30代で最も多く稼いでいる人の年収はいくら?
配信日: 2021.12.11
ここでは、30代にスポットを当て、平均年収や最も稼ぐ層の年収、平均年収が高い業界などをまとめました。ぜひ、同年代の年収の傾向とご自身の年収を比較してみてください。
なお、本記事内で参照したデータは、調査年度を統一するため令和元年度のものを使用しています。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
30代の平均年収は?
まずは、30代の平均年収と傾向を確認しましょう。国税庁「令和元年分 民間給与実態統計調査」によると、30~34歳および35~39歳の給与所得の平均金額は、図表1のとおりです。
【図表1】
男性 | 女性 | 計 | |
---|---|---|---|
30~34歳 | 470万円 | 321万円 | 410万円 |
35~39歳 | 529万円 | 313万円 | 445万円 |
男女計の平均年収は、30代前半では給与所得者全体の平均年収436万円を下回り、30代後半ではやや上回っています。
男女別に見ると、男性は30代前半・後半ともに男性全体の平均年収540万円に届かず、女性は30代前半・後半ともに、女性全体の平均年収296万円を上回る数字です。
また、男性は、30代後半になると平均年収が大幅に上がっていますが、女性は逆にやや下がっています。男性と女性の平均年収を比べると、30代前半で149万円、30代後半では216万円も女性のほうが低い点も特徴です。
30代で最も稼ぐ人の年収はいくらくらい?
厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査」によると、同調査賃金階級の最高値である男性「月額賃金120万円以上」、女性「月額賃金100万円以上」の30代における割合は、図表2のとおりです。
【図表2】
男性(月額120万円以上) | 女性(月額100万円以上) | |
---|---|---|
30~34歳 | 0.1% | 0.1% |
35~39歳 | 0.2% | 0.1% |
0.1%ないし0.2%ということは、30代の労働者が1000人いたら、1人または2人程度しかいないということです。30代で月額賃金120万円(同100万円)、つまり年収1440万円(同1200万円)を超える人は、日本で働いて賃金をもらう人のなかで、間違いなくトップクラスに稼ぐ人だといえるでしょう。
もちろん、経営者やスポーツ選手など、職種によっては30代で桁違いに稼ぐ人もいます。しかし、日本の上場企業で30代の年収が1000万円を超えると推定されるのは、わずか十数社しかないともいわれます。
年収1440万円までいかずとも、年収1000万円を超えれば、日本の企業で働く30代のなかでは、極めて高い年収を達成しているエリート層といって差し支えないでしょう。
30代の年収が高い業種は?
「令和元年分 民間給与実態統計調査」の結果によると、30代の平均給与が高い業種は、図表3のとおりです。
【図表3】
30代前半・後半ともに、電気・ガス・熱供給・水道業、いわゆるエネルギーインフラ業界の平均年収が最も高く、30代後半では平均年収700万円を超えています。
また、金融業、保険業や情報通信業、製造業も30代前半・後半の両方で上位に並びました。30代で最も稼ぐ人に近づくには、これらの業種を意識的に選択すると近道になる可能性があります。
30代で1400万円以上を稼ぐ人たちもいる
30代の平均年収は400万円台ですが、最も稼ぐ極少数の層は、30代前半にして1400万円以上を稼ぎ出しています。もちろん、なかには、1400万円を大きく超える年収を達成している人もいるでしょう。
30代の給与は、業界や勤める会社によって大きな開きがあります。そのため、最も稼ぐ層に近づくには、業界や企業を意識する方がよいかもしれません。
出典
標本調査結果|国税庁
(令和元年分 民間給与実態統計調査 -調査結果報告-
第12表 業種別及び年齢階層別の給与所得者数・給与額)
令和元年賃金構造基本統計調査 結果の概況|厚生労働省
(第7表 賃金階級、性、年齢階級別労働者割合)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部