「安定した職に就きたい」と大企業を目指す娘。親としては「公務員のほうがリスクも少ない」と思うのですが“安定”で選ぶならどちらでしょうか? それぞれのメリットも比較

配信日: 2025.07.10 更新日: 2025.10.21
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「安定した職に就きたい」と大企業を目指す娘。親としては「公務員のほうがリスクも少ない」と思うのですが“安定”で選ぶならどちらでしょうか? それぞれのメリットも比較
給与水準が高く充実した福利厚生などが魅力的な大手企業に自分の子どもが就職を望む気持ちも分かります。しかし、倒産やリストラなどのリスクを考えると公務員のほうが安定しているように思う人もいるでしょう。
 
本記事では、大手企業と公務員それぞれの安定性やリスク、また安定を望む際にやるべきことなどについて解説します。
梅井沙也香

FP2級

安定しているのはどっち?

大手企業と公務員ではそれぞれ「安定」の理由が異なるため、どちらのほうが安定しているとは一概には言えません。それぞれの安定している理由を踏まえて、自分に合った就職希望先を選ぶ必要があります。
 
以下で、公務員と大手企業が安定と言われる理由を解説します。それぞれ確認してみましょう。
 

公務員が安定と言われる理由

公務員は失業するリスクの低さや収入が一定である面で安定していると言われています。
 
公務員は法律で身分が保障されており、特別な事情がない限り解雇になる可能性が低く、国や自治体が倒産することも考えにくいため、雇用面で安定していると言えるでしょう。
 
また、公務員の給与は景気に大きく左右されることがなく、毎月一定額が支払われることから収入面でも安定していると考えられます。
 
ただし、公務員は基本的に副業が禁止されており、年功序列により成果に伴った昇給などが見込めない可能性もあるため注意してください。
 

大手企業が安定と言われる理由

大手企業は昇給のしやすさやワークライフバランスの取りやすさなどから安定していると言われます。
 
民間企業は、利益を生み出すことにより会社が成り立っていることから基本的に成果主義であることが多く、成果主義の場合は個人の評価や会社の業績によって給与や昇給が決まるため、努力次第で上を目指せる点がメリットです。
 
特に大手企業の場合は、給与やボーナスが比較的高い傾向にあるため、収入面も安定しているケースが多いです。
 
また、民間企業の場合は企業ごとに福利厚生が異なり、公務員にはない休暇や手当などが用意されていることもあるため、福利厚生が充実している会社であればワークライフバランスも取りやすいでしょう。
 
ただし、民間企業は業績や経済状況などの悪化によるリストラや倒産などのリスクがあるため注意してください。
 

安定した職の選び方

安定した職を選ぶなら、まずは自分が企業に望むニーズを明確にし、企業の特徴を把握した上で自分のニーズに合った特徴がある企業を選びましょう。
 
例えば、「評価に左右されない安定した収入が欲しい」「リスクの少ない仕事を長く続けたい」といったニーズがある場合には、リスク面や収入面で安定している公務員と相性がいいでしょう。
 
一方、「成果を上げて高収入を目指したい」「転職や副業も視野に入れて働きたい」といったニーズがある場合には、ワークライフバランスや昇給の面で安定している大手企業との相性がいいと言えます。
 
いくら安定した企業でも自分に合わず続かなければ元も子もないため、自分のニーズを明確にして自分に合っている「安定」した職を選びましょう。
 

まとめ

公務員は「失業リスクの低さや収入の増減が少ない」こと、大手企業は「給与水準の高さやワークライフバランスの取りやすさ」から安定と言われるように、大手企業と公務員ではそれぞれ「安定」とされる理由が異なります。
 
そのため働く上での自分のニーズと企業側の「安定」と言われる特徴を把握し、自分と相性のいい企業を選ぶことが大切です。
 
公務員と大手企業それぞれの特徴を踏まえて、自分に合う「安定」した就職希望先を見つけましょう。
 

出典

e-Gov法令検索 人事院規則一一―四(職員の身分保障)
衆議院 質問本文情報 公務員の副業に関する質問主意書
厚生労働省 令和6年賃金構造基本統計調査 結果の概況
 
執筆者 : 梅井沙也香
FP2級

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