課長から部長に昇格した夫。「給料は3万しか増えなかった」というのですが、一般的なのでしょうか?

配信日: 2024.08.05 更新日: 2024.08.06

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課長から部長に昇格した夫。「給料は3万しか増えなかった」というのですが、一般的なのでしょうか?
部署や部門の責任者で、経営陣の一員とみなされより多くの責任が求められる「部長職」。課の責任者である課長から部長へ昇進すると、管理する組織の規模や責任はより大きくなりますが、それに伴う昇給も期待できます。しかし課長から部長へ昇格した夫が「給料は3万円しか増えなかった」というケースもあるようです。
 
そこで今回は、課長クラスと部長クラスの平均給料を比較してみました。期待していたほど給料が変わらない場合に考えられる理由もご紹介しますので、参考にしてみてください。
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課長から部長へ昇進すると給料はどれくらい上がる?

厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査の概況」によると、課長クラスと部長クラスの平均給料(※カッコ内は年換算)は表1の通りです。
 
表1

役職 男女計
部長クラス 59万6000円
(715万2000円)
60万4100円
(724万9200円)
52万1000円
(625万2000円)
課長クラス 49万800円
(588万9600円)
50万700円
(600万8400円)
43万800円
(516万9600円)

※厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査の概況」を基に筆者作成
 
課長から部長へ昇進すると、一般的に給料は平均10万5200円、年換算で126万2400円上がることが分かります。ボーナスが支給される企業の場合、部長になることで年収はさらに大幅アップすることが期待できるでしょう。
 
課長から部長へ昇進した夫の給料が3万円しか増えなかったとすれば、平均よりも給料増加は少ない方だといえます。
 

部長になったのに期待していたほど給料アップしない場合に考えられる理由

課長から部長へ昇進したのに「給料は3万円しか増えなかった」というように、期待していたほど給料アップしないケースも考えられます。理由としては以下のような例が挙げられるでしょう。
 
・企業規模や業界によって給料は大きく異なる
 
企業規模や業界によって給料は大きく異なります。例えば大企業の平均賃金が34万6000円なのに対して、小企業は29万4000円です。業界によっても平均賃金には大きな差があり、例えば「電気・ガス・熱供給・水道業」の41万2000円に対して「宿泊業、飲食サービス業」は25万9500円です。
 
役職別の平均給料は部長の方が課長よりも10万5200円多いですが、企業規模や業界によっては、部長に昇進したからといって同じように給料が増えるとは限りません。
 
・会社の利益が出ていない
 
会社の利益が出ていないタイミングでの昇進では、給料アップのための原資がなかったりボーナスがカットされたりして、期待していたほどの金額に届かないことも考えられます。
 
部長は、一般的に経営陣の一員とみなされます。経営的視点での意思決定や業務の遂行が求められ、組織の動きや業績に大きな影響を及ぼす裁量や決裁権限を持つことになるため、今後の働き次第では会社の利益とともに自身の給料を上げていける可能性はあるでしょう。
 

課長と部長の平均給料の差は10万5200円! 「3万円アップ」は平均と比較して少ない方

部長クラスの平均給与は59万6000円で、課長クラスの49万800円と比較すると10万5200円多いことが分かります。課長から部長に昇格したのに「給料は3万円しか増えなかった」という場合は、平均よりも少ない方だといえるでしょう。
 
企業規模や業界によっては、そもそもの給料額が大きく異なるため、部長に昇進したからといって平均的な給料アップが望めるわけではありません。
 
また会社の利益が出ていないタイミングでの昇進では、期待していたほど給料が増えない場合も考えられます。しかし部長は経営陣の一員としての働きが求められ、業績を上げられれば自身の給料アップにつながる可能性もあるでしょう。
 

出典

厚生労働省 令和5年賃金構造基本統計調査の概況(9,10,14ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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