加入するため、相手に万が一のことがあってもご自身のローン返済は続きます。この点は、収入合算の連帯債務者とは異なるため注意が必要です。
また、もっとも気を付けるべきなのが離婚をした場合です。ペアローンはお互いを連帯保証人としているため、離婚をしてもローン返済は続きます。離婚をしないことが一番ではありますが、万が一離婚した場合はローン残高をどうするのか、しっかりとした話し合いが重要となるでしょう。
住宅ローンを夫婦で組むときの注意点
住宅ローンを夫婦で組む場合、年収以上のローンが組めるなどメリットは多くありますが、気を付けなくてはいけないこともたくさんあります。
特に女性の場合は、結婚後に妊娠・出産とライフスタイルが大きく変化することが考えられます。子どもが生まれたら、夫婦のどちらかが家事・育児に専念しなくてはいけなくなるかもしれません。
万が一どちらかが働けなくなったとしても、住宅ローンの返済は2人分であるということをしっかりと理解しておかないと、後々返済が苦しくなるでしょう。
夫婦で住宅ローンを組む場合はリスクを理解することが重要
夫婦で住宅ローンを組む方法は、大きく分けて収入合算とペアローンの2種類があります。夫婦で物件購入を検討している方は、それぞれの内容をしっかりと理解したうえで、よく話し合って決めましょう。
お互いの収入を合わせれば、ご自身の収入よりも高い物件が購入できるのは魅力的ですが、将来のことを考えて無理のない範囲で住宅ローンを借りることが大切。将来どのようなリスクが起こっても対応できるように検討しましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
監修:新井智美
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