中小企業の事務職でボーナス「35万円」は低い?「もらえるだけ有り難い」と思っていますが、“平均”はどのくらいなのでしょうか?「支給アリ」の割合も確認

配信日: 2025.07.06 更新日: 2025.10.21
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中小企業の事務職でボーナス「35万円」は低い?「もらえるだけ有り難い」と思っていますが、“平均”はどのくらいなのでしょうか?「支給アリ」の割合も確認
多くの企業では、6月と12月にボーナスが支給されます。このボーナスで、大きな買い物や旅行の計画を立てているという人も多いでしょう。
 
そんな「ボーナス」ですが、会社の規模や役職、勤務形態によって、その額は大きく異なります。周りの人と比べたときに金額が少ないと、「会社の経営は大丈夫なのか」、「自分だけ評価されていないのでは」と不安になる人もいるかもしれません。
 
本記事では、ボーナスの平均額や支給の有無について解説していきます。
渡辺あい

ファイナンシャルプランナー2級

ボーナスの平均額は?

厚生労働省によると、2024年度の全労働者のボーナスの平均は、夏季で34万9436円、冬季は36万791円となっています。この金額は全業種の平均値で、今回のケースのような「中小企業の事務職」といっても、所属している会社の業種や役職によってボーナスの額は異なります。
 
大企業では年2回で計100万円以上のボーナスが出るケースもありますが、中小企業では1回20~40万円程度というところも少なくありません。これらを踏まえると、中小企業の事務職員のボーナスが35万円というのは、「平均的」もしくは「やや良い水準」と言えるでしょう。
 

ボーナスが出ない会社もある?

前記の厚生労働省の調査によると、2024年度にボーナスが支給されたのは、全業種のうち夏季で73.0%、冬季では77.8%となっています。この結果を踏まえると、夏季は約4社に1社、冬季は約5社に1社がボーナスを出していないということになります。
 
「会社員ならボーナスはもらえるもの」と思っている人もいるかもしれませんが、実はボーナスは、毎月の給与と異なり、法律で支給が義務付けられているものではありません。ボーナスはあくまでも、会社の業績に対する「利益の還元」という位置づけなので、ボーナスを支給するか否かは、会社の判断となっているのです。
 

ボーナスの金額だけで評価しないことも大切

ボーナスの金額が多ければうれしいものですが、逆にボーナスの額が思っていたよりも少ないとガッカリしてしまうこともあるでしょう。
 
しかし、ボーナスは会社の経営状況や業績、業界の動向によって支給額が大きく左右されるだけでなく、個人評価や役職による差など、多くの要素によって決められているものです。そのため、少なかったらといって「自分は上司から評価されていない」、「会社の業績が悪いのかもしれない」と考える必要はありません。
 
また、ボーナスよりも毎月の基本給を重視していたり、社員への福利厚生を手厚くしていたりする会社もあります。「ボーナスの金額」という一部分だけで待遇の良しあしを決めつけるのではなく、総合的な給与や働く環境など総合的に判断することが大切でしょう。
 

まとめ

中小企業の事務職でボーナスが35万円というのは、全労働者の平均値と比較しても、決して少ない額とは言えないでしょう。ボーナスは会社に支給義務はなく「あたりまえにもらえるもの」ではありません。ボーナスは、個人の頑張りや会社の業績の成果ともいえるでしょう。
 
もちろん、ボーナスの額だけに固執することは好ましくありませんが、受け取ったボーナスをきっかけに、今後の働き方や収入の見直しに目を向けるのもいいかもしれません。
 

出典

厚生労働省 毎月勤労統計調査(全国調査・地方調査):結果の概要
 
執筆者 : 渡辺あい
ファイナンシャルプランナー2級

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