求人情報で「年収1800万円」の求人を発見! 実際「1000万円」以上稼ぐには、どんなスキルが必要なの?“高年収”を目指すために必要なこととは
2級ファイナンシャルプランナー、AFP
年収1000万円以上の人の割合
国税庁の令和5年分民間給与実態統計調査によると、給与階級別の給与所得者の割合は図表1の通りです。
年収1000万円以上を稼ぐ人の割合は、全体の約5.5%です。給与所得者の18人に1人の割合で、年収1000万円を超えている人がいることになります。
また、平均年収は460万円と報告されています。これは業種や職種によって異なり、例えば、ライフラインや金融、IT業界などでは平均年収が高めの傾向があります。
図表1
| 年収 | 割合 |
|---|---|
| 100万円以下 | 8.1% |
| 100万円超 200万円以下 | 12.3% |
| 200万円超 300万円以下 | 14.0% |
| 300万円超 400万円以下 | 16.3% |
| 400万円超 500万円以下 | 15.4% |
| 500万円超 600万円以下 | 10.8% |
| 600万円超 700万円以下 | 7.1% |
| 700万円超 800万円以下 | 4.9% |
| 800万円超 900万円以下 | 3.2% |
| 900万円超 1,000万円以下 | 2.3% |
| 1,000万円超 1,500万円以下 | 4.0% |
| 1,500万円超 2,000万円以下 | 0.9% |
| 2,000万円超 2,500万円以下 | 0.3% |
| 2,500万円超 | 0.3% |
国税庁 令和5年分民間給与実態統計調査 を基に筆者作成
年収1000万円の求人
年収1000万円という高年収の求人は、どのような職種で募集されているのでしょうか。詳しく見ていきましょう。転職・求人情報サイトに掲載されていた年収1000万円の事例を、図表2にまとめました。
図表2
| 職種 | 応募資格 |
|---|---|
| 営業マネージャー・管理職 | ・クラウド・インフラ商材の法人営業経験 ・マネジメント経験 |
| 経理次長 | ・マネジメント経験 ・上場企業での連結決算までの経験 |
| 財務 | ・金融に関する知識(投資、資産運用に関する商品のリスク、運用方法の理解) ・英語力 |
| 生産技術マネージャー | ・生産プロセス(生産計画、調達、製造、設備保全、品質管理、物流等)の知識及び経験 ・IE(インダストリアルエンジニアリング)手法を用いて、関連部署と連携して現場改善をリード、実施した経験 |
| 監査役 | 常勤監査役の経験 |
筆者作成
年収400~500万円で同じ職種の求人
年収1000万円以上の求人と同じ職種でも、年収400~500万円の求人は数多く存在します。しかし、求められるスキルや経験には違いがあります。
同じ職種で、年収400~500万円の求人の応募資格を見ていきましょう。
●営業職:営業の経験、個人の営業成績が評価基準となる
●経理担当:仕訳や月次決算などの基本的な経理業務経験
●財務担当:金融に関する基礎知識
●生産技術担当:生産ラインのオペレーション経験
●監査スタッフ:内部監査や業務監査の補助業務の経験
年収1000万円を目指すために必要なこと
年収1000万円を目指すには、単に業務をこなすだけでなく、戦略的にキャリアを構築していく必要があります。
高年収を実現するには、マネジメント経験の積み重ねが重要です。チームリーダーやプロジェクトマネージャーの経験を増やし、組織全体を統括する能力を養いましょう。また、専門スキルを深めることも必須です。特に、上場企業の決算業務やIE手法を用いた生産管理など、高度なスキルを習得することで、より専門性の高いポジションへとステップアップできます。
さらに、語学力を磨くことで、比較的高収入な外資系企業での仕事のチャンスが広がります。特に、英語が必要とされる業界では高収入の求人が多いため、実務で生かせるレベルの語学力を身につけることで有利になります。
また、転職の市場を意識することも重要なポイントです。現在のスキルや経験を生かしながら、年収1000万円クラスの求人に挑戦できる業界や企業を調べて、適切なタイミングで転職活動するのも手です。
次のキャリアを見据え、スキルアップをして、高年収を目指しましょう。
出典
国税庁 令和5年分 民間給与実態統計調査-調査結果報告-
※2025/5/7 記事に一部誤りがあったため、修正いたしました。
執筆者:西村りえ
2級ファイナンシャルプランナー、AFP
